初症例。
KATO製国鉄101系ツヌ104F(Mc159:旧製品+弁天橋区仕様)の改修入場は再び非動力車へと戻った。
サハ101-259(ツヌ104F:旧製品)もサハ101-263(ツヌ104F:旧製品)と同じく床板交換を経て竣工させている。
種車はモハ101-91(ツヌ118F:Mc155)でありサハ101形200番代へ形式変更した車両だった。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/3f/b2/5459336f306089447876926949dcc0fe.jpg)
国鉄101系サハ101-259(ツヌ104F)。
※旧製品。
サハ101-259には元サハ101-290(廃車:元ラシ107F)に装着されていたサハ101形200番代用床板を起用した。
当初モハ101-165(旧ツヌ131F:M'c143)として初竣工を迎えた元サハ101-290は複雑な経歴を辿った。
元ツヌ131F-1(←旧ツヌ131F)の廃止以降サハ101-230(旧カノ13F:Mc59)→サハ101-290(旧ラシ107F:Mc202)と渡り歩く。
他方暫定出場だった旧カノ20F(Mc53)は九代目ツヌ118F(Mc155:旧製品←旧ツヌ118F)にて10両編成化された。
だが旧カノ13Fへの改装時に塗装変更車集約を並行したためサハ101-259(元カノ20F:旧製品)は異動対象から外れる。
代替車はモハ101-165(塗装変更車)に決定しサハ101-259(元カノ20F→サハ101-264:ラシ101F)との床板相互交換が行われた。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/74/84/819ba4f823d3c076f04e0070df70b01a.jpg)
入工中のサハ101-259。
従ってサハ101-233(ツヌ118F:旧製品→旧サハ101-259:元カノ20F)用床板がサハ101-259(ツヌ104F)へ廻された事になる。
必ずしもウエイト腐食と経年が連動している訳ではないものの九代目ツヌ118Fは回着から改修機会を得られていない。
しかも十七代目ツヌ118F(Mc155:旧製品→ツヌ118F:Mc155)でのウエイト老朽化対策に難航した経緯があった。
またツヌ104Fでは先に改修入場した新クモハ101-159,モハ100-185,サハ101-263(旧製品)でもウエイト腐食が発生していた。
事前防錆対策施工に留まったクモハ101-165,クハ100-35(ツヌ104F)は何れも短尺ウエイト装着車だった。
到底サハ101-259用ウエイトに期待は寄せられず錆取り作業を前提として入場させている。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/5a/c6/2569aca0c255b60d2b32c2fe341c76a0.jpg)
予想通りの展開となったサハ101-259用台枠。
腹を括って分解したサハ101-259用床板はモハ100-185用とサハ101-263用を足して2で割った様な状態だった。
当然の如くウエイト断面は断続的に錆で覆われておりモハ100-185用よりも大きな歪みまで抱えていた。
台枠表面もサハ101-263用と同じくウエイト形状を丸写しした錆粉が散らばる。
唯一導電板だけは無瑕だったものの台枠清掃が広範囲に渡るため取り外しを余儀無くされた。
錆取り作業はサハ101-263にて試行した歯ブラシでの第一次処理を施す兼ね合いから最終工程に廻す。
先ず手早く終えられる座席部品裏面清掃を第一工程とし磨きクロスにて拭き上げた。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/4f/ae/c40cda663a98ace5ab5dfa9f8d558faa.jpg)
錆粉だらけだった台枠表面(1エンド側)。
次に歯ブラシを持ち出し錆粉に塗れた台枠表面の清掃へと取り掛かった。
サハ101-263用台枠には想定外の油脂付着が見られたためアルコールクロス式,クリーナー式を併用した。
結果は悪くなかったが油脂が無いサハ101-259用台枠では作業性に優れる歯ブラシ式を採用している。
ウエイト支持部断面にこびり付く錆はまだ固着しておらず爪楊枝での突き崩しは不要だった。
但し1エンド側枕木方向のウエイト支持部は撓んだウエイトが傷付けた痕跡を残したまま見切った。
また導電板スリット部にも錆粉が侵入しており想定を上回る清掃規模に及んでいる。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/77/08/0419453d08a57d4f43c84deaed6fc6d9.jpg)
内部清掃を要したビス締結孔(2エンド側)。
変形したウエイトとの因果関係こそ不明ながらビス締結孔も施工対象に加わった。
十七代目ツヌ118Fから続くウエイト老朽化対策でもこの様な症状はサハ101-259が初事例となっている。
さすがに歯ブラシが行き渡る範囲ではなくクリーナーを浸した極細綿棒に頼った。
しかしこの方式にはビス締結孔内部の錆粉を押し出してしまう弱点があった。
一時的に台枠裏面まで錆粉が飛散してしまい台車集電板用開口部を含めた再清掃へと至っている。
取り敢えず除去に一区切りは付いたが締結ビスによる擦過痕が刻み込まれているため白濁を防げたかは不明である。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/31/de/ed8f5de2fbcc4dd37dcbc163fea98411.jpg)
直接金工用鑢を当てたウエイト断面。
台枠裏面の錆粉付着状況がサハ101-263と似通っているように感じられウエイト腐食進行具合も同程度だと思えた。
ところがサハ101-263用ウエイトとは若干様相が異なりサハ101-259用の錆厚は薄かった。
そのため崩壊する箇所が殆ど無く第一次処理で錆取り作業を軽減させる状態まで達せずに終わる。
よってモハ100-185,サハ101-263から一転して新ツヌ116F(T'c91:旧製品)相当の研磨が必要となった。
幸いにもウエイト表面に錆が及ぶ直前で踏み留まっていたため断面形状は変則的な六角形となった。
またウエイト断面は凹凸が少なく長尺ウエイトながら平形金工用鑢のみで仕上げられた。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/3f/b2/5459336f306089447876926949dcc0fe.jpg)
↓
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/44/56/fa70c0e707d89b2ba3f6fcc6839b2e39.jpg)
サハ101-259(ウエイト湾曲修正施工)。
※旧製品:床板改修。
容易に修正出来ると思われたウエイトだが車体中央部:へ字形,両エンド側:逆へ字形と複雑なうねりを描く状態だった。
恐らく旧サハ101-259(元カノ20F)時代に全く意味の無い増締めを行った影響だと思われる。
原形回復には湾曲方向統一が好ましく先行して車体中央部を直線状に改めた。
二股に分かれる1エンド側は2エンド側と同時に重量物の下へ潜り込ませる押圧整形式とした。
何かと厄介なウエイト整形であるが車体不等沈下には至らずサハ101-259(ツヌ104F:旧製品)の竣工を迎えている。
サハ101-259での床板改修は防錆対策よりも台枠清掃やウエイト整形に重点が置かれる珍しい事例であった。
KATO製国鉄101系ツヌ104F(Mc159:旧製品+弁天橋区仕様)の改修入場は再び非動力車へと戻った。
サハ101-259(ツヌ104F:旧製品)もサハ101-263(ツヌ104F:旧製品)と同じく床板交換を経て竣工させている。
種車はモハ101-91(ツヌ118F:Mc155)でありサハ101形200番代へ形式変更した車両だった。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/3f/b2/5459336f306089447876926949dcc0fe.jpg)
国鉄101系サハ101-259(ツヌ104F)。
※旧製品。
サハ101-259には元サハ101-290(廃車:元ラシ107F)に装着されていたサハ101形200番代用床板を起用した。
当初モハ101-165(旧ツヌ131F:M'c143)として初竣工を迎えた元サハ101-290は複雑な経歴を辿った。
元ツヌ131F-1(←旧ツヌ131F)の廃止以降サハ101-230(旧カノ13F:Mc59)→サハ101-290(旧ラシ107F:Mc202)と渡り歩く。
他方暫定出場だった旧カノ20F(Mc53)は九代目ツヌ118F(Mc155:旧製品←旧ツヌ118F)にて10両編成化された。
だが旧カノ13Fへの改装時に塗装変更車集約を並行したためサハ101-259(元カノ20F:旧製品)は異動対象から外れる。
代替車はモハ101-165(塗装変更車)に決定しサハ101-259(元カノ20F→サハ101-264:ラシ101F)との床板相互交換が行われた。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/74/84/819ba4f823d3c076f04e0070df70b01a.jpg)
入工中のサハ101-259。
従ってサハ101-233(ツヌ118F:旧製品→旧サハ101-259:元カノ20F)用床板がサハ101-259(ツヌ104F)へ廻された事になる。
必ずしもウエイト腐食と経年が連動している訳ではないものの九代目ツヌ118Fは回着から改修機会を得られていない。
しかも十七代目ツヌ118F(Mc155:旧製品→ツヌ118F:Mc155)でのウエイト老朽化対策に難航した経緯があった。
またツヌ104Fでは先に改修入場した新クモハ101-159,モハ100-185,サハ101-263(旧製品)でもウエイト腐食が発生していた。
事前防錆対策施工に留まったクモハ101-165,クハ100-35(ツヌ104F)は何れも短尺ウエイト装着車だった。
到底サハ101-259用ウエイトに期待は寄せられず錆取り作業を前提として入場させている。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/5a/c6/2569aca0c255b60d2b32c2fe341c76a0.jpg)
予想通りの展開となったサハ101-259用台枠。
腹を括って分解したサハ101-259用床板はモハ100-185用とサハ101-263用を足して2で割った様な状態だった。
当然の如くウエイト断面は断続的に錆で覆われておりモハ100-185用よりも大きな歪みまで抱えていた。
台枠表面もサハ101-263用と同じくウエイト形状を丸写しした錆粉が散らばる。
唯一導電板だけは無瑕だったものの台枠清掃が広範囲に渡るため取り外しを余儀無くされた。
錆取り作業はサハ101-263にて試行した歯ブラシでの第一次処理を施す兼ね合いから最終工程に廻す。
先ず手早く終えられる座席部品裏面清掃を第一工程とし磨きクロスにて拭き上げた。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/4f/ae/c40cda663a98ace5ab5dfa9f8d558faa.jpg)
錆粉だらけだった台枠表面(1エンド側)。
次に歯ブラシを持ち出し錆粉に塗れた台枠表面の清掃へと取り掛かった。
サハ101-263用台枠には想定外の油脂付着が見られたためアルコールクロス式,クリーナー式を併用した。
結果は悪くなかったが油脂が無いサハ101-259用台枠では作業性に優れる歯ブラシ式を採用している。
ウエイト支持部断面にこびり付く錆はまだ固着しておらず爪楊枝での突き崩しは不要だった。
但し1エンド側枕木方向のウエイト支持部は撓んだウエイトが傷付けた痕跡を残したまま見切った。
また導電板スリット部にも錆粉が侵入しており想定を上回る清掃規模に及んでいる。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/77/08/0419453d08a57d4f43c84deaed6fc6d9.jpg)
内部清掃を要したビス締結孔(2エンド側)。
変形したウエイトとの因果関係こそ不明ながらビス締結孔も施工対象に加わった。
十七代目ツヌ118Fから続くウエイト老朽化対策でもこの様な症状はサハ101-259が初事例となっている。
さすがに歯ブラシが行き渡る範囲ではなくクリーナーを浸した極細綿棒に頼った。
しかしこの方式にはビス締結孔内部の錆粉を押し出してしまう弱点があった。
一時的に台枠裏面まで錆粉が飛散してしまい台車集電板用開口部を含めた再清掃へと至っている。
取り敢えず除去に一区切りは付いたが締結ビスによる擦過痕が刻み込まれているため白濁を防げたかは不明である。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/31/de/ed8f5de2fbcc4dd37dcbc163fea98411.jpg)
直接金工用鑢を当てたウエイト断面。
台枠裏面の錆粉付着状況がサハ101-263と似通っているように感じられウエイト腐食進行具合も同程度だと思えた。
ところがサハ101-263用ウエイトとは若干様相が異なりサハ101-259用の錆厚は薄かった。
そのため崩壊する箇所が殆ど無く第一次処理で錆取り作業を軽減させる状態まで達せずに終わる。
よってモハ100-185,サハ101-263から一転して新ツヌ116F(T'c91:旧製品)相当の研磨が必要となった。
幸いにもウエイト表面に錆が及ぶ直前で踏み留まっていたため断面形状は変則的な六角形となった。
またウエイト断面は凹凸が少なく長尺ウエイトながら平形金工用鑢のみで仕上げられた。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/3f/b2/5459336f306089447876926949dcc0fe.jpg)
↓
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/44/56/fa70c0e707d89b2ba3f6fcc6839b2e39.jpg)
サハ101-259(ウエイト湾曲修正施工)。
※旧製品:床板改修。
容易に修正出来ると思われたウエイトだが車体中央部:へ字形,両エンド側:逆へ字形と複雑なうねりを描く状態だった。
恐らく旧サハ101-259(元カノ20F)時代に全く意味の無い増締めを行った影響だと思われる。
原形回復には湾曲方向統一が好ましく先行して車体中央部を直線状に改めた。
二股に分かれる1エンド側は2エンド側と同時に重量物の下へ潜り込ませる押圧整形式とした。
何かと厄介なウエイト整形であるが車体不等沈下には至らずサハ101-259(ツヌ104F:旧製品)の竣工を迎えている。
サハ101-259での床板改修は防錆対策よりも台枠清掃やウエイト整形に重点が置かれる珍しい事例であった。