♬ 歌・唄・詩の日々

いい歌、いい歌手と出会いたい・・・
そんな気持ちを込めて綴る気ままな雑記帳です

森山愛子 “ひとり風の盆”

2021年11月26日 | 演歌・歌謡曲

森山愛子さんは4年前の『会津追分』以来、女性主人公の旅情演歌がすっかり板に付いた感があります。

11月10日に発売された新曲『ひとり風の盆』も、その路線にのったすごくいい曲です。

テーマはタイトルから明らかなように、越中富山の「おわら風の盆」で、石川さゆりさんの『風の盆恋唄』でも歌われた伝統ある民謡行事です。

この曲の内容は、失恋の悲しみを抱いた女性主人公が、二人で来ようと言っていた風の盆を一人で訪れたときの切ない心情を描いています。

作曲は彼女の曲をほとんど手がけている師匠の水森英夫氏で、曲調はマイナー演歌の王道といった安定感があり、とっつきやすそうでいて細かい節回しに工夫があり、カラオケファンには手応えがある曲だと思われます。

どっしり落ち着きのある彼女の歌唱は、演歌ファンの耳に心地よくなじむことでしょう。

YouTubeではこの曲の発表会見で彼女が地元の人と一緒におわら豊年踊りを踊っている動画がアップされていて、この曲の心境を体感しようとの意気込みが感じられます。

デビュー時から彼女を応援する者の一人として、演歌歌手としての成長は大変うれしいですし、さらなる飛躍をこの曲で期待したいです。

MV
https://www.youtube.com/watch?v=TiAoTDvUsy8

発表会見
https://www.youtube.com/watch?v=V21KVpHYUH0


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真木ことみ “天の糸”

2021年11月16日 | 演歌・歌謡曲

真木ことみさんは1月の『東京しぐれ』に続いて、早くも今年第二弾シングルの『天の糸』が10月6日に発売されました。

『東京しぐれ』は優しさを前面に出した男歌の幸せ演歌でしたが、今回はがらりと趣向を変えて、女性の情念をテーマにしています。

女性主人公のゆれ動く恋心を、鬼と仏との対決・葛藤に始まって、最後は鬼と仏を抱きしめ、堕ちる覚悟をする過程で描くという、何ともインパクトのある歌詞が特徴の曲です。

各コーラスのラストが「ハァ~」というため息で終わっているのも印象的です。

タイトルの「天の糸」は、こぬか雨を糸に見立て、それがまとわりつき、あやつり人形の糸や、心に刺さる針のイメージにもなっています。

作曲は彼女のシングル曲としては初めてとなる弦哲也氏で、ダイナミックな曲調になっています。

作詞は前曲に続き朝比奈京仔氏で、女性の微妙な心情表現に巧みな方ですが、今回は激しい情念の表現でもうまさが光っています。

真木ことみさんの低音の持ち味をうまく効かせた曲で、彼女は感情表現を重くなりすぎないよう巧みに歌い上げているように感じます。

歌い映えする曲なので、カラオケでも人気が出ることは間違いないでしょう。

https://www.youtube.com/watch?v=VNqyoA4OYSo

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田中あいみ “孤独の歌姫”

2021年11月10日 | 演歌・歌謡曲

すごく楽しみな大型新人の女性歌手が現れました。まさに本日11月10日に『孤独の歌姫(シンガー)』でデビューした田中あいみさんです。

彼女は京都市出身21歳の現役女子大生で、実家がカラオケ喫茶なので幼少期から演歌・歌謡曲に親しみ、2019年の日本クラウン演歌・歌謡曲新人オーディションでグランプリを受賞して、細川たかし氏に師事してデビューにこぎつけました。

昨年来のコロナ禍でデビューが遅れたようで、満を持して待ち望んだデビューというわけです。

この曲の内容は、5年前に新宿歌舞伎町に流れ着いて、場末の酒場で歌手として生き抜く女性主人公の強い思いを表現しています。

曲調はややスローテンポの歌謡バラードで、サビでは力強く盛り上がります。

彼女は「ソウルフル・ボイス」のキャッチコピーどおり、ハスキーでありながら高音がよく響くパワフルな歌唱が特徴なので、まさにその個性にぴったりのデビュー曲だと思います。

彼女自身が「スーパースターを目ざしております!」と語っているそうですが、演歌・歌謡曲からポップスまで幅広く歌える歌手として大きな期待が持てます。

夢は大きく、演歌・歌謡曲界に旋風を巻き起こすような活躍をしてほしいものですね。

https://www.youtube.com/watch?v=mw9n34-Yyg0
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角川博 “四条河原町”

2021年11月02日 | 演歌・歌謡曲

角川博さんの曲を取り上げるのは、2013年の『雨の函館』以来で8年ぶりとなります。

今回、10月6日に発売された彼の新曲『四条河原町』に注目するきっかけになったのはそのタイトルで、京都で生まれ育った私にとって、四条河原町という地名には特別な親しみと懐かしさを感じます。

この曲の内容は、つらい過去を背負う女性主人公が、四条河原町界隈の店で出逢った男性によって、これから生きる希望を胸に抱くというもので、歌詞に高瀬川が出て来るので、店は木屋町にあるようです。

女歌は彼の得意とするところで、ベテランらしくうまく歌い上げ、サビでは高音がよく響いています。

曲調は演歌の定番とも言える懐かしさを感じるもので、演歌ファンには広く受け入れられそうで、カラオケではきっと人気が出るでしょう。

https://www.youtube.com/watch?v=CWL61436tck

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