JSP_Blog

ジェイエスピー社員が綴る日替わりブログ

赤外線太陽電池の夢

2011-10-21 11:16:15 | 日記
 赤外線でも発電する太陽電池の研究が進んでいるそうだ。今現在市販の太陽光発電システムは可視光をエネルギーに変える装置だが赤外線もエネルギーに変えられるようになると何も屋根の上だけに設置しておく必要がない。熱源があるところならどこに置いても発電してくれる。

 ただし、安価でエネルギー変換効率が高いものでなければ話にならない。現在市販されている太陽電池の市場価格は1KWあたり最低でも50~60万円はかかる。一般家庭の必要電力が最低3KW程度らしいのでソーラーパネルの初期費用はざっと180万円以上かかると考えて間違いない。これはかなり負担が大きい。この値段で設備を用意しても、日中しか役に立たず、夜間や曇や雨の日は電力会社から電気を買わなければならない。急激に普及しないのもうなずける。

 蓄電池の技術と太陽電池の技術の両方が飛躍的に進み、現在の数10分の1以下の値段で高効率の製品が市販されるようになると、おそらく世の中の構図は大きく変わる。

 至る所に光発電剤が塗布され、至る所が発電して各部屋に設置された大容量の蓄電池に備蓄されることになろう。各部屋の使用電力は蓄電池に蓄えられたもので賄われることになる。もちろん電池だけでなく電化製品自体の節電機能やスマートハウス・スマートグリッドなど配電システムも同時に高度になっていてくれると仮定しての話だが。

 こうなると大量に電力を必要とする工場や商業施設を除いて電力会社から電気を買う必要がない。大規模施設ですら水力発電、地熱発電、風力発電で事足りるということになる、かもしれない。高い電気代を毎月払う必要が無くなる。時間の経過とともに自家発電できない時のためのバックアップ電源として残して置こうという考えも薄くなり、街のあちこちから送電線が撤去されて行くだろう。通信回線が無くならない限り電柱が不要になることは無いかもしれないが、ケーブルの地下埋設が加速して電柱が無い街並みも増えるだろう。
 
 電力が安価に供給できるようになればガソリン車を使う意味はほとんどなくなる。自動車は電気自動車が主流になる。その頃には自動車自体が高性能な発電システムになっているだろうから、夜間によほど遠出をしない限り充電ステーションに寄って充電する必要も無い。充電ステーションの意味合いはもっぱら老人の歩行支援システム(車椅子)の充電用だろう。

 電気のインフラが大きく変わることによって、その他のライフラインについても見直しの空気が広がるだろう。都市ガス需要の低下が起きるかもしれない。家庭で作ることができる安価な電力が使えるのに高価なガスを買って使い続ける人は少なくなって行くのではないだろうか。

 つまり石油・ガスなど化石燃料を中心にするビジネスは大きく発言力を持たなくなる可能性があるということだ。代わって大きな発言力を持つのは「水」ビジネスだろう。方向性は集中から分散だ。「水」も個別に精製・浄化する製品が人気になるだろう。災害が発生してライフラインが絶たれても個別に生きていける技術が各家庭に入り込んで行くと考えられる。そうした技術は発展途上国でも役に立つため、輸出品としても意味が大きい。

 化石燃料を中心にするエネルギービジネスで発言力を持っていた国や企業の力が低下し、相対的に「水」資源とその活用技術を持った国や企業の発言力が増す。つまり、日本や東南アジア、それにブラジルなどは今後増々世界の中心的な存在になって行く、と希望を持って考えたい。赤外線でも発電する太陽電池が実用化されれば、という話であるが。(三)


monipet
  動物病院の犬猫の見守りをサポート
  病院を離れる夜間でも安心

ASSE/CORPA
  センサー、IoT、ビッグデータを活用して新たな価値を創造
  「できたらいいな」を「できる」に

OSGi対応 ECHONET Lite ミドルウェア
  短納期HEMS開発をサポート!

GuruPlug
  カードサイズ スマートサーバ

株式会社ジェイエスピー
  横浜に拠点を置くソフトウェア開発・システム開発・
  製品開発(monipet)、それに農業も手がけるIT企業
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする