♬ 歌・唄・詩の日々

いい歌、いい歌手と出会いたい・・・
そんな気持ちを込めて綴る気ままな雑記帳です

永井裕子 “華と咲け”

2021年05月28日 | 演歌・歌謡曲

実力派の女性中堅演歌歌手、永井裕子さんの新曲『華と咲け』が5月19日に発売されました。

最近は女性の切ない心情をテーマにした曲が続いていましたが、今回は久しぶりの男歌です。内容的にも2014年の『勝負坂』以来の人生応援歌で、彼女の持ち味と言える、こぶし・うなりを十分に効かせた骨太の歌声が味わえます。

タイトルに「花」ではなく「華」の字を使っているのは、華やかさ、華麗といったイメージを強調しているのだと思います。

曲調や歌詞の内容は、定型的な王道演歌のパターンで、特に目新しいものではありませんが、それだけに演歌ファンにはなじみやすいものです。

『勝負坂』では個人の精神論的な心構えを歌っていましたが、この『華と咲け』では、「母の大地に根を張って」「親にもらった命の糸は」「天を仰げば父の声」といった歌詞に見られるように、親子の情愛を一つのテーマとしており、3番の歌詞では人との和を強調しています。

この歌で多くの人が少しでも元気になってほしいとの、彼女の思いが伝わってくるようないい曲です。

https://www.youtube.com/watch?v=qslPNksJCDY
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小田純平 “恋うつつ”

2021年05月24日 | 演歌・歌謡曲

先に取り上げました『明日へ new version』と同じく5月12日に発売された小田純平さんのニューシングル『恋うつつ』は、オリジナルの新曲ではありません。

元歌は2014年に椿欣也さんの歌で発売されており、今回は小田さんのセルフカバーというわけです。

椿欣也さんは歌手活動の他、大衆演劇の座長公演で女形も手がける方で、この曲は舞台で踊れるような曲を小田さんに依頼して出来たようです。

曲の内容は女歌、それも激しい情念を歌っていて、確かに大衆演劇の舞台で歌い踊るのに向いた感じです。

サビの「春情(じょう)でしょか 因果(えん)でしょか」の表現に特色があり、「夜叉か 菩薩か」のおどろおどろしさでさらに情感が高まります。

小田さんはこれまでも女歌を多く歌っていますが、今回はそれらとはまた違った感覚が味わえて、ファンにとってはうれしいものです。

今回セルフカバーで出したのは、彼が自分なりにこの曲を表現してみたかったのだと思います。

彼のファンのみならず、演歌ファンを中心に広く愛好される曲でしょう。

https://www.youtube.com/watch?v=NH985jqeOpE

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“明日へ new version”についての追記

2021年05月14日 | ノンジャンル
先ほどアップしました小田純平さんの『明日へ new version』について、元歌の形跡が見当たらないと書きましたが、実は作詞の中村つよしさんの作詞作曲で2016年に『明日へ』という作品があり、奈月れいさんという女性歌手が歌っていましたので、訂正しておきます。

なお、「一歩だけ」からのサビの部分は歌詞もメロディーも同じです。

YouTubeには奈月れいさん歌唱の動画がありましたので、参考までに貼り付けておきます。

https://www.youtube.com/watch?v=1pjtFmp_yfI
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小田純平 “明日へ new version”

2021年05月14日 | 演歌・歌謡曲

小田純平さんが出される新曲はいつも楽しみにしています。彼が他の歌手に提供する楽曲とは別に、自分自身で歌うことへの思い入れを感じ取って味わいたくなります。

5月12日には『明日へ new version』『恋うつつ』の2枚の新しいシングルが同時発売になりました。

2枚を同時に出すことは意図があってのことでしょうが、おそらく全然異なるタイプの2曲で、彼の持つ別の側面を対比させようとしたのだと思います。

さて、今回は『明日へ new version』を先に取り上げ、『恋うつつ』は改めて取り上げることにします。

『明日へ new version』のタイトルから、元々「明日へ」という曲があっての新しいバージョンかと思いきや、その形跡が見当たらないので、単にこれは新しい気持で歌うとの意味をこめているのかも知れません。

この曲は長く続くコロナ禍により、世の中全体が元気をなくしている中、明日を信じて一歩ずつ力強く生きていこうとの前向きなメッセージに満ちたものです。

1番では雨や日差しを待つ植物の種や花に、2番では嵐のやむのを待つ鳥に例えられているのが、明るい未来を祈る人達の姿です。

サビでは「一歩だけ さあ一歩だけ」と少しでも前へ進んでいこうとの力強い呼びかけがあります。

メロディーは小田さんなりの特徴もあり、雄大なスケールの美しく印象的なものです。

PVでは就活に励む若い女性や路上ライブをする若者が登場し、頑張る若い世代への応援ソングとしての意味合いも込められているようです。

内容的には教科書にのせてもいいような曲で、カラオケはもとよりコーラスの曲にも向いている感じで、今のこの時期にこそ広く親しまれ、愛唱されるべき曲だと思います。

https://www.youtube.com/watch?v=DiNRrhCN17Q
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五十川ゆき “FARAWAY~この空のどこかで~”

2021年05月10日 | 演歌・歌謡曲

五十川ゆきさんは、とても素敵な大人の女性といった感じで、最近の彼女の歌う曲は、これぞ現代の円熟味のある歌謡曲だと思います。

昨年の『飛べない鳥じゃあるまいし』に続いて4月7日に発売された新曲『FARAWAY~この空のどこかで~』は、作詞:冬弓ちひろ氏、作曲:杉本眞人氏と同じコンビの手により、前曲以上の出来映えになっていて、また、彼女の伸びやかな歌唱にもますます磨きがかかっています。

この曲のテーマは「命」で、今はもう逢うことができなくなった相手への情愛を、スケールの大きな曲調で歌い上げています。

ゆったりしたイントロに続いて、同音を多用した語りかけるようなフレーズ、そしてタイトルと同じ「FARAWAY この空のどこかで」で始まるサビで、一気に高みに昇るような感覚になり、「大好きだよ」からのフレーズは、優しさと感謝にあふれています。

「命」をテーマにしていても重さや暗さはなく、温かみや希望を感じさせる曲で、聴いていてまことに心地よく、歌ってもきっと清々しい気持になるに違いありません。

歌謡曲ファンをはじめとして、広くおすすめしたい素晴らしい曲です。

https://www.youtube.com/watch?v=upVyntA2B1A

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