試運転 ~TRIAL RUN~

初心者の拘りと見切りが激しい自己責任による鉄道模型軽加工記録

クハ100-60[ツヌ116F] 車体改修 (再生産品LOT床板更新,LP402前照灯交換施工,クハ100-89[ツヌ123F] 台枠振替施工) ※'旧製品

2020-01-27 23:56:37 | 国鉄/JR101系
3号車。

改修入場したKATO製国鉄101系ツヌ116F(T'c91)はクハ101-49,クハ100-60,クハ100-91が運転台付中間組込車に該当する。
何れも旧製品LOT床板装着車であり改修に併せライトスイッチ移動問題解決を名目とする床板更新を計画していた。
但しクハ101形,クハ100形が両先頭車両を締める編成は5本と少数派で再生産品LOT床板捻出が課題となった。


国鉄101系クハ100-60(ツヌ116F)。
※旧製品。

5編成の内訳はツヌ102F(Tc75),ツヌ103F(Tc48),ツヌ113F(Tc74),ツヌ123F(Tc78),ツヌ125F(Tc48)である。
だが車両更新車,車体更新車,床板振替施工車が多数を占めており各車の現状を再確認した。
すると車体更新時に再生産品LOT床板装着車へと改められたクハ100-89(ツヌ123F:弁天橋区仕様)が未入場のまま残っていた。
取り敢えずクハ100-60(3号車)とクハ100-89を同時入場させ両車の車体改修を行う。
その後クハ101-49(4号車),クハ100-91(7号車)と床板振替が可能な車両の捜索に移る算段とした。


入工中のクハ100-89,クハ100-60 (ツヌ123F,ツヌ116F)。
※弁天橋区仕様,旧製品。

在籍するKATO製101系はトタ5F(Tc14),ツヌ118F(Mc155)を除き先頭車両の現行LOTライト基板更新が完了している。
中野方先頭車両のクハ100-89は現行LOTライト基板を維持する必要があった。
一方初竣工以降動きの無かったクハ100-60には1stLOTライト基板が装着されている。
そのため現状での相互交換は行えず床板関連項目はウエイト防錆対策以外にライト基板交換が追加された。
幸いクハ100-60用,クハ100-89用ウエイトとも腐食の気配は無く事前防錆対策を施したのみとなった。


交換対象に含めたDT21非動力台車 (クハ100-89用,クハ100-60用)。

発生品を組み合わせた関係でクハ100-89用床板には旧製品用DT21非動力台車が充てられていた。
2015年11月に車体更新を受けたクハ100-89だが再生産品LOT床板装着車ながら前尾灯点灯が不安定になっていた。
クハ100-89用DT21非動力台車は黒染車輪の劣化が激しく通電性能低下を招いていると思われた。
これに対しクハ100-60用DT21非動力台車は比較的状態の良い黒染車輪が装着されていたため相互交換を行っている。
なおモハ101-198以下8両(ツヌ123F)は旧ツヌ123F(旧製品)の足廻りを承継しておりLOT調整は無用であった。


クハ100-89 [11C 千葉]:旧製品LOT床板振替,LP402前照灯用レンズ角度変更施工。
※弁天橋区仕様。


クハ100-89 点灯試験[11C 千葉]:旧製品LOT床板,DT21非動力台車,現行LOTライト基板振替施工。
※弁天橋区仕様。

床板改修後からはクハ100-60よりも経年が若いクハ100-89の整備を先行させた。
旧クハ100-89(旧製品)はクハ100-35(ツヌ101F:T'c30)への転用が考慮され部品類の交換を伴わない更新となった。
これにより弁天橋区仕様同等に仕立てられてたクハ100-89は然程経年劣化を伺わせていなかった。
側面窓セル窓サッシ印刷の状態も良好で拭き上げ以外の措置は採っていない。
但し車両番号標記周囲はこびり付いた転写糊が汚れを取り込んでいたため入念に清掃した。




クハ100-89(ツヌ123F:旧製品LOT床板,DT21非動力台車振替施工)。
※弁天橋区仕様:車体改修。

前面見附はLP402前照灯用レンズ角度が変更された程度で行先表示類も従前を踏襲した。
基本的な外観に変わりは無いもののクハ100-89用床板の部品構成は大きく改められている。
劣化した黒染車輪は廃された一方前尾灯点灯機会に恵まれなかった旧製品LOT床板が廻ってきた。
よって若干不安を抱える点灯試験となったが静態時,動態時共に一発で合格している。
恐らく黒染車輪を交換していれば床板振替前でも安定点灯に復帰させられていたと思われる。


交換されたLP402前照灯。

車体改修が完了したクハ100-89(ツヌ123F)を竣工させクハ100-60の作業に戻った。
各所で経年相当の油脂付着が見受けられたため全部品を撤去しての清掃となっている。
モハ100-168(ツヌ116F)の結果から側面窓セル窓サッシ印刷は劣化が進行していると思われた。
ところが全段が生き残る意外な展開を見せ窓サッシ印刷補修には至らなかった。
LP402前照灯は保管品の状態向上を狙いライトリムに打痕がある瑕疵品と交換した。


三方コック蓋モールドに残るペイントリムーバー式印刷消去跡(1-3位側)。

ツヌ116Fはペイントリムーバー式改番車でも初期施工車が集まっており印刷消去跡にばらつきがある。
油脂除去は無事終えられたクハ100-60だったが逆に車両番号標記印刷跡を際立たせる結果に繋がる。
ペイントリムーバーの拭き取りが甘く[クハ100-78]標記印刷を塗り広げたような仕上がりに留まっていた。
[クハ100-60]標記インレタはまずまずの配列が保たれていたため製図用消しゴムにて標記周囲の塗装被膜改善を行っている。
しかし三方コック蓋まで達したインク溶解跡の修正には至らず黒ずみは残されたままとなった。




クハ100-60 [33 ]:再生産品LOT床板更新,LP402前照灯・行先方向幕部品交換施工。
※旧製品。


クハ100-91 [ 4 ]:ツヌ116F(印刷消去済[]幕装着車)。
※旧製品。

LP402前照灯用ライトレンズは予め反射先端をライトリム打痕部に合わせ挿入し直した。
そして従来に従い打痕部を前面窓側へ向けて取り付け陰影に埋没する隠蔽策を採っている。
保管品のLP402前照灯は瑕疵品が1灯まで減少しクハ101-49にて入れ替えを終える予定である。
行先方向幕部品は中間組込車でも採用例の少ない[武蔵五日市]幕が装着されていた。
継続使用も過ったが用途不要品の削減を進めるため[鶴見線]幕を消去した[]幕に交換している。


クハ100-60 点灯試験[33 ]:再生産品LOT床板更新,DT21非動力台車・1stLOTライト基板振替施工。
※旧製品。

だがこの行先方向幕部品交換は完全なる勇み足で既にクハ100-91が[]幕装着車へと改められていた。
[]幕装着車は運転台付中間組込車両数に関わらず1編成中1両を原則としている。
但しクハ100-91用[]幕は色地[鶴見⇔扇町]幕の消去品でありクハ100-60用よりも出来映えに劣る。
そのため[武蔵五日市]幕への再交換は見送られクハ100-91が行先方向幕部品交換対象車となった。
なお現在のところ第二次冷房改造車のクハ100-91に[武蔵五日市]幕を廻す予定は無い。




クハ100-60(再生産品LOT床板更新,DT21非動力台車振替,塗装被膜修正施工)。
※旧製品:車体改修。

点灯試験ではなかなかライト基板が全く反応せず予想通り劣化した黒染車輪が災いした模様である。
クハ100-60はこれまで一度も先頭に立つ機会が無かったため1stLOTライト基板予備車になると思われた。
しかしようやく点灯まで漕ぎ着けた1stLOTライト基板は照度低下が著しく不発に終わっている。
旧ツヌ116Fが初出場した2014年6月以来の入場を迎えたクハ100-60(ツヌ116F)も軽度な改修で竣工となった。
作業規模はモハ101-168と同等でありこの調子で六代目ツヌ118F出自車の改修が進むと期待する。
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