都市ガス業界の資格試験はその6.今日は法務・コンプラ系の資格。
<ビジネス実務法務検定>
ビジネスにおいて法的リスクを調査し、問題を解決に導く能力は、全てのビジネスマンにとって不可欠な能力です。そのための法律を学ぶことができるのがビジネス実務法務検定です。
ガス業界においても、ビジネス文書の管理、協力会社との請負・委任契約・瑕疵担保責任、第三者に不法行為を受けた時、した時の損害賠償責任、債権の回収、PL法、ガス業界で話題になる独占禁止法、示談・和解・調停・支払い督促・訴訟に至る紛争の解決など、数多くの法的問題があります。
この資格の取得により、一層の法律知識のレベルアップを図っていただきたいと思います。
<宅地建物取引主任者>
宅地建物取引業者は、省令で定める場所ごとに、一定の数の取引主任者を置かなければなりません。宅地建物取引主任者は、相手方に対して、宅地又は建物の売買、交換又は貸借の契約が成立するまでの間に、重要事項の説明等を行います。
ガス業界で関連する部門は、ガス管の埋設されている土地の問題を取り扱う場合です。従って、渉外部門、渉外担当がこれに該当します。
埋設されたガス管の不動産問題としては、土地の権利の変動、契約の成立と借地権、不動産登記などいわゆる「宅建民法」と言われる部分です。また、土地に使用上の制限を定める都市計画法、建築基準法、農地の売買を行うときには、農地法が関連します。
渉外に携わる方、これから携わろうと思う方、是非、宅建にチャレンジしてください。
<個人情報保護士>
個人情報保護士は、2005年に施行された個人情報保護法に合わせて、開始された民間資格です。「個人情報保護法の正しい理解と安全管理に関する体系的な理解」及び「企業実務において個人情報の有効活用や管理・運用を行うことのできる知識や能力」をもつエキスパートを認定するものです。
ガス業界においても個人ユーザーを取引先としている企業はほぼ全て個人情報取扱事業者に該当します。一方、個人情報の紛失は相変わらずマスコミを賑わしています。この資格を取得することによって、個人情報を十分理解し、しっかりした対策により、個人情報の保護に当たっていただきたいと思います。
<ビジネスコンプライアンス検定>
近年、不祥事により社会的信用を低下し、経営に悪影響を及ぼす企業・団体が急激に増加しています。そのため、既に多くの企業では、リスクマネジメントとしてコンプライアンスに関する取り組みを進めています。
ガス業界でもガス機器の不正改造や補助金の不正使用など不祥事が続きました。
このような時代の中で、より効率的に企業倫理やコンプライアンスプログラムを推進していくためには、コンプライアンス経営の根幹となる法律知識と実践的な価値判断基準を有する人材の育成こそが最も重要であると思います。
ビジネスコンプライアンス検定の受験により、一層のコンプライアンスの強化をお願いします。