“氷姿雪魄”に背のびする……しろねこの日記

仕事の傍ら漢検1級に臨むうち、言葉の向こう側に見える様々な世界に思いを馳せるようになった日々を、徒然なるままに綴る日記。

「出来」を「しゅったい」と読み得ることについて

2012-12-25 20:13:23 | 日記
こんばんは。
クリスマスも終わり、街は早速元旦モード。
しろねこのところは、センター試験直前合宿準備モード。
しろねこ自身は、昨夜消しゴムはんこで彫ったへび様と松竹梅を、今日こそ押そうと家路を急いでおります。


今日はちょっとしたことです。
少し前のことになりますが、
数年前の某大学の入試問題に、
春日武彦さん(精神科医)という方の『幸福論』の一節を問題文とした評論問題があり、
定期考査の実力問題に採用したところ、
見慣れない読みを発見しました。


【以下 本文一部引用】
「何かをすれば、ベターとなることもあれば
逆によけいひどい結果をもたらす可能性もある。
何かをすること自体が、たとえ最終的には良い結果をもたらそうとも、
多かれ少なかれ面倒な出来事を出来(しゅったい)させる。」


この文脈においては「惹き起こす」くらいの意味なのだと思いますが、
しろねこの知らない言葉だったので、
大辞林を引いてみました。


しゅったい【出来】
(名)-スル〔「しゅつらい」の転〕
(1)物事が起こること。「大事件が-する」「要用の-したるにや、突然手紙を寄せて/福翁百話(諭吉)」
(2)物事ができあがること。完成。


…ということで、先の入試問題での使用例は(1)のケースです。

検索してみると、同様に「出来」の読みに出くわして改めて認識したという方のページも沢山ヒットするようです。
常用漢字は相変わらずこういう不意打ちがあるのでこわい…。
次はいつ、人生のうちでこの「出来」を見かけることになるのだろう、
とぼんやり考えたしろねこでした。

合宿に突入しても、少しは個人の勉強できるといいな。

では、まずは大晦日めざして駆け抜けます!

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