試運転 ~TRIAL RUN~

初心者の拘りと見切りが激しい自己責任による鉄道模型軽加工記録

国鉄101系津田沼電車区118F [Mc155] 3+7編成 (モハ100-208 動力ユニット再生) ※旧製品

2019-11-02 21:47:56 | 国鉄/JR101系出場:総武・中央線
始祖。

遅れていたKATO製国鉄101系ツヌ118F(Mc155:旧製品)の第二次整備が完了した。
十七代目ツヌ118F(旧製品)は改番や加工を行わず製品仕様が維持されたツヌ118F(Mc155)のまま出場となった。
過去に出場したツヌ118F(1978/3)は何れも発展解消したが五代目ツヌ118Fには旧製品原形保持編成の役割が与えられる。




国鉄101系ツヌ118F (1978/3)。
[ツヌ118F]:Mc155-M'158-T'c78+Tc75-M215-M'208-T108-T233-M91-M'c108。
※旧製品:旧製品原形保持編成。

これまで導入したツヌ118Fは都合17編成に達し九代目ツヌ118F(→旧カノ20F:Mc53→カノ13F:Mc59)までは旧製品が占めた。
編成単位での出場は四代目ツヌ118F(→ツヌ107F:Tc83)以降から縮小され分散配置される傾向が強くなる。
これにより生じた保留車は2015年10月に導入した初代弁天橋区仕様(Mc170)にて旧ラシ101F(Mc201)へと纏められた。
この当時ラシ101Fよりも前に出場させた編成ではまだ旧製品先頭車両が全車健在だった。
しかし弁天橋区仕様車の前面見附には敵わず元ツヌ124F(Tc74→旧ツヌ103F:Tc48)を皮切りに新金型車体への更新が開始される。
十代目ツヌ118F(再生産品→旧ラシ107F:Mc202)以降より再生産品車両に増備の軸が移り旧製品先頭車両も漸減が続いた。


ツヌ115F。
※再生産品。


ツヌ107F。
※再生産品。

旧製品先頭車両の中間組込車改装は旧ツヌ115F(Mc144:旧製品)が車両更新を終えた2016年9月に一旦中断となった。
この頃から大幅に勢力が縮小した旧製品編成を一部存置する方向へ切り替えた上で更新再開に至っている。
長らく僚車が欠けていた旧トタ5F(T209)だがサハ101-210(トタ5F-1:T210)の復帰を切っ掛けに旧製品原形保持編成へ指定された。
トタ5F(Tc14)の再出場と組成準備が前後したツヌ109F(Mc202)では専ら旧ツヌ107F(旧製品)からの車両異動に頼った。
その旧ツヌ107Fは既存編成用更新名目最終導入となった十三代目ツヌ118F(再生産品)にて再生産品編成へと格上げされている。
2015年11月に開始された旧製品先頭車両の更新もツヌ107F(再生産品)が再出場した2018年6月を以て終了した。
一方残留した旧製品編成であるが旧金型車体特有の前面見附に対する違和感を払拭できた訳ではなかった。


ツヌ104F (前面窓支持色変更施工編成)。
※旧製品+弁天橋区仕様。


ツヌ125F (前面窓支持色変更施工編成)。
※旧製品。

そこでカノ1F(Mc178:旧製品)を前面窓支持色変更試作編成に抜擢し印象改善を図った。
まずまずの結果を得た前面窓支持色変更試行はJR101系ラシ105F(Mc148:旧製品)が第二次試作編成となった。
これでLP402前照灯編成,LP411前照灯編成双方とも前面窓支持色変更の効果が確認される。
後に旧製品編成で出場させたツヌ104F(Mc159:LP411前照灯編成),ツヌ125F(Tc48:LP402前照灯編成)では本格採用に至った。
この結果を受け旧製品編成は見直しの機運が高まりツヌ118F(Mc155:旧製品)を導入する方針に決定する。
しかしリリースから期間が開いたツヌ118F(旧製品)の導入が難しくなった時期に差し掛かっていた。
ツヌ104Fは単独増備が行えた一方でクモハ101-165だけはクモハ101-170Assy車体組立車(弁天橋区仕様)を充当している。
またツヌ125Fでは再生産品+旧製品編成だったツヌ113F(Tc74),ツヌ115Fの車両更新と並行して全所要車両を捻出した。


クモハ100-108 [13C 千葉]:1stLOTライト基板振替施工車。
※旧製品。


クモハ100-162 [13C 三鷹]:ツヌ116F(現行LOTライト基板更新車)。
※旧製品:表示器点灯色変更施工車。

ようやく導入が実現した十七代目ツヌ118Fだったが生憎その状態はかなり悪かった。
クモハ101-155,クモハ100-108は擦過痕が見られた前面窓セルをクハ101-75,クハ100-78(ツヌ122F:Mc155)と振替え竣工させた。
また現行LOTライト基板への更新は行わずクハ101-10,クハ100-12(ツヌ113F:再生産品)から1stLOTライト基板を転用した。
本来トタ5F用に増強を進めていた1stLOTライト基板予備車だがツヌ118Fの旧製品原形保持編成指定に貢献してくれた。
但し現存する旧製品編成はJR101系ラシ106F(Mc191)を最後に現行LOTライト基板への更新が完了している。
そのため点灯照度の高い1stLOTライト基板が装着されたツヌ118Fとは言え他編成に比べ見劣りは隠せない。


防錆措置を施したウエイト (旧クハ101-35用台枠,元サハ103-768用台枠,元サハ103-769用台枠)。

車体よりも手を焼かされたのはクモハ101-155以下9両で発生していたウエイトの腐食である。
その断面は殆どが錆に覆われ座席部品裏面,台枠表面,導電板も錆粉だらけだった。
第二次整備入場第五陣のモハ100-158までは意地で錆取り作業を行ったがモハ101-91を境にウエイト交換へと転換した。
捻出都合によりモハ101-91だけは対象から外れたもののモハ101-215,サハ101-108,サハ101-233は廃車発生品の転用となる。
発生品は旧クハ101-35(ツヌ103F:Tc48),JR103系元サハ103-768,元サハ103-769(元ツヌ324F-1:Tc217)を出自とする。
経年は十七代目ツヌ118Fと然程変わらないはずだが状態には雲泥の差があり導電板もろとも移設となった。
ちなみに各車両から押し出されたウエイト及び導電板はツヌ118Fの出場前に修復を済ませている。


極初期LOT品だったモハ101-208用動力ユニット。

モハ101-208用動力ユニット整備では状態以外にLOT差も作業を阻む要因となった。
十七代目ツヌ118Fはクモハ101-155,クモハ100-108のライトスイッチ部品が無く旧製品でも極初期製造分に属すると判っていた。
ただLOT差がモハ100形用動力ユニットにも存在するとは思わずモーターの天地取付方向を誤っている。
分解整備施工車はクモハ100-150(ツヌ104F←旧クモハ100-144:元ツヌ113F)の1両だけながら十分に対応出来ると思っていた。
しかし引掛式端子を持たないモーターで思わぬ落とし穴に嵌まってしまった。
この構造は初代ツヌ118F(旧製品→旧ラシ106F:Mc155→ラシ106F)構成車であるモハ100-206(ラシ106F)と同一仕様だった。
そのため十七代目ツヌ118Fも初代ツヌ118Fとほぼ同時期に製造された個体だと思われる。
なおダイキャスト製台枠を油脂で覆う防錆対策は初施工であり今後の効果に期待したい。


トタ5F,ツヌ118F (豊田区仕様,津田沼区仕様)。
※旧製品原形保持編成。

苦しい作業が続きながらもツヌ118Fの編成見附はそれなりに纏められたと思える。
行先表示類は[13C 千葉]を承継させクモハ101-155の[千葉]表示が前照灯寄に偏位した行先表示器部品も交換しなかった。
従って前面見附に大きな変化は無く擦過痕のある前面窓セルと打痕を抱えていたLP402前照灯が消え去った程度に留まる。
他にもLP402前照灯用ライトレンズの角度を変更したがこれは微細過ぎて殆ど判らないと思う。
欠品していたジャンパ栓納め部品は温存し続けてきた旧製品LOT品の予備品を充ててどうにか凌ぎ切った。
これによりトタ5Fに続き津田沼区仕様での旧製品原形保持編成出場へと結び付けられている。


ツヌ102F,ツヌ118F (LP411前照灯編成,LP402前照灯編成)。
※旧製品。


ツヌ116F。
※旧製品。

中野区,津田沼区仕様ではカノ1F,ツヌ102F(Tc75),ツヌ104F,ツヌ116F(Mc154),ツヌ125Fが旧製品保持編成指定を受けている。
LP402前照灯編成,LP411前照灯編成毎に前面窓支持色変更施工車が配される微妙な差別化を図った。
これまでLP402前照灯編成で原形前面窓セルを装着させてきたツヌ116Fはツヌ118F(旧製品)を埋める存在でもあった。
3+4-3編成のツヌ116F-1(T'c91)が基準だがクハ100-91サハ101-98と入れ替える3+7編成(ツヌ116F-2:T98)にも対応可能とした。
真打ちのツヌ118Fが出場を迎えたためクモハ101-154,クモハ100-162(ツヌ116F)はその任を解かれる。
今後は前面窓支持色変更編成へ改める予定でありツヌ118Fの希少性は高まると思う。


ツヌ118Fサイドビュー(クモハ101-155)。
※旧製品。


ツヌ122Fサイドビュー(クモハ101-155:クモハ101-194改装車)。
※塗装変更車。

既に101系では多数の車両番号重複車が発生しているがツヌ118Fは未改番車で揃いながらも全て二代目以降となった。
その要因は資料不足により改番が行えないツヌ122F(Mc155:塗装変更車+旧製品)の在籍が関わっている。
未改番を見送ったサハ101-108以下7両(ツヌ122F:旧製品)は致し方ないがクモハ101-155+モハ100-158(塗装変更車)まで被った。
1982年8月に王子駅構内冠水被災救済車両へ引き当てられたクモハ101-155+モハ100-158は黄色5号のまま日根野区へ転出した。
しかし肝心なツヌ122Fの車両番号を突き止められず暫定付番にはクモハ101-155+モハ100-158が適すると思えた。
結局ツヌ122Fはサハ101-253(塗装変更車)以外が製品原形のツヌ118Fと重複する珍しい編成になっている。
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