JR4GPAの「つぶやき」

JR4GPA の「つぶやき」です。修理依頼は、2013年3月3日のBLOGをご覧ください。

FT-900 修理

2022-06-04 | Weblog
FT-900 の修理です。

修理の規定をお読みいただくと、かなり厳しい条件ですので、ご依頼は
1年間で1桁台です。自分の無線機のメンテナンスが忙しいので丁度良い数字です。

依頼があると、やはり壊れた無線機が直るのだろうか、こんなヤツに頼んで
良かったのだろうかと、心配されていると思いますので、出来る限り早く
返却できるように努力しています。重傷でない限り10日~2週間で返却しています。
今回は修理デスクの上には、重量のある電源が分解されていたのですが、片付けて
無線機の到着を待ちました。
その電源は、後日BLOGに登場します。

FT-900の不具合は、
 「信号強度は同じなのに、受信音が勝手に大きくなったり小さくなったりする。
 それに合わせてSメーターもほとんど振れなくなったり、元の状態に戻ったりする。」
と、言う事で修理のご依頼がありました。
メーカーに修理依頼されようとして、問い合わせされたご様子ですが、取扱できませんと
断られたようで、検索して私のHPにたどり着かれたようです。


部品が壊れているならば、感度が悪くなったままのはずですが、感度が元に戻るのであれば
コネクタ部分の接触不良か、基板の半田クラックの線が濃厚です
不具合の起こっていると言われた7MHz CWにセットしてSGから信号を入れて
どの部分が不具合を起こしているかを探します。


分解してシールド板を外して、M型コネクタの接触不良が無いか確認しましたが
異常なしです。





送信については確認されていないとの事ですが、無駄に送信をすると何があるか
分かりませんので、不具合の起こる受信部で感度低下を探ります。
次に、LPFユニットやPAユニットのコネクタやハンダクラックを探しますが、それらしい所も見つかりませんし
感度低下も起こりません。





電源を入れてすぐ起こる事もあるし、しばらく経ってから起こる事もあるとの
情報も頂いたので、1日頑張れば必ず1度は起こると思い探します。



LOCALユニットも。





さらにRFユニットも。





つきっきりで1日頑張りましたが、感度低下は1度も起こりません。

1日に1回も不具合が発生しないのであれば、無線機の不具合ではないのではないかと言う疑いが。
ケーブル、間に入っているパワー計、アンテナやコネクタの半田付け部分が怪しいのではないかと思い
確認をお願いしました。

さらに
・このまま返却する ¥0
・修理不可であれば¥0で返却ですが、不具合が無い物を何日も動作確認して
 不具合なしで¥0と言うわけには行きませんので、1日あたり1,000円で通電確認継続
 その場合、何日の確認を希望されるか。 
 (最低賃金が1時間¥1,000近いのに、1日¥1,000なんてね...)
・各部調整をしながら1週間程度8時間/1日の連続通電試験をする
 1日¥1,000の試験料は不要で、定額料金!
のいずれかの選択を伺いました。

「各部調整をしながら1週間程度8時間/1日の連続通電試験をする」でお願いしますと
ご連絡を頂きました。
そのまま1週間の通電確認をしましたが不具合は1度も出ませんでしたので、各部調整をしました。
受信部、送信部に異常が無いのを確認し、らに3日動作確認をしましたが不具合が出ませんので返却
する事としました。

返却してすぐに、アンテナのコイルに接触不良があって、メーカーに送って修理してもらうとの連絡を頂きました。
通りでこちらで振動を与えたり、引っ張ったり、押したり考えられるあらゆる試験をしても
不具合が出ないはずです。

さらに数日後、アンテナのメーカーから断線していた旨連絡があったとご連絡いただきました。
通りでこちらで不具合が出ないはずだ。

不具合箇所の特定が出来て良かった、良かった!

さて、片付けた電源をまた修理デスクに戻して作業再開です。







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