あるウソつきのブログ

日本の左翼が売国的すぎて、本当の左翼がいない事を嘆く、多分左翼的な人のブログです。

落日のサムスン、覇道のシャープ

2009年09月11日 21時48分07秒 | 経済
 今、サムスンが愉快な事になっている。

 というか、2年前、シャープが、特許侵害でサムスンを訴えてから、サムスンが卑怯な時間稼ぎ戦略に出て、「クロスライセンス契約を結びませんか?」とか、その時間稼ぎの間に一生懸命シャープを説得にかかったんだけど、結局間に合わなかったという話。

 サムスンの卑怯な時間稼ぎ戦略ってのは、要するに

「テメェもウチの技術使ってるじゃねーか同じ穴のムジナじゃー!」

 と、シャープを逆に提訴するというもの。
 シャープの訴えと違い、サムスンの訴えはワリと単純で、すぐにシャープの特許違反が判明し、シャープは制裁を食らった。

 そして、サムスンの特許侵害訴訟は長期化したのだ。

 まあ、サムスンの訴えは正当だし、「卑怯」と言うのは適当ではないかもしれないが、そんなやり方をしたサムスンとシャープがクロスライセンスなんて結ぶわけはない。

 ちなみに、クロスライセンスっつーのは何かっつーと、

「うちの特許を使ってもいいかわりに、お前んとこの特許を使わせろ」

 と言う契約の事だ。サムスンはどうしても、シャープの特許が使いたいらしい。
 ま、そりゃそうだ。この特許が使えなければ、サムスンは液晶テレビを作る事ができなくなるのだから。

 シャープの特許違反と、重要度は比ではない。
 シャープの特許違反は小さな話で、サムスンの特許なんぞ使わなくても技術的に回避は可能。
 シャープの特許は、それがなければ液晶に映像を写せないのだ。LGをはじめ、他社はシャープに特許使用料を支払っている。

 そんなわけで、小手先の時間稼ぎで余計にシャープを怒らせたサムスン、絶体絶命という状態で時間だけが過ぎてゆき…。

 タイムアップと相成ったわけだ。

 そして、この間からサムスンと液晶で提携していたソニーも、サムスンから離脱。

 【読売】ソニー、台湾の鴻海精密工業と液晶テレビ生産で提携

 これはヤバい。
 リーマンショック以来死にそうだった韓国経済だが、また大ピンチだ。なんせ、文字通りサムスン(三星)は韓国の一番星。あの会社1社が、韓国のGDPの2割をたたき出しているのだ。まさに「韓国のGM」

 無論、サムスンは液晶テレビがすべてではない。
 しかし、それでもこの件で本当に液晶事業からの撤退となると、洒落にならない。
 サムスンの打撃=韓国経済の打撃は、心情的なものはともかくとして、経済的にはいい影響を及ぼさない。

 結局、日本が被る迷惑を考えると、制裁金+クロスライセンス契約が妥当な線になると思われるが…。
 長年にわたる基幹特許侵害を考えると、制裁金の額が気になるところだ。

 サムスンは元々、韓国に突き刺さったアメリカの注射針だ。多分、プレイヤーの誰もが、サムスンの没落を望んでいない。

 表向きはきっと、大変な事にはならんだろうと思うんだが…。正直韓国が気の毒でならない。明らかに経済植民地だよな。あそこは。

 しかし、日本企業も本気で怒ると怖いな。



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