古代【メソポタミア】の人々にとって、自然とくに洪水の時期を理解することは非常に重要なことでした。彼らは自然を説明するために(日本人が雷が起こる理由を「雷神」と説明したように)「神」を用いたわけです。ここで言う「神」とはイエスのような一神教ではなく、自然が対象ですから数多くの「神」がいる【多神教】です。
【洪水】を予知するために、彼らは【暦】を開発しました。それは、太陽の運行や月の満ち欠けを観測することで作られたのです。しかし、その知識は一部の「【神官】」と呼ばれる人々にしか広まりませんでした。その知識を独占して彼らは他の人々を支配したからです。その神官の頂点に立つ人物が「王」です。したがって、王は不可解なまた恐ろしい自然を知る人間です。自然は神そのものですから、王は神の声を聞くことができると考えられたわけです。このようにして、神の声を聞くことができる王が人々を支配する政治が行われたのです。このような政治の方法を【神権政治】といいます。
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