昨日アップしたウチのエントリでは、
【拙】足をひっぱる生活保護法案改正誘導記事
http://blog.goo.ne.jp/jpakiyo/e/081d191f18d901ba60d6ebef0012fd18
「生活保護費の社会的矛盾点を浮き彫りにする」産経記事自身の矛盾点を指摘するという、少々ややこしい話をした。
このエントリについた2つのコメントが、双方大変レベルが高く、個人的に大変嬉しかったので紹介する。
つか、ウチってコメントすんごい少ないブログ(&MIXI日記)なんだけど。たまについてるコメントのレベルが高いものが多くて、いつも「参考になるなぁ」なんて思っている。
巧妙な誘導 (Sura)2012-10-18 03:45:26
>生活保護費の削減は間違ってはいない。
デフレ期では間違っていますよ。
>単純に産経は「生活保護が高すぎるので抑制すべきだ」と語りたいんだろう?
を口実に、保護費を削減すれば社会保障の不安がさらに増大して、十分所得のある者までが、極端な貯蓄性向に傾き、結果更なるデフレへと突入します。
そもそもは、保護費より最低賃金が低く抑えられていることに、最低賃金が低すぎることを問題にしないことが、大きな過ちで、保護費を仮に低く抑える、もしくは審査を厳しくすれば、当然雇い主は、従業員の足元を見ることができるので、更なる賃金の低下、即ち所得を下げることになり、これもやはりデフレが進行します。
よって、不正受給を叩くより、財政出動を大規模にやり(デフレギャップが埋まる程度に)雇用を創出して、所得を上げなければなりません。その結果、民間でも低賃金で雇い難くなり、店じまいをするか賃金を上げてでも経営が成り立つようにして行かなくては為らなくなります。
要するに、マスコミ及びそのクライアントは、日本のデフレを促進したいということです。
キリストの教えではないですが、「働かず者食うべからず」は正しい心構えと思いますが、現実は、「金は金を呼ぶ」「働けど食うべからず」「働きたくとも働けず」であり、その環境では、この教えは破綻しています。
従って、巧妙なインフレ対策を、マスコミを通じてやっていると解釈するべきで、安易なルサンチマンに踊らされないよう注意することと思います。
Unknown (あっぱちゃん)2012-10-18 08:54:30
Suraさんへ。
うろ覚えで申し訳ありませんが、ブログ主は過去に「デフレ時に生活保護費を抑制する事の問題点は理解しているが、それでも生活保護受給者の現状は我慢出来るものではない。特に大阪」という趣旨のエントリを挙げられていませんでしたか?
ミクロ的な体験談で恐縮ですが、当方もブログ主の奥さんと同類の医療関係者であり、生活保護受給者が病院経営上では非常にありがたい存在であることを十二分に理解した上で、無料診療を是正して欲しいと思っております。それだけ大多数の受給者の診療態度、生活態度は目に余るという事だとご理解ください。
デフレ対策にお金を回す必要があるのはわかります。ただしそれは生活保護受給者の怠慢や個人的贅沢である必要はないというのが私の考えです。
生活保護費を抑制すればデフレは悪化する…それはわかります。ですが、その浮いたお金をもっと不満が少ないような別の形、少なくとも労働の対価として支出して欲しいというのが当方の考えです。
Suraさんの言葉を借りて当方の意見を言うならば「生活保護費抑制により悪化するデフレを考慮した上で十二分な財政出動と雇用創出をして欲しい」となるでしょうか?
掲示板にてブログ主を差し置いて言葉を連ねた上に、アクセルとブレーキを同時に踏むような感情的な結論になってしまい申し訳なく思います。
どっちの言ってる事も実によくわかるし、理にかなっている。主張が正反対なのにな。そういう意味で、レベル高ぇ。
Suraさんの言う、ウチのエントリは、以下のコレだ。
【拙】生活保護制度改正法案
http://blog.goo.ne.jp/jpakiyo/e/8b812afb9842e0b363c19e162a661091
元々、きらびやかな装飾品をゴテゴテとまとった連中がベンツで病院に乗り付け、悠々と無料で治療を受けて帰っていくサマは大阪府民の多大なるストレスの1つであった。
ウチの嫁さんは病院関係者なのでよく知っている話なのだが、そーゆー連中は自身の財布が痛まず、当然上得意な患者なので病院経営者側的には嬉々として見逃していた…というより、そいつらメインで商売をやっているような病院まで存在しているのだが、そーゆー財布のヒモが緩い連中に鉄槌が落ちる事は確実に、大阪経済の為にならないであろう。それはわかっている。わかっているが別にいいのだ。
乞食が、堂々と大手を振って、必死で働いている人々より金持ちなのは間違っているのだ。絶対に。
ただ、「雇用創出」はそう簡単な話ではない。ハコモノとかバラマキとか言われて、政治家に非難が集中すると彼らは人気商売なのでとたんに動けなくなるし。
そういう意味では、生活保護者は収入の大半を消費に回さざるを得ないのと、あらゆる公共利用が無料なので、無制限に消費活動をしてるから、反デフレ圧力であったのは確実なんだよね。アメリカでは成立していなかった、トリクルダウン理論(金持ちをうるおせば、そいつらが金を落とすので、結果的に裾野まで金が行き渡る。故に金持ちを優遇するのは正解という理論)が成立していた事になる。
実際あの連中の消費活動のお陰で成立している病院とかあるわけだし。
言わば、Suraさんがおっしゃる内容は厳然たる現実であり、あっぱさんがおっしゃる内容は理想なわけだ。
でも、あっぱさんに現実が見えていないわけではなく、大阪は特殊だと理解されているのだ。
既得権益層…大阪の役人達や生活保護受給者が、一般の大阪府民を圧迫し続けている事は、景気減退の中府民に大きな心理ストレスを与えていた。
大阪だけ「景気回復」よりも「酷すぎる生活保護&労働貴族にメス」の方が、優先順位が上なのである。
元々、兵庫、京都、奈良、和歌山で生活保護を受給すべき人々が、「大阪は査定基準が緩いから」という理由で大阪へ大挙して押し寄せていたのだ。矛盾もあろうものだ。
今、ようやくその矛盾を解消できそうなスーパーマンである橋下氏が現れたのだ。いったい何十年、大阪はこの矛盾に苦しんだと思う。ようやく訪れたチャンスなのだ。今奴らを潰さずにどうする。
そんなわけで、大阪は不景気になるであろう。夕張のようにな。
それでも、生活保護費抑制の方針は、正しいのである。大阪府民にとって。
ただ、それでもデフレ対策が不要なのかといえば、絶対に違うけど。
デフレの問題は国全体の問題なので、角栄がやった「日本列島改造計画」みたいなのを、国策でやってほしいんだよな。「生活保護削減」とかの不公平是正によるデフレ圧力をかき消すほどの。
それが「国土強靱化法案」なんだけどさ。維新は反対してるけどな。そりゃ自身と矛盾してる政策だしね。
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