明解 年金の知識〈2009年度版〉山崎 泰彦,小野 隆璽経済法令研究会このアイテムの詳細を見る |
なじみの深い国民年金の科目になってきた。スピード講座とは直接関係ないが、家人から年金は将来にわたってだいじょうぶなのか、質問された。そこで以前学習した知識を再整理した。
(1)年金が心配という原因
今後、少子高齢化で、保険料を納める人が減り、年金をもらう人が増え、年金財政が破たんする、マスコミでもよく心配な記事が出ている、友人も皆だめだと思っているそうだ。
(2)政府の対策
国民年金は幾つかの対策を法令等で作っている。その概要は以下の通り。
①保険料が少し上がる。現在月約1.5万円だが、放っておくと3万円近くになってしまうので1.7万円位に抑える。
②国庫負担を1/3から1/2まで引き上げる。もう引き上げたようだ。これで国民の負担はずいぶん楽になる。
③100年間で財政の均衡を図る仕組みにする。国民年金は現在、かなりの基金を持っている。簡単に言うと100年後には基金を使いきってしまうというもの。100年後には貯金を使い果たしてしまうというものだ。
④年金の給付は現在、現役時の約60%、これを50%まで引き下げる。今国民年金は年80万円の給付だが、これが70万円くらいに下がる。
⑤物価水準や賃金の伸び、被保険者の減少、平均余命の変化などを反映するマクロ経済スライドという補正を行う。
といったところ。なお65歳になって、25年以上保険を納めていないと、年金はもらえない。言いかえると、未払い者が増えると財政はそれだけ豊かになる、という皮肉なしくみだ。
まとめると、保険料を少し上げ、溜めている貯金を使い、給付水準を少し落とすというもの。これで国民年金はだいじょうぶ、ということです。
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