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ジェイエスピー社員が綴る日替わりブログ

情報サービス産業

2017-01-23 08:22:59 | 日記
 わが社は情報サービス産業協会というところに加盟している。協会の中に様々な部会があり、定期的に集まって独自の活動を行う。そのひとつにわが社も属しており先日その集まりに参加して来た。
 協会に参加している企業の大半が中小企業なので、出席される方はおおむね社長さんや部長さん以上の年配の方が多い。会社を引っ張って行かなければならない偉い方々の集まりなので「今来ているもの」「これから来そうなもの」に、それはもう敏感だろう、と当初は想像していた。が、残念なことにそうでもない、かもしれない。先日の集まりでも痛切にそう思ったのでついついここに書いてしまう。
 
 私は最近「シェアリング・エコノミー」という言葉に敏感だ。UberやAirbnbに代表されるビジネス潮流というかライフスタイルのことだ。2010年ごろからじわじわ来ていたものがアメリカでの急拡大にあおられて日本でも2015年頃に目新しいサービスがやたらと目につくようになった。2015年末には「シェアリングエコノミー協会」まで誕生し昨年はメルカリなど日本発のビジネスの大成功でいよいよ無視できない所まで浸透して来たな、と思っていた。
 
 ところが先日の業界団体の集まりで聞かれたのはUberやAirbnbへのマイナスの評価だけだった。どうも、ちょっと聞きかじってしっかり理解することもなく思いつきで感想を言っているように聞こえてしまった。いわく「あれは何も生産しない」「あれは経済の発展に貢献することはない」。シェアリングエコノミーの考え方に触発されて独自のアイデアを出し、ビジネスを立ち上げて来た方々からすると、まーだそこですか、と言いたくなるのだろうな、そう思いながら話しを聞いていた。
 
 飽和してしまった状況でさらに資源を使って同じ種類の新しいものを作り出すよりも、目の前で使われなくなっているモノや人を、必要としている人のところへIT技術をうまく利用して再配置しようという、価値の再生産を実現するのがシェアリングエコノミーだ。ただ放置されていた建物や電車や車や土地や余剰生産物や、もしくは人、に新しい命を吹き込んで生き返らせることによってより多くの人を豊かにする仕組みだ。環境破壊を止め持続的に成長して行く社会を目指す有効な手段にもなる。しかもその中心にIT技術が活かされる。情報サービス産業にとっては応援すべき方向性だと思うのだが。

 シェアリング感覚は日本人なら戦前までは誰もが持っていたものだろう。だが戦後の急激な経済成長の中で急速にしぼんでしまった。もしかすると団塊の世代と言われた世代こそ、生き抜くために自ら進んでシェアリング感覚を捨てて来た世代なのかもしれない。何一つ持ち物がなかった所から始めて、ひとつひとつ自分のもの自分だけのものを手に入れることで、その喜びを同じ境遇の周囲の人達と共有して来たのだ。そんな世代の中で、さらに他社との競争の矢面に立ち続けて来た企業トップの方々にはやはりシェアリングエコノミーが作り出そうとする未来の姿は理解しがたいものであるのかもしれない。だが時代の流れを変えることは出来ないだろう。
 そう言えば米国の新大統領も日本で言う団塊世代の人間だ。そして経営者だ。独占するビジネス指向だけが今前面に出ている。シェアするという新しいビジネスの潮流に乗れるかどうか。(三)
 

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株式会社ジェイエスピー
  横浜に拠点を置くソフトウェア開発・システム開発・
  製品開発(monipet)、それに農業も手がけるIT企業
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