あるウソつきのブログ

日本の左翼が売国的すぎて、本当の左翼がいない事を嘆く、多分左翼的な人のブログです。

相変わらず武田教授が信用できない…

2011年07月08日 22時22分46秒 | サイエンス
【ポストセブン】「福島の子供のほとんどが内部被曝している」武田教授指摘
http://www.news-postseven.com/archives/20110708_25233.html

 という記事が、最近過激なポストセブンに載ってた。
 俺は、武田教授をクソミソに書くのに、やっぱチェックはしてんだよなぁ。
 で、この教授、人気があるが故に、「発言自体がソースになる」人物なのである。先日紹介した、香山リカと同じ。よって、ある程度は自身の発言に注意しなければならない人物なのだが…。どうも、自分の発言の裏を取られていないような気がしてならない。

「何より大事なのは体内に新たな放射性物質を入れないこと。風の強い日はマスクをしましょう。そして、バランスのいい食事を心がけ、免疫力を高める。セシウムはカリウムを充分に摂取していれば、体内に取り込まれにくいので、パセリなどの野菜や納豆、ナッツ類、ひじきやのりなどの海藻類などカリウムを豊富に含んだ食品を食べるようにするのも手です」


 うーん。ヨウ素はともかく、セシウムはカリウムで防御できるのか…?ちなみに。ヨウ素剤と同じようにセシウム剤も存在するが、ヨウ素剤は放射性ヨウ素が貯まらないようにブロックする役割なのに対し、セシウム剤はセシウムを吸着して体外へ排出する役割である。俺はどうも、武田教授はヨウ素と勘違いしているように思われてならない。

 …どうも、科学的根拠がわからない。かなり調べてみたんだが。カリウムは、すぐに体外へ排出される為、生体がカリウムと勘違いするセシウムについては、体内にたまりにくい。特に子供は体外へ排出される速度が早い。実際、尿から排出されているじゃないか。
 セシウムの場合、継続的に摂取する事に問題があるのだから、セシウムが付着した粉塵等を予防する為に、外出時に市販のマスクをするのは有効ではないかと思うが…。
 ストロンチウムは、生体がカルシウムと勘違いする為に、カルシウムを大量に摂るのは効果があるように思うが、最近の研究でカルシウムの過剰摂取は心筋梗塞のリスクを高めたりする話もあったりする。どっちのリスクが高いのか、わかったものではない。

 しかし、この教授がこう発言したとなると、これ自体がソースとなり、カリウム系食品はセシウム防止に有効という神話が生まれてしまう。いや、まあ多少効果はあるのかもしれないが、決定的なものではなかろう。この人気教授の発言は、ブロガーレベルの発言ではダメなのだ。ちゃんと根拠が明確な話をするべきだろう。
 ちなみに。セシウムに対するカリウムよりは効果があるであろう放射性ヨウ素に対するヨウ素の摂取だが、これは食事の摂取では医学的に不可能に近いようだ。という事は、セシウムについてもほとんど無意味に近いと考えられないだろうか。だってそれが有効なんだったら、なんでセシウム剤はカリウム剤じゃないんだよ。

 風が強い日よりも、気にすべきは風向きだろうし。免疫力を高める事がなぜ放射能予防につながるのかもわからない。被爆によるフリーラジカル増大対策か?そりゃ免疫力っつーより、抗酸化物質の積極摂取がより正確なのではないか?

「チェルノブイリにならって内部被曝と外部被曝を同程度とすると、両方合わせて年間約17ミリシーベルトの被曝量になります。これは一般的な日本人がこれまで体験したことのない領域です」


 ちなみに。こっちの「考え方」としては間違っていないような気がする。
 本当に内部被曝と外部被曝が同等なのかどうかはわからないが、チェルノブイリ事故という前例があるのであれば、「予測値」として利用する意味はある。
 そう。この教授、思考の方針としては大変ロジカルであり、いいのである。ただ…。まあもう皆まで言わすな。

 毎回、彼の何かの記事を読むたび、ツッコミを入れたくなる…。
 以前、ウチでエントリした時、俺はこの教授を「本当に専門家なのか?」と懐疑的であったのだが、どうやら本当に専門家らしい。しかも「日本原子力学会特賞」という、権威ある賞を初めて個人で取得されたそうで。
 …ホントに詳しいのかなぁ…。ついでに、武田教授についても調べてみたけど、ほとんどみんな褒めている。うーん。俺が間違っている気がしてきちゃうじゃないか。

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武田邦彦 原発事故 残留汚染の危険性



9 コメント

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Unknown (vine)
2011-07-13 13:24:12
確かに武田教授は原子力の専門家かもしれませんが、放射線医学の専門家ではありません。

Web上にも批判は結構ありますよ。

武田氏のトリックパターン類型化:環境問題補完計画
ttp://blogs.yahoo.co.jp/eng_cam_fld_tgs/36933464.html

武田邦彦氏の誠実さ:NATROMの日記
ttp://d.hatena.ne.jp/NATROM/20110712
(他にも■武田邦彦氏の功罪■武田邦彦氏の過去の発言を検証してみる■武田邦彦氏によるトンデモ発言まとめ などのエントリー)

武田邦彦:ならなしとり
ttp://blog.goo.ne.jp/micropterusandsalmo/c/bfc1d7644280f12aadcbe3f3e65d70be

私も武田教授は信用できないと思っています。
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Unknown (あられ)
2011-07-15 15:15:12
カリウムはセシウム予防になりますよ。チェルノブイリ・ベラルーシでも実証済みですw
調べてから書きましょうね。
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あられさん (あきよし@管理人)
2011-07-16 15:53:50
その件、どっかネット上にソースあります?

いえ、結構調べて書いたつもりだったので。
ご存知だったら教えてください。エントリ訂正しますよ。
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Unknown (あきよし@管理人)
2011-07-16 16:03:58
http://www.amazon.co.jp/gp/product/4061539426/ref=as_li_tf_tl?ie=UTF8&tag=jpakiyo-22&link_code=as3&camp=767&creative=3999&creativeASIN=4061539426

ちなみに。私が参考にした、「カリウム摂取で放射性セシウム予防効果が薄い」っつー根拠は、この本だけだったりします。
まあ、学説に諸説あるのはわかるので、きっとなんらかの「実証済み」データがある可能性は否定できません。
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Unknown (Unknown)
2013-07-01 22:45:57
その本とこの先生は、言ってる事が逆ってことですか?

http://hirookay.blog.fc2.com/blog-entry-14.html
セシウム放射線内部被曝とカリウム (少し詳しい解説、その1)
仙台赤十字病院呼吸器内科 東北大学臨床教授 岡山博

> 放射能セシウム汚染食物などを介して、体内に少量の放射線セシウムがあった場合、カリウムはセ シウム放射線より高レベルであっても、カリウムを飲食すると、余分のカリウムは尿に排泄され、 この時セシウムも一緒に排泄される傾向があり、カリウムは一定に保たれ体内セシウムを尿に排泄 する効果があります。

論文や証拠を示してるわけではないので、このページだけではわかりませんが。
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Unknown (Unknown)
2013-07-01 22:48:28
私も武田教授は怪しいと思ってたことはあります。

今、思えばブログをちゃんと読んでおけば良かったと思います。

たぶん、内部被曝してしまってる。少しだけど
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>2013-07-01 22:45:57 (あきよし@管理人)
2014-05-14 06:16:24
今更ながら、このコメントの存在に気が付きました。
うーん。この脱原発派の岡山先生って、私の知ってる常識とは確かに微妙に違う事を書いてますね…。

でも、あなたが引用している箇所の文面には間違いはないと思いますよ。私は、「予防効果は薄い」と言っているのであって、「被曝済みの方が放射性物質を早く体外へ排出させる効果が無い」と言っているわけではないです。実際、その効果ならば私の読んだあの本と同じ事が書いてあります。

私が読んだ本を引用してエントリしている人のブログを発見しました。
ご参考までに。

http://rokushin.blog.so-net.ne.jp/2011-04-05
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追記 (あきよし@管理人)
2014-05-14 06:21:47
上記武田氏の文面でも、「セシウムはカリウムを充分に摂取していれば、体内に取り込まれにくい」とあるでしょ?彼は予防効果の話をしてて、既に被曝している人の体から、早く排出する技術の話をしていない。
ウチの嫁も、バリバリの薬剤師でこの手の専門家と言える人ですが、普通こーゆー言葉の定義にすごいこだわるはずなんですよね…。こういう人達。
正直、その岡山先生の「放射能セシウム」という言い方も、ちょっと気になりました。「放射性セシウム」ですよね。放射能と放射線と放射性物質は専門家ならちゃんと使い分けるような気がします。
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遅ればせながら (茄子紫)
2016-02-07 10:08:22
はじめまして。特亜、政治関連のエントリをきっかけに、貴ブログをここ数日遡って拝見いたしております。過去のエントリでありますが一言コメントさせてください。

武田邦彦は、目新しい論を思いつくとそこに向かって突っ走るだけの商売人です。ある意味商売としては正しいと思いますが、専門家を名乗るなら真実をバカにしすぎです。
掲げる表題はあながちまちがっていないのですが、論証がこじ付けでかえってウソになっているのです。信用しなくてほぼ正解かと。
長くなるので各論は取り敢えずここでは控えます。

此方、今は民間、以前は環境工学研究者として国立環境研究所と大学で国や地方自治体を相手に飯を食っていた経験があります。
業界内部の様々な問題とともにご報告出来ますので具体的なご要望があればいつでもどうぞ。。。

環境関連分野は、様々な知識レベル・思想・利権のありとあらゆるセクターが錯綜する、魑魅魍魎が跋扈する大変楽しい業界なのです。

では主様、応援しています。
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