人間はいかに生きるべきか?ソクラテスはそれまでの哲学者とは違って、この問いに対する答えを求めていました。ソクラテスは「無知の知」という言葉で知られています。しかし、この言葉の前に「知徳合一」という言葉が重要になります。すなわち、「知る」ことと「よく生きる」こととは結びつくという言葉です。自分が知らないことを知っていることの大切さは、無知の知の言葉が示しているとおりですが、さらにこのことは、知徳合一とあわせて考えると面白くなります。「知」への欲求が「よく生きる」ことにつながっている。「知的好奇心」が、「よく生きる」ことであり、「いかに生きるか」という問いに対する答えでもある。ソクラテスはそのように考えていたのではないでしょうか。したがって、よく生きることを追い求めるものにとって、「知的好奇心」はとどまることはなく、常に追い求められる「知」がある以上、「無知の知」という言葉が彼の思想を象徴するわけです。
では「知」に対する欲求を持つにはどのようにすればいいのでしょう。まさに、このような「欲求」が存在することが大切なのでしょう。
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