試運転 ~TRIAL RUN~

初心者の拘りと見切りが激しい自己責任による鉄道模型軽加工記録

モハ100-170[ツヌ105F] (モハ100-232[Mc170] 改番,[(2)]エンド標記・[千ツヌ]電略標記インレタ転写施工) ※'弁天橋区仕様

2018-12-29 21:43:58 | 国鉄/JR101系
一括消去。

KATO製国鉄101系弁天橋区仕様(Mc170)のツヌ105F(Mc154)改装準備はモハ100-232へと移行した。
モハ100-232は第一次整備に於いてモハ100-235(ツヌ113F:再生産品)との床板相互振替を行い非動力車へ変更した。
3T化を要した二代目弁天橋区仕様(Mc170Mc170)だがツヌ113F(Tc74)にて動力車偏位対策を実施したため丸く収まっている。


国鉄101系モハ100-232(Mc170)。
※弁天橋区仕様:非動力車。

モハ100形用床板を捜索する必要が無くなったモハ100-232の第二次整備は車体関連項目に集約された。
しかし工程は容易ではなくモハ100-170(ツヌ105F)への改番に加え[南テシ 定員144]標記印刷消去が加わる。
クモハ101-148(ツヌ105F:弁天橋区仕様←クモハ101-170:Mc170)の工程からATS[BSに標記変更を省略した内容に近い。
ただ[南テシ 定員144]標記印刷消去方法は復活させたばかりのペイントリムーバー式に頼る。
しかし本格施工事例はクモハ101-170だけでまだ不安要素が多くモハ100-232のみの単独入場とした。
電略標記変更はクハ100-86(Mc170)に繋がる作業でもあり余裕を持った工程を組んでいる。


入工中のモハ100-232

モハ100-232も各標記印刷濃度は先に入場したクモハ101-170と同程度であった。
よってラプロス#4000にて[モハ100-232]を全て消去しラプロス#6000,消しゴム,磨きクロスで仕上げる方式を踏襲する。
但し一度で車両番号標記印刷の全消去を狙うと成形色露出を招きかねない注意点があった。
車両番号標記周囲をマスキングテープで覆い[モハ100-232]の両方向からラプロスを当てる。
境界はほぼ中央に位置する[モハ100-232]に据え少しずつ作業を進めた。
ラプロス#4000による枠状の擦過痕はツヌ118F(Mc155:再生産品)への施工に比べ著しくなる。
そのためラプロス#6000で塗装被膜段差を擦り周囲と馴染ませた。
消しゴムでの均しと磨きクロスの拭き上げにより枠状の擦過痕は殆ど判らなくなった。


[モハ100-232]:2-4位側。

僅かに伺える[モハ100-232]標記跡は[モハ100-170]標記インレタで誤魔化す算段とした。
クモハ101-148(ツヌ105F)から新インレタを卸したばかりで改番は順調に進むと思われた。
当初は[モハ100-1]+[7]+[0]を繋ぎ合わせる予定でいたが今後の改番が頭に浮かび変更となる。
急遽古インレタとの混用を取り止め全て新インレタでの転写に切り替えた。
まだ台紙には組標記インレタが多分に残っており組み合わせは[モハ100]+[-170]が採用できる。
ところがこの作戦は裏目に出てしまい1-3位側で[モハ100-170]の間隔を詰まらせてしまった。
今後モハ101-170用組標記の使用が見込まれ切り出しを行わず温存に走った作戦が拙かった。


[[モハ100][-1][7][0]]:1-3位側。

その後も不運は重なり転写糊を除去した際には[モハ100-170]まで歪ませている。
爪楊枝で[モハ100-170]を取り除き差し込み転写を行ったが見附は芳しくない。
古インレタであれば再転写に踏み切れたが新インレタが足枷となり見附が悪い車両番号標記のまま残された。
長期に渡り高経年インレタ削減を図ってきた弊害がモハ100-170(ツヌ105F)で現れるとは思わなかった。
方針転換を図れば良かったが懲りずに2-4位側でも[モハ100]+[-170]の組み合わせを採用した。
またも切り出しを避けたため案の定モハ101-170用組標記インレタが目に入りで位置合わせで苦戦している。
但し配置そのものは悪くなく1-3位側ほど見苦しくないと思え見切りを付けた。


[(2)],[テシ 定員144]:2-4位側。

続いての印刷消去対象は[南テシ 定員144]標記だが1-3位側をどの様に捌くかが課題だった。
ペイントリムーバー式印刷消去の弱点は狭い範囲への対応が難しい事にある。
[南テシ 定員144]標記と[(2)]エンド標記は非常に近接しているたてエンド標記印刷の保全は困難だと思えた。
しかし出来るだけ[(2)]エンド標記印刷は存置したく取り敢えず[南テシ 定員144]標記印刷単体での消去を進める。
[(2)]エンド標記までペイントリムーバーの影響が及んだ時点で全消去へ切り替え対処する事にした。
慎重に作業を行ったものの[(2)]エンド標記印刷へのペイントリムーバー流出は防げずに終わる。
その結果1-3位側車端部は2-4位側と差異がない見附へと変わってしまった。


[[(2)],[千ツヌ 定員144]]:1-3位側。

その代わりペイントリムーバー式印刷消去そのものは成功だった。
[テシ 定員144]標記を溶かした直後は車体の黒ずみがかなり目立っていた。
ここでラプロス#6000にて大半を黄色5号へと戻し最後に消しゴムを当て続け仕上げまで持ち込んでいる。
ラプロスの起用はインクの広がりが想定を越えたためで消しゴムだけでは復旧までに大幅な時間を要したと思われる。
黄色5号車両では3種の印刷消去方式を適度に組み合わせる手法が無難かもしれない。
なおボナファイデプロダクト製電略標記インレタは[(2)]エンド標記も一体転写が行える。
クモハ101-148(ツヌ105F)にて電略標記転写位置を定めたため1-3位側[(2)]エンド標記復活は容易かった。
印刷消去が安定してくれればエンド標記問題は自動的に解消されると思う。


側面窓セルを撤去したモハ100-170。

このままモハ100-170(ツヌ105F)を分解し回着当時から気になっていた側面窓セル窓サッシ印刷の修正を図る。
その前に立ちはだかったのは101系800番代LOT側面窓セル装着車で数多く見舞われてきた嵌合の固さだった。
止むを得ず側面窓セルを大きく撓ませる方式で撤去まで漕ぎ着けている。
側面窓セル窓サッシ印刷はモールド端部の剥離片が目立ち波打現象を招いていた。
状況次第では油性メタリックマーカーによる補修に迫られる。
最悪の事態を考え側面窓セルを磨きクロスで拭き上げたが剥離片は印刷過程に拠るものらしく劣化ではなかった。
結果的に補修せずともぼやける窓サッシ印刷再現は廃され組み立て工程へと戻った。


車体全長に対し余裕が無く見える側面窓セル(2-4位側)。

過去の事例から側面窓セルの嵌合を固くさせる原因は妻面窓セルだと予想していた。
妻面窓セルを撤去した車体へ側面窓セルを組み込むと何処にも支障しなかった。
組み立てを前提に再取付を行ったところ側面窓セルは途端に嵌合し難く変わる。
やはり原因は妻面窓セルに何かがあるらしく発案した装着方法を試みた。
やや強引ではあるが両妻板を外側へ押し広げながら側面窓セル挿入猶予の拡大を図る。
その結果妻面窓セルからの圧が減少した側面窓セルは通常通りに取り付けを終えられた。
同様の症状を抱える車両は決して多くないが入場時の取り扱いに難点があった。
全車に通用するとは限らないものの1つだけでも解決策が見出せたのは前進だと言えよう。




モハ100-170(ツヌ105F:モハ100-232 改番)。
※弁天橋区仕様。


JR101系モハ100-170(ラシ105F:モハ100-199再改番車)。
※旧製品。

モハ100-232はモハ100-170(ツヌ105F:弁天橋区仕様)に改番され竣工を迎えた。
電略標記も[南テシ]から[千ツヌ]へと改められ非動力車化を含め弁天橋仕様時代の面影は殆ど無いに等しい側面見附へと達した。
車両番号標記こそ微妙ながら際立った失敗も無くJR101系モハ100-170(ラシ105F:Mc148)と同格には届いたと思う。
これもペイントリムーバー+ラプロス+消しゴム式による電略標記印刷消去に成功したお陰と言える。
引き続きクハ100-86(Mc170→クハ100-34:ツヌ105F)でも採用し定着化を目指す方向である。




クモハ101-148+モハ100-170 (ツヌ105F:元クモハ101-170+元モハ100-232)。
※弁天橋区仕様。

[南テシ 定員144]標記印刷消去に時間を割いたため作業時間は約80分まで達した。
KATO製101系に於ける単独入場では異例の長さだが電略標記は車両番号標記とは異なりインレタでの誤魔化が通用し難い。
しかも黄色5号車両での黒色標記印刷消去はインク除去の仕上がり具合が側面見附を大きく左右する。
慎重な作業に終始したせいか体感時間は120分以上に感じられた。
その甲斐あってクモハ101-148(ツヌ105F)との連結部は入場前との差を感じさせない状態に持ち込めたと思う。
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