FORZA世界史inBLOG

世界史の復習をサポートするブログです

都市の空気は自由にする

2023年02月16日 | 高2用 授業内容をもう一度
このドイツの諺には2つの意味が含まれています。キーワードは「自由」。すなわち教科書に説明されているように、農奴が荘園から都市に逃れて1年と1日都市で生活すれば、自由な身分になれるということをこの諺は示している。ここでいう自由とは、領主権からの「自由」であり、自治都市が領主権から自由を獲得しているため、都市の市民として認められれば、領主による人格的支配から自立することができる。
しかし、いっぽうで、ここで言う「自由」には限界があることも説明する必要がある。その自治都市内では、都市貴族が参議会を構成して市政を独占し、都市民を支配しているため、現在の我々が思い描くような自由な雰囲気は中世都市には存在しないという点。さらに商業活動もギルドが支配していて、自由な商業活動は認められていない。
つまり、領主に対して自由であるが、中世都市内では不自由である。

最新の画像もっと見る