5月8日‐10日
一度カテーテルは経験しているとはいえ、少しは危険があるのでやっぱり気が重かった術後1年目の検査入院でした。
入院日は肌寒く雨の降る日。9:30までに病院の入院受付まで行かなければなりません。
お供は数冊の本とイタリア語や音楽を聴いたり、友達との通信手段のスマホ。インドのショール。
手続きを済ませて、病室に入るとレンタルのパジャマに着替えて、何もすることはありません。
入院事前検査で心電図やエコー等を済ませていたためです。
曇っていた空も夕方には青空が見えてきました。
昨年の手術は初めてだったので本当に神妙でした。ずっとホセ・カレーラスを聴いて妙に
心は落ち着いていました。やることはわかっているのに今回の方が緊張していました。
入院日は何もすることがなく、読みかけの座禅の書、天台小止観を読んでいたのですが、難しいのと
こういう時に読む本ではないと思い始め、Sご夫妻からのプレゼント、片田好美さんの「森と生きる Ⅲ」
の絵を眺め、ずっと読んでいました。家にいる時はお気に入りの所だけ開いていたりするのですが、
入院して見ているとどれだけ癒されるか・・・ 昨年は和服の本を見てコーディネートとか
いいねと希望が持てました。「森と生きる」については次回に載せる予定です。
らじるらじるで聴き逃しのイタリア語講座と聴きに行ったN響のシベリウスとラフマニノフ、チャイコを
何回か聴きました。iPhoneの音が結構よくて、シベリウスがより深くて美しく感じられました。
夜は6時に夕食で、まったく味のない(減塩)食事で少し暖かいのもあったけど、とにかくお皿にあるものを
体の中に移動させなければという気持ちで、食事の楽しみはありません。カフェインレスで、飲み物は水だけ。
寒かったので暖かいお吸い物でもお茶でも欲しかった。
7時にはもう眠たくなり、9時には消灯。とにかく寝続けた入院の日々。
翌日は朝から青空で気持ちがよかった。4時ころから目が覚めてしまっていたけど、寒いので横になっていると
時々うとうと・・
朝食後から検査のための点滴が始まりました。この点滴は翌日まで続きました。造影剤を使うので必要と言うことでした。
手術室(検査室)の前に医者ではない人たちの一群がいて私が車椅子で運ばれていくとき、中のガラス向こうに入って
行きました。気になって後から聞いたら大学の事務関係の人で広報だと思うとのことでした。最初に言って欲しかったと
思いました。
前回と同じカテーテルですが、前回は手術もあったのか全身消毒されて、しかも茶色の液体を刷毛みたいので塗られて
超驚きましたが、今回はカテーテルを入れる手首の辺だけでした。昨年右手の血管がくねって難しかったので、今回
左手になったのですが、左手も同様に難しかったとのことでした。でも足まで行かなくて良かったです。先生が事前に
画像がない中、手探りでコードを入れて行くというので少し怖くなりまししたが、うまく冠動脈の入り口に届き
動脈に引っ掛けて造影剤を入れるとか、何か説明を聞いてもよくわからないのですが、結果昨年から進んでいないことが
わかりました。ステントを入れた先にプラークがあるのと他にも気になった場所があったとのこと。
これで先生も昨年の手術の責任を果たされたのでしょうね。私は昨年以上に緊張して、昨年より痛くてつらかったのですが、
先生たちも命を預かるからもっと大変なのにねと思いました。
今後のことも相談があり、近くの病院で診てもらってもいいとのお話でしたが、近くの血圧を見てくれる診療所は
心臓の専門家が月に2回くらいしか来ないので、引き続き女医の先生に診ていただくことをお願いしました。
大学病院だと検査の結果もすぐ出るし、やっぱり安心なような気がします。今後は病状が出た時だけのカテーテル検査との
ことでほっとしました。
検査はぴったり1時間で終わり、あとは安静にしていました。血圧が上がり、頭痛もしていましたが予定通り、翌日には
退院できるでしょうとのこと。
翌日は点滴を抜いて、9時半までには部屋を出て、スタッフ・ステーションの前にある談話室で待ちます。
看護士さんや薬剤師の方が来て説明があり、次回の結果説明の日取りも確認して、少し待たされましたが、1階の支払い
窓口に降りて行きました。高齢者の健康保険で50万円近い治療費が2割負担で助かりますというか申し訳ないくらい。
それに加えて高額限度額・・とかという制度もあるので、病気になっても生命保険はなくてもいいかと思えます。
私は先進医療がついている貯蓄型の保険には一つ入っていますが、それだけです。病気のことは考えていなかったのですが、
お葬式代としてすぐ出せる一時払いの保険に入っていますが、入院すると保険がおりるので助かります。亡くなったときに
すぐ預けた金額が下せるというものです。でも今ではお葬式もいらないし必要なかったかな~。
帰りは支払いを済ませて、重たい荷物だし、まっすぐ帰ろうかと思っていましたが、カフェインレスがつらかったので
コーヒーだけでも飲んで帰ろうと病院に聞いたら、病院にあるホテル・オークラをはじめそういう飲食の場所は
みんなお休みとのことでした。丸2日は歩いていなかったので、足元もおぼつきませんが、病院にいると本当に病人に
なってしまうことを感じ、私は入院前は普通にしていたよねと思い出して頑張って高山珈琲まで歩きました。
病院の空中庭園の所でNHKがドキュメント72時間を撮っていると張り紙があり、まさに患者さんにインタビューしている所
でした。
ソラシティから和テラスのショートカットで神田須田町にはすぐ着きます。
その前に丸善の前の市でエジプトの水牛で彫ったというフクロウを買いました。
片田さんの本を見たせいかもしれませんね。
この子と目が合ってしまいました。
行った先の高山珈琲ではラッキーなことにカウンターですが、座ることができました。
最近人気でこの路地裏にひっそりとある珈琲店に人が押し寄せて列を作っています。
濃い目のコーヒーをお願いしました。
昼食のサンドイッチも。
ここの所お茶の水に来るたび行ってみたいと思っていたのですが、文房堂のカフェに行くことが多く
こちらまでなかなか来れませんでした。
おいしいコーヒーで落ち着ける場所はここしかありません。
ここで飲む水がこんなにおいしかったなんて今まで感じなかったので話したら、お水評判がいいのですよと
いうことでした。もともとビルの屋上のタンクではなく直接水道が来ていて業務用の浄水器を使っているとのこと。
カウンターだったので忙しく仕事をされている間に二言三言、お話をすることができました。めったに行かないのに
覚えていてくれているような素敵なマスターです。
店を出る時はスマイルがピアノ曲でかかっていました。
家に帰ったら、まずパソコンメールの削除から始まりました。
パソコンの横に置いてある熊野大社本宮で拾ってもらった那智黒石が
ハート形をしていたのを発見。なんだかうれしくなりました。
娘が入院前に買ってきて食べたシャンパンがたくさん入っているケーキがおいしかった。
入院中は一切甘いものが食べれなかったので、入院中に思い出して、感謝しました。
伊勢丹のLe Maison SHIROKANE と言う初めてのお店のでした。
入院前には弘前旅行のお土産で、炊き込みご飯も作ってくれました。
ほんのりとした薄味でしたが、おいしかったです。
入院前のみどりの日にはお墓参りにも行ってきました。
何か大袈裟ですが、感謝の気持ちでいっぱいです。
May 8-10 2023 Ochanomizu
さぞかし美味しく感じられたことでしょう。
「感謝の気持ちでいっぱいです」、この気持ち、
よく分かります。
気持ちがわかっていただけて嬉しいです。
退院した翌日、近くの目白庭園で誰でも気軽に参加できるお茶会があるのを最近知ったので
思い切って出かけましたが、80歳越えのかわいいおばあちゃまの先生からいろいろお話を伺って
いい時間を過ごすことができました。
誰でも借りることができる茶室でお茶を点てられたらいいな~と数年前から思っていた場所です。