試運転 ~TRIAL RUN~

初心者の拘りと見切りが激しい自己責任による鉄道模型軽加工記録

国鉄101系津田沼電車区109F [Mc202] 7+3朱色1号混色:R-Y-R編成

2018-11-17 21:43:46 | 国鉄/JR101系出場:総武・中央線
増備。

ようやくKATO製国鉄101系ツヌ109F(Mc202)朱色1号混色編成が出場した。
101系の純増編成は2017年4月に出場したJR101系旧ラシ105F(Mc148:再生産品+旧製品)以来である。
津田沼区仕様に限ると2016年11月出場のツヌ108F(Mc133:再生産品+旧製品)まで遡る久々の増強となった。


国鉄101系ツヌ109F 朱色1号混色編成(1984/11)。
[ツヌ109F]:Mc202-M’256-T291-T84-T241-M222-M'c166+Tc65-M262-M'c191

1984年10月現在の津田沼区101系には朱色1号混色編成と朱色1号編成が1本ずつ在籍していた。
朱色1号混色編成のツヌ101F(Mc154)には4,5号車へ武蔵小金井区から転入したクモハ101-193+モハ100-808が組み込まれた。
転属は1984年5月で初めのうちは1,2号車に配されていたが程なくして組成変更が行われている。
一方朱色1号編成は武蔵小金井区から借り入れたツヌ110F(Mc195)であり正式配置ではない。
◆ツヌ101F:Mc154-M'168-T'c30+Mc193-M'808-T295-T'c35+Mc131-M'117-T'c53(1984/10)。
◆ツヌ110F:Mc195-M'810-T'c71+Mc194-M'809-T'68-T'227-T'94-M57-M'c805(1984/10)。
両編成ともクモハ100形800番代,モハ100形800番代で構成されクモハ100形0番代,モハ100形0番代は含まれなかった。
国鉄末期の1984年10月以降より大規模な広域転配が開始される。
津田沼区には1984年11月付でクモハ101-202+モハ100-256,クモハ100-191+モハ100-262が淀川区から転入した。
更に1985年4月には同じく淀川区よりクモハ101-201+モハ100-255,クモハ100-192+モハ101-263が転入となる。
一足先に回着したクモハ101-202+モハ100-256,クモハ100-191+モハ100-262は朱色1号のままだった。
この当時は国鉄の財政事情悪化により検査入場まで塗装変更が見送られていた。
一時的な代走を含め津田沼区のモハ100形0番代(朱色1号)は久々の登場であった。
黄色5号へ改められた上で転入したクモハ101-201+モハ100-255,クモハ100-192+モハ101-263とは対照的と言えよう。
なお組成はツヌ109Fとされクモハ101-109+モハ100-103がツヌ101Fへ異動しクモハ100-183+モハ101-252は予備車に廻される。
この組成変更でクモハ101-193+モハ100-808は予備車扱いとなり朱色1号混色編成同士の離合は実現しなかったと思われる。
◆ツヌ109F:Mc109-M'103-T291-T84-T241-M222-M'c166+Tc65-M252-M'c183(1984/10)。
クモハ101-202+モハ100-256,クモハ100-191+モハ101-262の検査入場年月はまだ掴めていない。
ツヌ110Fの返却は1984年12月であり津田沼区から101系朱色1号車両が消滅した時期を突き止められずに終わっている。


クモハ100-191(元クハ100-22:クモハ100形編入車)。

ツヌ109Fの組成は武蔵小金井区,豊田区仕様編成の波動用車両再編を契機とした。
朱色1号車両は元ムコ10F-2(Mc193),旧トタ5F(T209),元トタ5F-2(Mc1006)からの異動車である。
だが捻出車にはクモハ100形,モハ101形が存在せず各々クハ100-22(元ムコ10F-2)と元サハ101-209(元トタ5F)を形式変更した。
そのためクモハ100-191(←クハ100-22)は妻面配管が無い異端車のまま竣工させている。
別編成からの異動かつ形式変更車同士によるユニットだがムコ10F(Mc194:101系800番代)が種車であり見附は悪くないと思う。
モハ100-256(←モハ100-1006:元トタ5F-2)だけはモハ100-146(トタ5F:Tc14)の再改番車で若干褪色したような朱色1号となった。
本格組成開始が遅れた原因の一つに朱色1号車両用101系800番代LOT側面窓セル不足が挙げられる。
最後まで元サハ101-209用側面窓セル交換の目途が立たず途中で再生産品LOT狭幅Hゴム支持印刷再現側面窓セルへと転換した。
朱色1号車両と再生産品LOT狭幅Hゴム支持印刷再現側面窓セルの組み合わせは初でありツヌ109Fならではの特徴と言えよう。


クハ101-65+モハ101-262 (元クハ101-83+元サハ101-209)。

在籍するKATO製国鉄101系での朱色1号混色編成はツヌ101F-1(Mc193)に続く2編成目が登場した。
ツヌ101F-1は千葉方ユニットのみが朱色1号車両となる変則的な混色編成であった。
両端ユニットに朱色1号車両が配されるツヌ109Fとは構成が異なっておりプロトタイプ競合は防げている。
行先表示類はツヌ110F(Mc195)の離合相手に適合させるべく東行が選択された。
クモハ100-191(ツヌ109F)の第一次整備で暫定設定した[07C 千葉]表示を踏襲している。
[千葉]幕はツヌ101F-1と被るが組成の経緯から両編成は共存しなかったと思われ変更しなかった。
ただ厳密なプロトタイプ時期縛りは行っておらず今後行先変更の可能性を残す。
その場合には[07C 津田沼]表示を採用する予定である。
なおツヌ109Fに[総武・中央線 各駅停車]誤乗防止ステッカーが貼付された記録は確認できなかった。
よって車両番号に間違いは無いもののイメージ編成に留まるかもしれない。


クモハ100-166+クハ101-65 (元クモハ100-108+元クハ101-83)。
※旧製品。

黄色5号車両はツヌ107F(Tc83:再生産品)への車両更新で保留車に廻った旧ツヌ107F(旧製品)構成車が5両を占める。
サハ101形が3両続くツヌ109Fにはクモハ100形動力ユニット搭載車を所要とした。
初期計画では旧クモハ100-175(元ツヌ107F:旧製品)にクモハ100形用動力ユニットを搭載させる方針だった。
だがこの予定は撤回となりクモハ100-108(元ツヌ122F:第一次動力ユニット搭載試作車)がクモハ100-166に充当された。
そのためクモハ100-166(旧製品)だけは旧ツヌ122F(M'c170)からの異動車となっている。
転用予定が流れた旧クモハ100-175だがクモハ100-144(ツヌ113F:Tc74)へ改番済で旧ツヌ107F出自の保留車も解消に至った。
なおツヌ109Fには新規投入車が1両も存在しない珍しい寄せ集め編成となった。
間接的に十三代目ツヌ118F(Mc155:再生産品)が関わったのみであり編成見附向上を狙い部品交換まで手を伸ばした。
全車旧製品LOT屋根板で統一したつもりだったがサハ101-241だけが再生産品LOT屋根板装着車で残されていた。
出場直前に旧製品LOT屋根板へ交換し屋根上見附を揃えている。


サハ101-241(元サハ101-245:旧製品LOT屋根板交換施工車)。
※旧製品。

ツヌ109Fの整備は101系800番代LOT側面窓セル問題以外にも各種課題が多く三次に渡る長丁場となった。
2018年7月上旬に入場させたクハ100-22はクモハ100-191(ツヌ109F)への編入で一旦作業を打ち切った。
その後車両操配再考が繰り返され黄色5号車両の整備はそれから約2箇月が経過した2018年8月下旬まで遅れた。
旧ツヌ107F出自車を種車に引き当てた車両はクハ101-65以外節約式改番の深度を深め旧車両番号標記が積極活用される。
更にツヌ107F時代の号車配置は一切引き継がずインレタ転写軽減を最優先に置く改番入場とした。
◆旧サハ101-296(元ツヌ107F:8号車)→サハ101-291(3号車)。
◆旧サハ101-86(元ツヌ107F:4号車)→サハ101-84(4号車)。
◆旧サハ101-245(元ツヌ107F:5号車)→サハ101-241(5号車)。
◆旧モハ101-237(元ツヌ107F9号車)→モハ101-222(6号車)。
しかしペイントリムーバー式印刷消去車と古インレタの相性は想定よりも悪く転写崩壊が相次いでしまった。
途中から車両番号標記印刷消去痕をラプロスで均す工程を加えラプロス式改番車同等の塗装被膜まで持ち上げた。
この方式はその後のペイントリムーバー式改番車入場でも採用され標準工程に格上げされている。


クモハ101-193,クモハ101-202 (ツヌ101F-1,ツヌ109F)。
※101系800番代LOT前面窓セル装着車,再生産品LOT前面窓セル装着車。


クモハ101-193,クモハ101-195 (ツヌ101F-1,ツヌ110F)。
※101系800番代LOT前面窓セル装着車。

編成前後を締めるクモハ101-202,クモハ100-191はLP402前照灯車であった。
このうちクモハ101-202クモハ101-193(ツヌ101F-1)と行先表示まで重複してしまう。
如何に差別化を図るか課題となったがクモハ101-202,クモハ100-191の前面見附変更は前面窓セル交換に頼った。
既にJR101系ラシ101F(Mc201)とラシ107F(Mc202)でのプロトタイプ競合防止策として採り入れていた。
ツヌ109Fでは逆に再生産品LOT明灰色Hゴム支持前面窓セルを装着させツヌ101F-1とは一味違うに仕立てた。
再生産品LOT前面窓セルHゴム支持印刷再現色はトタムコ3F(Mc78)に近似の色温度を持つ。
津田沼区仕様の朱色1号運転台付車両は全車101系800番代LOTで統一されている。
LP411前照灯以外製品原形に近いクモハ101-195,クモハ100-805(ツヌ110F)とも異なる印象へと変わった。


ツヌ110F,ツヌ109F (LP411前照灯編成,LP402前照灯編成)。
※101系800番代LOT前面窓セル装着車,再生産品LOT前面窓セル装着車。

そのツヌ110F(←旧ツヌ110F:Mc194ムコ10F:Mc194)は津田沼区仕様唯一の朱色1号編成である。
構成も3+7編成であり元々ツヌ101F-1(3+4+3編成)とは競合しない設定だった。
新たに加わったツヌ109Fだがツヌ101F-1,ツヌ110Fの何れにも属さない新たな前面見附となる。
プロトタイプが限定される一時的な仕様は種車に左右されがちだが保管品が援軍になった。
クモハ101-202,クモハ100-191に起用した前面窓セルはクモハ101-202,クモハ100-191(ラシ107F:再生産品)の発生品である。
一旦元クモハ101-202,元クモハ100-191(廃車:元ラシ107F)に取り付けていたが短期間で復帰した。
奇遇にも同一車両番号車体を二度経て採用に至る珍妙な経過を辿っている。


ツヌ109Fサイドビュー(クモハ101-202:ATS[B]・[千ツヌ 定員136]標記インレタ再現,再生産品LOT側面窓セル装着車)。


ツヌ101F-1サイドビュー(クモハ101-193:ATS[BS]・[西ムコ 定員136]標記印刷再現,101系800番代LOT側面窓セル装着車)。


ツヌ110Fサイドビュー(クモハ101-195:ATS[BS]・[西ムコ 定員136]標記印刷再現,101系800番代LOT側面窓セル装着車)。

ツヌ109Fの工程で最後まで立ちはだかったのはATS[BS]標記,[西ムコ]・[西トタ]電略標記消去である。
特にATS[BS]標記からATS[B]標記への変更ではインレタによる印刷消去痕隠蔽策が採れず作業失敗は許されなかった。
一時はATS[BS]標記を残す事も考えたがユニクリーナー式印刷消去の新規採用で乗り切っている。
ユニクリーナー式は[西ムコ],[西トタ]電略標記印刷消去から開始し最後にATS[BS]標記へ着手する工程順とした。
念のためクモハ101-193(元ムコ10F-2),クモハ100-191(ツヌ109F)の入場は先送りとし各ユニット相手を先発させている。
初試行のモハ101-256では手加減が判らずに終わったがモハ101-262にて大凡の要領を掴めた。
単独では消去までの時間を要するため事前にラプロス#8000で印刷を崩した方が合理的だと思われる。
ちなみにクモハ101-193,クモハ101-195,クモハ101-202は全てクモハ101-193(ムコ10F:Mc194)を種車とする。
中でも全窓セル交換にATS標記,電略標記変更が加わったクモハ101-202はその出自が伺い難くなった。
側面用[総武・中央線 各駅停車]誤乗防止ステッカー貼付位置はツヌ101F-1,ツヌ110Fに倣っている。
前途の通り貼付実績が不明でこの仕様が正しいかは判らない。

立案から約5箇月を費やしツヌ109Fの出場まで漕ぎ着けた。
保留車は10両が戦列に復帰し大幅な削減を達成している。
当初は部品の遣り繰り都合から先発出場を目指していた。
しかしツヌ122F(Mc155:組成変更),ラシ105F(Mc148:車体振替),ラシ107F(車体更新)の後塵を拝する結果になった。
ただこの間にクモハ100-166用種車変更や再生産品LOT狭幅Hゴム支持印刷再現側面窓セル採用(朱色1号車両)が決定した。
ATS[BS]標記印刷消去方法の検討時間も十分に設けられたため出場を急がなかったのは正解だったと思う。
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