大きな音楽ホールなんかで、舞台後ろに「P席」っていう観客席があります
私はこのP席を購入していませんでしたが、最近、買う事が増えています
ランク的にはB席かC席扱いで
S席と比べれば、2000円~くらい安く買える席なんです
そもそも、オーケストラやらピアノとかバイオリン、金管楽器などは、一部を除き
音が正面に向かうよう構成されているんです
P席では、バイオリン協奏曲ですと、ソリストの表情は見えない事はもちろん、音もよく聞こえません
壁や天井からの間接音中心になるんで、ちょっと違和感を感じる事もあります
演奏者に近いんで、全体の音バランスは崩れている事が多いし
ティンパニーなんかは、とても大きな打撃音で聞こえます
でも、いい面もあります
指揮者の動きや表情がよく見える
演奏者から近く、上から見下ろすので、奏者の挙動がよく判り、面白いんです
昨年11月に「マエストロの白熱教室」というプログラムを聴きに行きました
「東京音楽大学指揮科の授業をホールステージ上で実演!」という謳(うた)い文句がついていました
約3時間予定でチケット代500円
公演終了後、封筒に満足度に応じた追加金額をお支払いくださいとありました(不満足なら0円でもOK)
私は、ゲネプロ(公演直前の通し稽古)を聴かせてくれると思い込んでいたんですが、違いました
指揮者・広上淳一氏を中心に音楽科教授陣が、東京音楽大学の弦楽交響楽団(学生)を使って
指揮科学生(1年~4年生)10数名を授業する様子を見せる・・・というものでした
全曲演奏は長いので、4楽章あるうち、1楽章を一人の学生が指揮をしていました
各学生の指揮に対し、広上氏中心に教授陣が、
問題点を指摘したり、こうした方がいいとか教えているのでした
ちょっと横道に逸れますが・・・
指揮者・広上淳一氏は、最近の世間的活動は、
NHK大河ドラマ「光る君へ」のテーマ曲の指揮者でもあり
「さよならマエストロ」の音楽監修を担っている人です
ステージ左横にはスクリーンが設置されていて、観客席にも指揮学生の指揮姿が見れるんです
まぁ、これが面白かったですネェ~
左側スクリーンに、指揮する学生のアップ姿が映し出され、観客席からよく見えるんです
各人によって、演奏者への指示出しの仕方は違うし、全体のまとめ方も違うし・・・
指揮者の視線とか、左手の動きなんかは音量とかの指示など、使われているんですネ
指揮者が見れる席も面白いじゃないかって・・・発見したんです
休憩は2回予定でしたが、1回しか取られませんでした。3時間を越える講座?授業?は、観客側も疲れましたネ。オーケストラの学生さんは
学生全員が出れわけではなく、選抜のようです。音楽大学時代から既に選別が始まっているんですネ。クラシック音楽の世界は厳しいですネ
てな経験があり、チケット代が高い公演で、お安いP席を買う機会が増えたんです
演奏もそこそこ聴けるし、何よりも、指揮者とか奏者の挙動が面白いんですから・・・
指揮者とか演奏者の著作本をよく読むんですが、
書かれている事を納得することやら、新たな発見などが見つかる席でもあります
ステージ左側に教授陣の席があるんです。ポイントのズレた講評をする先生には、広上淳一氏のするどい突っ込みがありました。先生も、かなり
指導されていて、うかうかできないようでした。
コロナ感染流行も、ちょっと下火になりました
どぅ~っと再開されました演奏会やら、
外国の著名演奏者やオーケストラの招聘(しょうへい)もちょっと落ち着いた感じがする昨今です
その一方で、最近、コンサートのチケットが値上がりしているような気がしています
いつもいい席でばかり購入できる私ではありません
だんだんと、P席購入の機会が増えてきそうな私でもあります・・・・・