N響1957回定期公演 東京芸術劇場
指揮:ファビオ・ルイージ
ピアノ:アレクサンドル・メルニコフ
モーツァルト/歌劇「ドン・ジョヴァンニ」序曲
<label for="track1"></label>モーツァルト/ピアノ協奏曲 第20番 ニ短調 K. 466
アンコール)プロコフィエフ/束の間の幻影 作品22-第10曲
ベートーヴェン/交響曲 第8番 ヘ長調 作品93
最初のドン・ジョヴァンニの序曲からモーツァルトのオペラの序曲って
こんなに素敵だったのかと思うほど新鮮な感動に包まれました。
コンサートの一番最初の曲は軽い感じになるのが普通で、だんだん調子が出てくるのが
普通ですが、最初からマックスな感じ。
モーツァルトの揺らぎの中に浸るコンサートでした。
N響の音もとてもよかった。コンダクター、ソリスト、そしてオケと3つそろわなければ
素晴らしい演奏は成立しない。
モーツァルトのピアノコンチェルト、よく何回も聞いた曲だけれど、ファビオ・ルイージの
メリハリがあり、スピード感もあるまとめ方はいつも感じるけれどすごいと思う。
メルニコフのピアノの音もとてもピュアで美しかった。なんとみずみずしい音楽なんでしょう。
カデンツァも印象的でした。モスクワ出身のピアニストだけれど、音楽は祈りのようでもありました。
アンコールがプロコフィエフでした。ショスタコーヴィッチかなと思いました。複雑な現代を表すよう
でもあり。前日はモーツァルトの幻想曲だったとN響のFBで見ました。
ベートーヴェンの8番は初めて聴いた曲だと思う。ベートーヴェンにしてはこじんまりした曲だけど
ファビオ・ルイージはそれを宇宙的な広がりまで持っていってしまいました。ベートーヴェンらしい
ハーモニーだけど重くなく美しかったです。管楽器も音がのびやかでした。美しい音の中にいた
至福の時でした。ベートーヴェンのやさしさに包まれました。人と人をつなげようとする広大な音楽です。
ファビオ・ルイージのモーツァルトやベートーヴェンは今まであまり聴いたことがないと思う。ベートーヴェンの
ピアノ協奏曲は何曲かコンサートでやっていました。ブラームスやリヒャルト・シュトラウスが回数的には
一番よく聴いたかしら・・
最近のファビオ・ルイージのコンサートの中では一番良かったと思います。来週のメンデルスゾーンとラヴェル、
リムスキー・コルサコフのプログラムも彩あざやかで楽しみです。
これからもN響はセレクト3でとにかくルイージとソリストがいいのを聞いて行こうかと思っていますが、ルイージだけにすると
1か月にまとまっているのでもったいないのですが・・
最初から最後まで全くスキのないコンサートでした。