♬ 歌・唄・詩の日々

いい歌、いい歌手と出会いたい・・・
そんな気持ちを込めて綴る気ままな雑記帳です

永井裕子 “ねんごろ酒”

2019年02月24日 | 演歌・歌謡曲

実力派の演歌歌手、永井裕子さんの『ねんごろ酒』は昨年10月24日の発売なので、ちょうど4ヶ月たっていますが、私が受講中の新曲歌謡レッスンの2月後半のレッスン曲なのでここに取り上げます。

私は彼女の歌唱力を高く買い、これまでこのブログでも何曲か取り上げてきましたが、この『ねんごろ酒』はタイトルからの先入観で、二人でねんごろにお酒を飲みましょうといった内容だろうと思い、ちゃんと聴いていなかったのです。ところがレッスンで初めてきちんと聴くと、思っていたのと全然違う内容だし、曲調もロックのような激しさがあり、大変面白い曲だと感じました。

イントロもアレンジも普通の演歌と全く違い、いわゆるプログレッシブ演歌だと言えそうで、彼女の新境地を開くものでしょう。

主人公の女性が、浮気をしている男(夫?)をなじる内容です。ねんごろ酒とは、その男が別の女とねんごろに酒を飲んでいるのだろうと想像しているわけです。

「ばかばか野郎が」「鉄砲玉」「碌でなし」と次々にあざけりの言葉が出てきますが、一方で「今でも惚れちゃいるけれど」とアンビバレントな心情がうかがわれます。

本当にどうしようもない男だけど、私の元に戻ってほしいとの思いもあるようです。そこでこの曲を歌うときは、あざける言葉の部分をあまり強い調子ではなく、軽めにいなすような感じで言ったほうがいいように思いました。

永井裕子さんの力強い歌唱力をうまく活かした個性的な曲なので、ぜひ多くの人に気に入られればいいと思います。彼女もこの曲で、さらに歌手としてのスケールをアップさせることでしょう。
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浅田あつこ “いさりび鉄道”

2019年02月18日 | 演歌・歌謡曲

中堅どころで頑張っている浅田あつこさんの新曲は昨年12月5日発売の『いさりび鉄道』です。たまたま先の椎名佐千子さんの『漁火街道』と「いさりび」つながりになりました。このタイトルは、2016年3月に開業した第3セクターの道南いさりび鉄道から来ています。

彼女の曲をこのブログで取り上げるのは、もう10年以上も前の『魹ヶ崎』以来になるのですが、あまり印象に残らなかったのが正直なところです。今回の『いさりび鉄道』では彼女の持ち前の力強い歌唱が前面に出て、いい曲になっていると思います。

別れた男性への未練を残し、いさりび鉄道に乗って旅をする女性の切ない心情がテーマですが、哀愁とともに意志の強さも感じられ、特に各コーラスの締めの部分の歌唱が心地よいです。

歌詞では「シュルシュルシュラリ シュルシュラリ」という走る列車の擬態語が印象的です。

この曲が彼女のデビュー25周年記念曲とのことで、それにふさわしい素晴らしい曲です。ぜひ大きなヒットとなって、彼女のますますの飛躍につながってほしいと思います。
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椎名佐千子 “漁火街道”

2019年02月15日 | 演歌・歌謡曲

椎名佐千子さんは、正統派の演歌歌手としての存在感を1曲ごとに際立たせているとの実感があります。

1月1日に発売された新曲『漁火街道』は、前曲『舞鶴おんな雨』と同じく、切なさを前面に出した旅情演歌のご当地ソングで、舞台を日本海に沿って京都府から福井県に移しています。

漁火街道とは椎名さんのyoutube動画での説明によれば、敦賀から三国にかけての街道だそうです。その街道を逢えない相手の面影を追いながら行く女性の切ない心情がテーマになっています。

この曲の大きなポイントは3行目の「ねぇ ねぇ あなた」のフレーズでしょう。彼女の動画でもここをうまく歌うのがこの曲のコツとのことで、心の中で「ねぇ」とつぶやくように、また2回の「ねぇ」に変化をつけ、後のほうが思いが強くなるイメージで歌ってほしいとのことです。

彼女の歌唱は高音から低音まで本当に安定していて、主人公の心情が直接的に伝わってきます。

きっとカラオケでも人気曲となって、彼女のますますの飛躍につながる1曲となることでしょう。
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山崎ていじ “浜防風”

2019年02月06日 | 演歌・歌謡曲

山崎ていじさんは今回初めて取り上げる歌手です。プロボクサーから演歌歌手に転身したという異色の経歴の持ち主で、現在61歳とのことです。

彼に注目したきっかけは、1月23日に発売された新曲『浜防風』のタイトルでした。防風といえば防風林のイメージがあるので、演歌のタイトルにはそぐわないように思ったのです。実は私の知識不足で、これは植物の名前でした。海岸の砂地に生えるセリ科の多年草で、夏に白い小花がたくさん咲くそうです。

この曲は、潮風に負けず砂地に根を張る浜防風の強さが自分にもほしいと願う、孤独な男の歌で、作曲は弦哲也さんです。作詞は、さわだすずこさんという方で、これまで山崎ていじさんの曲を多く作詞されており、他にも福田こうへいさんの『母ちゃんの浜唄』など男歌が得意のようです。

特に印象的なところは「やってられないよ」のフレーズで、ここで主人公の孤独感が一気に吐露されるので、カラオケでも聴かせどころとなるでしょう。

彼の歌唱は適度に渋味をきかせて、いい味わいがあります。年齢を重ねた男性の持ち味をいかして頑張ってほしい歌手です。

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中西りえ “海峡迷子”

2019年02月02日 | 演歌・歌謡曲

実力派の若手演歌歌手、中西りえさんの昨年12月5日発売の最新シングル『海峡迷子』です。

彼女は力強い歌唱が持ち味で、これまで威勢のいい曲やファンタジック路線など独自の境地を築いてきました。そのため、少しマイナーなイメージがあって今ひとつ関心が向かず、私もこのブログで彼女の曲を取り上げるのは5年前のサードシングル『待宵橋恋唄』以来です。

今回の『海峡迷子』は、女性の切ない心情をテーマにした抒情演歌で、彼女の新境地と言えるでしょう。愛する人と別れて、フェリーに乗って海峡を渡る女性が主人公ですが、彼女のスケール感のある歌唱により、未来を切り開く女性の心意気が伝わってきます。

彼女はこういう曲でも聴かせる力があり、実に堂々たる歌唱で、もっと評価されるべき歌手ではないでしょうか。

カラオケでも人気曲となって、彼女にとって大きな飛躍のきっかけになることを期待します。

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