経営コンサルタント田上康朗の雑感帳

経営コンサルタント田上康朗が、気ままに本音で記す雑感帳です。書く日もあれば書かないときもあります。

NHK紅白低視聴率化に潜むものを「肌色」に見る

2007年01月03日 | Weblog
 紅白歌合戦の中当たり。肌色のボディシャツが、裸に見えたという抗議が入った。そのとき、「会場の皆様方には、おわかりだと思いますが・・・」とNHKの総合司会の男性アナが、言った。会場には苦笑のざわめきがしばらく流れた。
 おそらく何気なく、であろう。

 「これは、?!?!(ヤバイ}・・・・」とおもった。
 「会場の・・・」といった、これがとても気になったからである。
 
 無意識という意識すらない、何気ない発言だけに、会場の人と外の人を分けた言い方が、である。このアナだけではなくNHKの組織全体がそうかもしれないが、クライアントのほとんどは、会場外の人たちである。会場内の人はごく一部。つまりその会場以外の人たち(とて一部かもしれないが)に、それが裸体に見えた、ということに、内と外の感覚、視点の違いが出ている、ということに気づいていないのではないか。私に言わせたら、そのことが問題なのである。ましてや公共性を旨とするHNK。公は不平等と差別にそぐわない。

 そのNHKの組織体質として、かねがねから潜在的に、内の論理、視点で、考え、見て、判断していることが、露見した典型的事例と、少なくとも私には、そう思えた。

 衣装チェックは何度もやっているはず。モニターチェックの、リハーサルも何回もやっているはず。だがそうしたことをなんかにやったにしろ、外からの目、目線で、それがどう見えるか、と見て、チェックを入れた人が誰もいなかったという事実である。何もダンサーの着衣が、肌色である必然性はまったくないのである。そこに認識の甘さも伺える。奢りも伺える。

 これを、作り手・売り手と、消費者の乖離という。温度差という。母親は自分の温度感で、赤ちゃんにお風呂に入れることはない。赤ちゃんの温度感覚に合わせてやる。
視聴率がどうのこうのといった以前の問題として、こうしたことが、この会社にはある。これが「お客が背を向ける理由」、視聴者離れである。
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