いわなみりえ “流星エアポート”

いわなみりえさんは、文化放送の「走れ！歌謡曲」の元パーソナリティーだったそうですが、深夜ラジオは聴かないのでそちらの方はわかりません。
彼女が『こころ　こわれそう』という曲で昨年２月にデビューしていることも知りませんでした。

この『流星エアポート』は７月に出たセカンドシングルで、歌謡曲の名手、杉本眞人氏が作曲しており、さすがにいい作品に仕上がっています。
特にサビの部分の「流星　流星エアポート」と繰り返すところが印象的で、歌詞も「テイク・オフ・プリーズ」「ラスト・フライト」といった英語のフレーズが特徴的です。

いわなみさんは歌謡曲に向いた親しみやすい声で、好感が持てます。

カラオケで歌うのは簡単そうで意外に難しい曲かもしれません。特にＡメロは、メロディーが取りにくそうです。それだけにうまく歌えば聴き映えする曲でしょう。

瀬生ひろ菜 “味恋酒（みれんざけ）”

７月２４日に発売された瀬生ひろ菜さんのデビューシングルです。

彼女は２９歳と新人歌手としてはそんなに若くはありません。ただ幼いころから演歌を歌い、数多くのカラオケ大会などで活躍するなど豊富なキャリアがあり、インディーズでＣＤを２枚出すという実績も持っています。

徳間ジャパンのサイトによると「透明感のある　心に染み込む歌声　～軽演歌のマドンナ～」とのキャッチコピーがあります。

この曲は、ゆったりしたメロディーにのせて彼女の透き通った美声を聴かせる本格演歌です。
出だしの歌詞が「片口一本　ねかせてクルリ」とユーモラスな感じで始まり、「○○酒」というフレーズがタイトルの「味恋酒」以外に都合六つも出て来るのも面白いです。

ルックスは親しみを感じる庶民派で笑顔が印象的です。衣装は和服のイメージを取り入れたドレスがユニークです。

これからの活躍が大いに期待できる演歌のホープがまた一人登場しましたね。

岩出和也 “愛を消さないで”

岩出和也さんといえば３月に「北のとまり木」が出ていますが、８月には「愛を消さないで」がシングルでまたまたリリースされました。

この曲はもともと「北のとまり木」のカップリング曲だったのですが、評判がいいので新たにレコーディングして、ニューバージョンでＡ面として発売されたものです。
確かにこれはカップリングにしておくには勿体ない、本当にいい曲ですね。

歌詞だけ見れば、女歌で未練心を歌っているので、マイナーの曲調のようなイメージですが、ラテン調のノリのいい曲で、歌っていても思わず体を軽快に動かしたくなるような感じです。レーモンド松屋さんの「東京パラダイス」と似たような雰囲気とも言えます。

岩出さんは甘くてソフトないい声なので、スローテンポの曲もいいし、こういうリズミカルな曲もまたいい味わいがあります。

私は彼の持ち歌をよくカラオケで歌いますが、この曲ももちろんレパートリーに入れて、これから歌っていきたいと思います。

冠二郎 “道”

ベテラン演歌歌手の冠二郎さんは、私にとって普段好んで聴く歌手ではなく、このブログでも新曲紹介という形で取り上げるのは初めてです。

９月１８日に発売されたこの新曲「道」は、オリジナルではなく１９６５年に弘田三枝子さんが出した曲のカバーとのことです。弘田さんといえば当時は元気のいいカバーポップスの歌手という印象があるので、意外に思いました。

冠二郎さんにとってもこの曲は異色の作品と言えるでしょう。直球勝負の人生応援歌で、気負わず真正面から歌っていて好感が持てます。

過去の埋れた名曲がこうして新しい命を得て、カラオケで多くの人に歌われるようになれば素晴らしいことだと思います。

石川えりな “つぶやき”

歌謡曲の期待の新星が現れました。その名は石川えりな。９月４日に『つぶやき』でデビューしたばかりです。東京都出身の２３歳、父は新内の師範という音楽家の家系に育ち、ミュージカルの経験もあり、趣味はヒップホップとフラフープとなかなか活動的な印象です。

この曲は歌謡ポップス全盛時代を思わせるなつかしいメロディラインで、思わず口ずさみたくなるような親しみやすさがあります。歌謡曲の好きな人ならきっと気に入ると思いますし、カラオケでも人気が出そうです。

キャッチコピーは「哀愁のツイートボイス」で、甘くせつなくささやきかけるような歌声は本当に魅力的で、一度聴いたらとりこになってしまいそうです。歌詞の内容はすごく情熱的な恋心を表出していますが、それをさりげなく歌い上げているだけに余計印象的です。

彼女はそのルックスもアイドルのような可愛らしさと華やかさを持っており、YouTubeにアップされているＰＶを見れば、その魅力をうかがい知ることができます。

大きな可能性を秘めた彼女の今後の活躍に大いに期待しましょう。