戸川よし乃 “宿なしすずめ”

戸川よし乃さんの４月発売の第三弾シングルです。『すずめは雀』『冬のすずめ』に続く、すずめ三部作といったところでしょうか。

すずめは小さくて目立たず、華やかさはかけらもないけれど健気に生きる、そんなところが演歌の世界にぴったりなのか、永井みゆきさん『大阪すずめ』、ケイ・ウンスクさん『すずめの涙』、島津亜矢さん『都会の雀』など多くのすずめをタイトルに入れた曲があります。
戸川さんは良かれ悪しかれ、すっかりすずめのイメージに嵌った感がありますね。

それはそうとこの『宿なしすずめ』は、哀愁感をより際立たせ、メリハリの効いた歌謡曲テイストのいい曲に仕上がっています。

カラオケでは聴かせどころが多く、チャレンジしがいのある曲と言えるでしょう。

中西りえ “待宵橋恋唄”

中西りえさんは一昨年４月に『北海男節』でデビューしていますが、このブログで取り上げるのは初めてです。
新人演歌歌手には結構気を留めているつもりですが、一昨年は関心が他に向いていたようで、みやさと奏さん、戸川よし乃さんについてもセカンドシングルで注目しました。そしてこの中西りえさんは２月発売の『待宵橋恋唄』がサードシングルです。

さて改めて思いますに、なぜこんな素晴らしい新人さんをこれまで関心の外に置いていたのかなというのが正直なところです。掛け値なしの大変安定した歌唱力で、聴いていて落ち着いた気分になります。

この『待宵橋恋唄』は民謡調の掛け声で始まり、安定した構成の王道演歌です。メロディーがしっくりと耳になじむ感じで、聴くほどに味わいが出てきす。カラオケでは特に声量のある人におすすめですが、どなたにも気持ちよく歌える曲だと思います。

彼女は三重県伊勢市の出身ですが、昔から「京男に伊勢女」ということわざがあって、伊勢の女性は健康で生活力があると言われています。彼女にはまさにそういうパワフルなイメージがあります。今後の活躍が大いに期待できます。