とりあえず新道橋まで戻り右岸にわたります。現行の住居表示で新井(1~5丁目)となるのは、新橋以降の右岸ですが、本来の下沼袋村(新橋村)と新井村の境は新橋ではなく、平和の森公園のある舌状台地の先端に位置する新道橋にあり、下掲「近傍図」のオレンジ細線に見るように、両村が舌状台地を下沼袋二、新井八ほどの割合で二分する形をとっていました。
- ・ 「東京近傍図 / 板橋駅」(参謀本部測量局 明治14年測量)の一部を加工したもので、本来の縮尺は1/20000、パソコン上では1/12000ほどです。オレンジ線は区境でほぼ中野区、細線は野方村大字下沼袋、江古田、新井などの境です。
「新井村は、郡の艮(うしとら)の方にあり、江戸日本橋より行程三里許、村の広さ南北七町余、東西十二町余、東は上高田村にとなり、南は中野村に続き、北は片山村ニテ、西は下沼袋村なり、土性黒野土、陸田多く水田少し、民家五十軒あり」(「新編武蔵風土記稿」) なお、北隣の片山村は明治13年(1880年)に江古田村に編入され、のち野方村大字江古田の一部となったため、「東京近傍図」に重ねたオレンジ細線は新井、江古田の境ということになります。
- ・ 新道橋 やや上流からのショットで、右手に行けば平和の森公園を抜け、北野天神のある新井五差路から中野方面、一方、左手はすぐに西武新宿線沼袋駅前です。
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