♬ 歌・唄・詩の日々

いい歌、いい歌手と出会いたい・・・
そんな気持ちを込めて綴る気ままな雑記帳です

角川 博 “大阪とおり雨”

2023年08月24日 | 演歌・歌謡曲

 

期せずしてこのブログでは8人も女性歌手が続きました。これという男性歌手のいい曲がなかったということです。でもやはりこの辺で男性歌手も取り上げないとバランスを欠くかなと思っていたところ、いいのが見つかりました。

角川博さん。けっこうベテラン歌手です。この歌手は女歌が得意なんですね。最近の曲では『四条河原町』『八丁堀交差点』とピンポイント地名のご当地ソングが続きました。どちらもなかなかいい曲で、このブログでも取り上げました。

8月9日に発売された新曲は、『大阪とおり雨』で、大阪ものとか浪花ものと称されるご当地ソングの一つの定番です。

ただ、この曲の特徴と言えるのは、歌詞に大阪弁が一切登場しないことです。別に大阪ものだからといって大阪弁を使わなくてもいいですよね。この曲はそれでかえって広く演歌ファンに愛好される曲になるようにも思います。

この曲もやはり女性主人公の切ない心情を歌った女歌です。未練心を残しながら想う人と別れるというシチュエーションです。

地名については、今回はピンポイントの一点ではなく、「堂島」「御堂筋」「北新地」とよく知られたものが三箇所出てきます。

まず高音で「あなたの後を」という歌い出しがインパクトがあって、曲の世界に引き込ませる効果があります。

曲調は昭和のムード歌謡風でレトロ感もあり、三連符を多用した流れるようなメロディーはとても心地よいものです。

この曲、カラオケでもきっと人気曲になるように思います。大阪弁の出てこない大阪のご当地ソングであることが、カラオケ人気の点では有利に働きそうです。

 

ショートバージョンのMV

https://www.youtube.com/watch?v=bmb0ecYzP-k

 

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ダイアン・リネイ “ネイビー・ブルー”

2023年08月18日 | 洋楽オールディーズ

        

演歌・歌謡曲の新曲紹介をもっぱらとしている感じのこのブログですが、たまには気分を変えて、洋楽オールディーズのことを語ってみたいとふと思いました。

アメリカの女性歌手、ダイアン・リネイが歌って1964年に大ヒットしたのが『ネイビー・ブルー』です。

私はこの曲が実際にヒットしていた頃は、まだ洋楽ポップスには関心があまりなく、記憶にあるのは姉が読んでいた雑誌にこの曲が楽譜入りで載っていたことです。

また、当時はテレビの音楽番組では洋楽ポップスのカバーが盛んに流れていて、この曲も耳にしていたと思います。カバーで歌っていたのは九重佑三子さん、伊東ゆかりさんが代表的みたいです。

こういうオールディーズを聴いていると、何かアメリカの明るくいい時代の気分が感じられます。ベトナム戦争が泥沼化するのはもう数年あとで、ちょうどケネディ大統領が暗殺された直後に出た曲ですが、そういう意味では時代の節目といったところでしょう。

この曲は、明るさの中にどことなく哀愁がただよっていて、いい曲だなと思います。

オリジナルのダイアン・リネイは、いかにもアイドルポップス的な歌い方で、カバーの九重佑三子さんの歌も若々しく明るい。伊東ゆかりさんのカバーは、テンポが割合スローで、しっとりした味わいがあり、三者三様で聴き比べるのもなかなか面白いです。

ダイアン・リネイって他の曲は大してヒットしていないみたいで、いわゆる一発屋でしょうが、この『ネイビー・ブルー』1曲があれば十分と思っていたのではないでしょうか。

 

オリジナル

https://www.youtube.com/watch?v=n5UOj6Kkp3s

 

九重祐三子さんカバー

https://www.youtube.com/watch?v=G9_DonI1qxo

 

伊東ゆかりさんカバー

https://www.youtube.com/watch?v=UU9iGq5MLXk

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杜このみ “葦風峠”

2023年08月14日 | 演歌・歌謡曲

今回も女性演歌歌手で、杜このみさんの6月21日に発売された新曲『葦風峠』です。この曲は彼女のデビュー10周年記念曲とのこと。もう10年になるんだなというのが実感です。私は歌手としての細川たかし氏はあまり好きではないですが、師匠としては優秀で、弟子にはこの杜このみさんを始め、彩青さん、田中あいみさんなど有望な若手が多いですね。

10年前に『三味線わたり鳥』でデビューした杜このみさんは、幼い頃から民謡で鍛えた歌唱力を武器に、着実に人気を得てきました。また2020年には大相撲の高安関と結婚し、2021年には第一子、2022年には第二子を出産し、その間は休業状態でした。

コロナ禍で出来ていなかった挙式も今年6月21日に終え、新曲の発売も挙式日に合わせたわけです。

3年ぶりの新曲は、彼女にとって挙式を終えた節目で、新たなスタートに立つという意味でも記念すべき曲になりますね。

曲の内容は、遠くへ去った恋人を待ち続ける女性主人公の切ない想いがテーマです。タイトルの葦風峠は実際の地名ではないようで、歌詞に「葦笛が今日も鳴きます」とあるので、このへんからの発想かと思われます。

メロディー的には演歌の定番で特に目新しいものはないですが、歌詞はなかなか優れていると感じました。

まず歌い出しの「石になるほど待ち続け」の表現がインパクトがあります。「石の上にも三年」ということわざがあり、歌詞にも「椿も三度散りました」とあるのでここでも三年待っているのですが、その自分が石になってしまいそうというのがうまい表現だと思います。

そして2番の「どこのどなたに迷子になった」も面白い表現で、これは誰か他の人を好きになったのかとの問いかけで、それを迷子と言わしめるのは心憎い感じがします。

各コーラスの最後を「葦風峠」のタイトル語句で締めているのは、収まりがよくて、曲に重みを持たせる効果があります。

彼女の持ち味の哀愁を帯びた歌声は絶妙で、これは天性のものだなと改めて実感します。

演歌ファンにはおすすめの素晴らしい曲です。心機一転で歌手活動を再開した彼女には頑張ってもらいたいです。

https://www.youtube.com/watch?v=HnShz3YCgK4

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門松みゆき “愛 DA・LI・DA”

2023年08月07日 | 演歌・歌謡曲

4回連続で演歌の大型新人、梅谷心愛さんの記事を書いてきましたが、ここらでちょっと一休みとします。もちろん彼女のことはこれからも強力にプッシュしていきたいと思っています。

さて、今回紹介しますのは門松みゆきさんの7月26日に発売された新曲『愛 DA・LI・DA』です。

彼女のデビューは2019年2月なので、現在5年目に入っています。デビューの翌年からはコロナ禍のため思うような活動ができず、もどかしかったでしょうが、カラオケのガイドボーカルで鍛えた歌唱力を武器に、いわゆる演歌第七世代の中でも存在感が大きいように思います。

これまでの彼女の曲は望郷演歌とか女性の情念を歌った演歌の路線で、昨年の『彼岸花咲いて』は、私が2022年の演歌・歌謡曲のベスト1として推す素晴らしい曲でした。

そんな彼女の今度の新曲『愛 DA・LI・DA』は、イメージを変えた新境地で、ネットではリズムフォーク調ポップスなんて説明がありましたが、まあポップス寄りの歌謡曲ですね。

内容は女性主人公の失恋ソングで、酒を飲んでやさぐれて強がっている感じですが、そのうちには切なさも秘めてといったところでしょうか。そしてラストでは一人で生きていく決意で締めています。

タイトルにある「DA・LI・DA」そして歌詞の「DA・LI・DA・LI・DA」はスキャットで意味はなく、想いを断ち切るための勢いづけの言葉といった感じで入っているようです。これがこの曲のポイントなんでしょう。

こういう曲でも難なく歌いこなしてしまう彼女はさすがにうまい!と思いますね。とにかくパワーがあって、心地よく聴いていられます。

これはカラオケで歌うにはややハードルが高いかな?特に演歌中心に歌っている方には取っつきが悪いかも知れません。でもこういう曲にチャレンジするのが面白いと思いますし、私も頑張って練習したいです。

門松みゆきさんの5年目という一つの節目で、歌手としてさらに成長するためにはとてもいい曲をもらったなと思います。

 

ショートバージョンのMV

https://www.youtube.com/watch?v=BjTZlEgNzEY

 

静止画フルサイズ

https://www.youtube.com/watch?v=UwU3usI7nPI

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