試運転 ~TRIAL RUN~

初心者の拘りと見切りが激しい自己責任による鉄道模型軽加工記録

クモハ101-148[ツヌ105F] (クモハ101-170[Mc170] 改番,ATS[B]標記・[千ツヌ]電略標記インレタ転写施工) ※'弁天橋区仕様

2018-12-28 23:40:17 | 国鉄/JR101系
融合。

種車が出揃ったKATO製国鉄101系ツヌ105F(Mc154:1983/4)の組成に着手した。
ツヌ105Fは3+4+3編成であり各々十三代目ツヌ118F(Mc155:再生産品),旧製品車両,弁天橋区仕様(Mc170)を充当する。
このうち製品標記印刷消去箇所が多くなる弁天橋区仕様(Mc170)から順次整備を進めていく。


国鉄101系弁天橋区(鶴見線)仕様 (1980/4)。
[テシ--F]:Mc170-M'232-T'c86
※LP402前照灯編成。

二代目弁天橋区仕様(Mc170)は当初からツヌ105F用組成準備車として新製投入した編成である。
当時はLP411前照灯残数が掴めずまだツヌ105Fのプロトタイプを絞り込めていなかった。
そのため第一次整備での施工項目は限られ軽微な工程で打ち切られている。
主たる変更点はクモハ101-170,クハ100-86:LP402前照灯交換,モハ100-232:非動力車化であった。
二種類が候補に挙がったツヌ105Fだが共に3+4+3編成であり中間4両編成には旧製品車両を配置する方針となった。
一方クモハ101-170(Mc170)を中間組込車対応化したため弁天橋区仕様(Mc170)は中野方3両編成用に内定している。


入工中のクモハ101-170(Mc170)。
※弁天橋区仕様。

入場第一陣は8号車への組込準備まで終わらせたクモハ101-170とした。
既に運転台側KATOカプラー交換及びホース無ジャンパ栓納め取り付けまで終えている。
残された工程は各種標記類の変更となるが弁天橋区仕様固有の癖として標記印刷の濃さが挙げられる。
加えてATS[BS]標記,[南テシ 定員136]標記印刷までも消去しなければならない。
弁天橋区仕様から津田沼区仕様への改装ではクモハ101-170が最も厄介な存在であった。


[クモハ101-170]:1-3位側。

作業は改番から着手したが前途の通り[クモハ101-170]標記印刷が濃くラプロス式消去の手順を一部変更する。
通常時の印刷消去では車両番号標記印刷を崩す程度にラプロス#4000を当てていた。
この方法ではラプロス#6000で擦る時間が長くなってしまい成形色を露出させる危険性が高まる。
弁天橋区仕様車に限り車両番号標記印刷をラプロス#4000で全て消去し仕上げにラプロス#6000を起用する。
作戦は成功し[クモハ101-170]標記跡はツヌ118F(旧製品)とほぼ同等の擦過痕で留められた。
なお消しゴムと磨きクロスによる塗装被膜平滑化は従来方式を踏襲している。


[[クモハ101-1][4][8]]:2-4位側。

高経年インレタは淘汰が進みクモハ101-170(Mc170)以降より経年の浅い台紙が主力に代わる。
但し組標記の使い残しが中途半端に残る古インレタも手元にあり両者併用となった。
改番に当たり車両番号標記は[クモハ101-148]まで新インレタを転写する予定だった。
しかし1-3位側の途中で[クモハ101-148]が剥がれ落ち細切れ転写に迫られる。
[クモハ101-148]用インレタを数台紙から掻き集め[クモハ101]+[-1]+[4]+[8]の組み合わせで乗り切った。
一方2-4位側は当初の予定通り[クモハ101-1]+[4]+[8]で収まっている。
新旧インレタ混用となったためフォント太さが微妙に異なるが誤差の範囲内だと思う。


[テシ 定員136]:1-3位側。

ユニクリーナー式で定着すると思われた電略標記印刷消去だがサハ100-17(カノ13F:Mc59)での失敗が響き白紙に戻った。
朱色1号車両では一応実績を残しているため黄色5号車両ならではの癖だと推測される。
ラプロス式は擦過面積が限られ無事に消去できるか判らず久し振りとなるペイントリムーバー式の採用が決定した。
しかしペイントリムーバー式も溶解したインクが標記印刷消去個所周囲に広がる最大の弱点を抱える。
かつてはティッシュペーパーで無理矢理拭き取り誤魔化していたがこれを改め消しゴム式で均す新方式に切り替えた。
予想通り[テシ 定員136]標記跡周囲は黒ずんだものの消しゴムを当て続けると徐々に黄色5号へと回復していく。
ラプロス式に比べ印刷消去部の塗装被膜は艶が強くなったが引きでは目立たない状態で踏み留まってくれた。




[[B],[千ツヌ 定員136]]:2-4位側。

クモハ101-148はATS-B形単独設置車でありATS[BS]標記跡露出を防ぐ方法は無いと決め付けていた。
ただこの調子であればATS[BS]標記にもペイントリムーバー+消しゴム併用式が適用可能だと思えた。
途中までは嵌まったと思えたが2-4位側で乗務員室扉脇の手摺モールド内へ溶けたインクを流出させている。
この後消しゴムを手摺モールドに当て続け執念で全てのインクを削ぎ落とした。
長らく平滑化用途へと廻っていたが改番方式の嚆矢となった消しゴムだけに捌き方を掴めていた。
過去の施工例が無ければ[南テシ 定員136]標記及びATS[BS]標記印刷消去は不発に終わっていたかもしれない。
一時は失敗が危ぶまれたATS[BS]標記印刷消去だが無事[BS]標記跡に至り各種インレタ転写へと移行した。


整備が完了したクモハ101-148(1-3位側)。

ATS[B]標記インレタにはグリーンマックス製を用い乗務員室扉把手に標記枠上部の区切線を揃え転写している。
一方[千ツヌ 定員136]標記インレタは今や主力となったボナファイデプロダクト製とした。
ボナファイデプロダクト製電略標記インレタはKATO製101系電略標記印刷再現よりも一回り小さい。
これまで施工車毎で標記が微妙にずれていたためクモハ101-148(ツヌ105F)にて大凡の転写位置策定を行った。
101系全形式とも車端寄標記は原則妻面雨樋とインレタ目安縦線を揃える転写基準とした。
運転台寄のみ乗務員室側戸袋窓端部延長線上へ[ツヌ]標記中央が重なる位置にしている。
またシルバーシートマークはTOMIX製103系High-Grade製品付属品を転写した。
なお弁天橋区仕様車にはシルバーシートマークが印刷されておらず他線区転用時の必須工程となる。




クモハ101-148 [07 ]:行先方向幕交換施工。
※弁天橋区仕様。

一通りインレタ転写を捌き終えクモハ101-148(ツヌ105F)の細部を再点検した。
すると数器のベンチレーターが台座まで達しておらず再装着を行っている。
大半は嵌合が甘いだけだったが1器だけは取付脚の成形不良が原因だった。
Assyベンチレーターへ交換する程ではなく先端部の湯口痕をクラフトナイフで取り除き再用した。
また第二次整備に併せ行先方向幕部品を[千葉]幕から[]幕へと再変更した。
この[]幕は色地[鶴見⇔扇町]幕の消去品であり実質的に回着当時の組み合わせへと戻された。




クモハ101-148(ツヌ105F:クモハ101-170 改番)。
※弁天橋区仕様。

現行LOTライト基板をクモハ101-154(ツヌ116F:Mc154)へ提供した再生産品LOT相当床板は流用となった。
ライトスイッチ部品の動作は旧製品LOT床板よりも安定性が高く不意に[ON]位置へ移動する恐れは無い。
竣工したクモハ101-148(ツヌ105F)に残る弁天橋区仕様の名残は新金型車体と組み合わされる艶有塗装だけとなった。
なお[千ツヌ]電略標記への変更はモハ100-232,クハ100-86でも継続施工を要する。
復活したペイントリムーバー式印刷消去を踏襲する予定で消しゴム式印刷消去と共に心強く感じられた。




クモハ101-148+モハ100-232 (ツヌ105F:津田沼区仕様改装車+弁天橋区仕様車)。
※弁天橋区仕様。

ツヌ105Fは3+4+3編成毎に同一LOT車両で揃えるため側面窓セルの交換は行わずに製品原形を維持させた。
モハ100-232には[南テシ]電略標記が残っているが基本的なユニット間の見附は変わらない。
シルバーシートマーク転写が入場前との目立つ変化になったがATS[B]標記へ変更された効果も大きく感じられる。
弁天橋区仕様(Mc170)でも不安要素の多かったクモハ101-170だがツヌ105F組成に向け順調な滑り出しになったと思う。


JR101系クモハ101-148,クモハ101-148 (ラシ105F,ツヌ105F)。
※旧製品,弁天橋区仕様。

なおクモハ101-148は二代目の登場に至っている。
車体振替を経たJR101系クモハ101-148(ラシ105F:Mc148)は旧製品車両に置き換えられた。
千葉方先頭車両のため各方面でクモハ101-148(ツヌ105F:弁天橋区仕様)とは異なる箇所を持つ。
旧製品車両での前面見附改善策に取り掛かっていなければこの顔合わせは実現しなかった可能性が高い。
ちなみにクモハ101-148(ツヌ105F)は新製投入車では初となる新金型車体運転台付中間組込車でもある。
今後新金型車両も遠慮せずに中間組込車化する方向であり何れ珍しい存在ではなくなると思われる。
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