試運転 ~TRIAL RUN~

初心者の拘りと見切りが激しい自己責任による鉄道模型軽加工記録

クハ101-64,クハ100-34[ツヌ108F] 前面窓支持色変更試行 (第一次前面窓支持色変更試作車) ※'旧製品

2018-09-30 21:47:51 | 国鉄/JR101系
投影面積。

KATO製101系津田沼~習志野区仕様では車両更新,車体更新により旧製品先頭車両の中間組込車異動が進められた。
その結果両先頭を旧製品車両が締める編成はツヌ102F(Tc75),ツヌ116F(Mc154),ラシ106F(Mc191)の3本まで縮小している。
各々LP402前照灯車,LP411前照灯車で揃えられており旧製品保持編成に指定し新金型車体での更新は打ち切りとなった。


国鉄101系ツヌ108F (1985/4)。
[ツヌ108F]:Mc133-M'107-T262-T249-M251-M'245-T'c34+Tc64-M193-M'c154。
※再生産品+旧製品。

今後も前面窓の天地寸法に違和感を抱く旧製品運転台付車両は先頭に立たせないない方針であった。
だがクモハ101-108(ツヌ122F:Mc155←元クモハ100-108:廃車)の復籍入場と同時試行した前面窓支持色変更が効果的に思えた。
先行試作車は元クモハ100-108用前面窓セルに振り替えられた元クモハ100-39(廃車:トタ5F)で朱色1号車両だった。
明灰色Hゴム支持再現が映える朱色1号車両に通用した錯覚技法が黄色5号車両でも通用するか試験を行う。
この結果次第では保留車組成に於いて再び旧製品運転台付車両が風を切る可能性も出てくる。
しかし効果が読み切れず旧製品保持編成での試行は憚られた。
そこで旧製品中間組込車のクハ101-64,クハ100-34(ツヌ108F:Mc133)を第一次前面窓支持色変更試作車に選定した。


入工中のクハ101-64(ツヌ108F)。
※旧製品。

旧製品車両はLP411前照灯への交換で若干前面見附が落ち着く様に思える。
一方製品原形のLP402前照灯車では前面窓の狭さが強調され気になって仕方がない。
ツヌ108F用運転台付中間組込車は各々クハ101-64:LP411前照灯,クハ100-34:LP402前照灯を装着している。
同日施工でLP402前照灯車,LP411前照灯車双方の印象が確認出来るため都合が良かった。
仮に失敗に終わったとしても先頭に出る機会は無く隠蔽が可能である。
さっそく前面窓支持色変更試行に取り掛かった。


クモハ100-39,元クモハ100-39 (トタ5F,廃車)。
※製品原形前面窓セル装着車,前面窓支持色変更先行試作車。

前面窓支持色変更を施した元クモハ100-39に対しクモハ100-39(トタ5F:Tc14)は明灰色Hゴム支持再現が主張する。
新金型車体用前面窓セルよりも広いHゴムモールド幅が拍車を掛け前面窓投影面積を余計に狭くしていると感じられた。
元クモハ100-39は前面窓支持色変更により前面窓が拡大されたように見える。
車体,前面窓セルはクモハ100-39と同一LOT品であり旧製品車両の印象改善に繋げられる予感がした。
ただ廃車済の車両へ劣化が進んだ前面窓セルを充てた関係で施工には油性ペイントマーカーを用いた。
そのため塗斑が全く抑えられておらず本格試行には適していない。
クハ101-64,クハ100-34(ツヌ108F:旧製品)での前面窓支持色変更試行に当たり2種の水性マーカーを取り揃えた。
1本はガンダムマーカー,もう1本は水性マッキーで事前に用紙をなぞったところ同系統の色合いになると思われた。
先ず表示器点灯色変更対策で使い慣れた水性マッキーを手に取りクハ101-64から前面窓支持色変更に着手した。




ガンダムマーカーで塗り潰した前面窓Hゴム支持モールド。

ガンダムマーカーは塗装変更車で戸袋窓Hゴム支持及び側扉窓Hゴム支持再現の復活に使用している。
容易に色温度が想像でき水性マッキーでの試行が先になった。
しかし水性マッキーはインク被膜が薄く明灰色Hゴム支持印刷再現を透過させてしまう。
重ね塗りを行っても状況は一切変わらなかった。
早くも双方の比較は打ち切られガンダムマーカーによる試行で一本化される。
ガンダムマーカーは平形のペン先を有しており前面窓セルHゴム支持モールド外側から塗り潰した。
元クモハ100-39では雑なペン捌きに終始したがクハ101-64(ツヌ108F)は正式採用の可否を下す。
出来る限り塗斑を抑えつつ前面窓へのインク流出を防いでいる。




クハ101-64 [13C 御嶽]:第一次前面窓支持色変更試行,運行番号表示変更施工。
※旧製品:LP411前照灯車。


クモハ100-39 [03T 高尾]:トタ5F(製品原形前面窓セル装着車)。


元クモハ100-39 [51T 高尾]:廃車(前面窓支持色変更先行試作車)。

施工は軽度ながら前面窓セルの組み付けには気を使う。
挿入時にガンダムマーカーの被膜を傷める可能性があった。
特にクハ101-64(ツヌ108F)は嵌合精度が高く屋根板を取り外しての組み立てとなった。
黄色5号車両で初登場した前面窓支持色変更試作車は元クモハ100-39と同様の結果を残す。
Hゴム支持再現が前面窓枠内に埋没し窮屈さは薄れたように思える。
再生産品車両には及ばないものの黄色5号車両でも錯覚が通用するとの手応えを得られた。
なお運行番号表示は[45H]幕から[13C]幕へ変更し切り出し済保管品数の調整を行った。
[御嶽]幕は武蔵小金井区,豊田区仕様でも用途が無く変更対象から外れている。


クハ101-75,クハ101-64 (ツヌ102F,ツヌ108F)
※旧製品:製品原形前面窓セル装着車,第一次前面窓支持色変更試作車。

津田沼区仕様ではLP411前照灯+旧製品車体での組み合わせで存続が決定しているクハ101-75(ツヌ102F:Tc75)とも比較した。
旧製品車両の前面見附を向上させるにはLP411前照灯への交換が近道だと考えている。
よってクハ101-75は一応現時点で完成形に達していた車両だった。
クハ101-64,クハ101-75での表立った差異を前面窓上部に見い出した。
図面によると10度の傾斜が設けられている前面窓は上側が必ず車体の陰に入る。
製品原形前面窓セルを保つクハ101-75ではHゴム支持再現の露出が避けられない一方でクハ101-64は殆ど目立たない。
これが効果的で金型由来の違和感は大幅な改善が図れたと思う。


入工中のクハ100-34。
※旧製品。

続いてLP402前照灯車であるクハ100-34(ツヌ108F:旧製品)を入場させた。
クハ101-64での結果を踏まえるとLP402前照灯+旧製品車体でも前面見附向上が期待出来た。
試行後の前面窓セル装着に備えクハ100-34では当初から分解した。
行先表示器には[武蔵小金井]幕が嵌め込まれていたが編成増備用に充てるため撤去している。
前面窓支持色変更方式はクハ101-64に倣った。
まだ試行2両目であり明灰色Hゴム支持印刷を覆う事を重視した。
ペン先の角度から前面窓Hゴム支持モールド断面へのインク付着は防げない。
但し前面車体断面と重なる箇所のため特に養生は行わなくても構わないと思う。




クハ100-34 [19 千葉]:第一次前面窓支持色変更試行,行先表示変更施工。
※旧製品:LP402前照灯車。

KATO製101系用前面窓セルは側面窓セルを撤去しないと取り外せない構造を有する。
僅か1部品への小細工ながら車体改修入場車並の分解工程となった。
また床板を撤去した際にはライトスイッチ部品が[OFF]位置へ入らなくなる事態に襲われた。
取り外した弾みで[ON]位置へ勝手に移動したもので自ら動かした訳ではない。
直接の操作を受け付けなくなったためライトスイッチカバーを外し強制的に[OFF]位置へと切り換えている。
旧製品LOT床板で散見されるこの症状は原因がよく判らない。
導電板が復層化された再生産品LOT相当床板よりも単純な構造だけに不可解な現象だと思える。
行先表示は[武蔵小金井]幕から[千葉]幕へ変更した。
クハ101-64(ツヌ108F)とを併せ1両分の[13C]幕,[千葉]幕が削減されている。
製品仕様の[13C]幕,[千葉]幕はまだ必要以上の保管品を抱えており今後も入場時に交換したい。


クハ100-47,クハ100-34 (ツヌ103F,ツヌ108F)。
※弁天橋区仕様,旧製品。

前面窓支持色変更試行を終えたクハ100-34(ツヌ108F)はクハ100-47(ツヌ103F:Tc48)と比較した。
クハ100-47はクハ100-43(元ツヌ124F:弁天橋区仕様)が種車で再生産品車両とほぼ同等の外観を持つ。
LP402前照灯+前面窓支持色変更+旧製品車体の組み合わせがどれ程効力を発揮するかに期待した。
新旧金型以外の条件が揃うクハ100-34とクハ100-47ではその差異が確認し易くなる。
蓋を開けてみると前面窓支持色変更はLP411前照灯化改造車より効果的に映った。
Hゴム支持再現の埋没具合はクハ101-64(ツヌ108F)と同様である。
しかし前面窓投影面積拡大の錯覚効果によりやや径の大きいLP402前照灯が相殺されたように思える。
LP411前照灯車での本格試行を検討していたがLP402前照灯車が先に第二次試作車になるかもしれない。




クハ101-64,クハ100-34 (ツヌ108F:第一次前面窓支持色変更試行)。
※旧製品。

クハ101-64,クハ100-34(ツヌ108F)での第一次前面窓支持色変更試行入場は概ね満足できる答に至った。
弱点は再生産品車両を含め既存車とのHゴム指示再現色温度が大幅に異なってしまう事である。
前面見附の改善は確実だと想われるが色温度差により新旧金型混結編成への採用は難しいかもしれない。
この施工は旧製品保持編成向けだと思える。
今回は運転台付中間組込車への試行だったため次は先頭車両で正式採用前提の試験を行う。
本当の効果は先頭車両でなければ判らない。
幸い旧製品運転台付中間組込車は大半の編成に組み込まれている。
しばらく経過観察を行い色温度が気になるようであれば相互交換にて原形に復帰させられる。
第一次前面窓支持色変更試作編成対象を絞り込み本採用に持ち込める体制を整える方向である。
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