
「BS日本のうた」に真木ことみが出演し、「旅路川」を唄った。3月1日の「歌謡コンサート」に出演したときはある事情で見ることができなかったため、テレビでは初めて聴いたことになる。前作「いのち川」に比べるとやや地味な印象があるが、真木ことみの持ち味を生かしたという点ではこちらのほうだと思う。彼女も今や中堅歌手として安定した人気を得てきた。特徴は低音だが、全体的に大変艶のある声で、聴いていてゆったりとした気分にひたれる。「いのち川」「旅路川」は切ない女歌だが、「まこと酒」「こころ舟」などの男歌もいい味わいだ。
ところできょうの放送のカメラワークについては不満がある。真木ことみが「旅路川」を唄い終わってすぐに、観客席に映像が切り替わってしまった。彼女は唄い終わりに切ない表情から笑顔に変わる、その瞬間が何とも言えず魅力的なのだ。その場面を見ることができなかった。