♬ 歌・唄・詩の日々

いい歌、いい歌手と出会いたい・・・
そんな気持ちを込めて綴る気ままな雑記帳です

川野夏美 “想い千すじ”

2021年10月28日 | 演歌・歌謡曲


川野夏美さんは新曲が出るたびに大きな期待を込めている歌手ですが、今回はちょっと意表をつくというか、からめ手から攻めてきた素晴らしい曲だなと感じました。

10月13日に発売された新曲は『想い千すじ』とタイトルからして意味深長で、この「千すじ」は「ちすじ」と読みがちですが「せんすじ」です。

内容がちょっと重くて、恋する女性の妖艶な情念を歌い上げているのがこれまでの彼女の曲とは一味違うところです。ジャケ写の表情も何か思わせぶりな、内に秘めたものを感じさせます。

作曲は名手、杉本眞人氏でやはりうまいですね。ドラマチックにテーマを盛り上げていきます。

作詞は、さくらちさと氏で彼女の曲では初めてですが、あさみちゆきさんの曲など多く手がけている方です。

歌詞はなかなか凝っていて、タイトルの「千すじ」は想いの糸が川になると表現され、これは冒頭の洗い髪を櫛で梳くこととイメージを重ねているようです。「ほろほろ」「ゆらゆら」「ヒュルヒュル」といったオノマトペも効果的に使われています。

彼女の歌唱はいつになく力が入った感じで、うなりも効かせ、本来の歌唱力を存分に発揮しています。

これは演歌ファンにも歌謡曲ファンにも好まれそうな曲で、カラオケでは絶対に歌い映えすると思います。

新境地のこの曲で、彼女がまた歌手として大きな飛躍をするきっかけになればいいですね。

https://www.youtube.com/watch?v=4KmiiVJE2OY

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岩佐美咲 “アキラ”

2021年10月16日 | 演歌・歌謡曲

このブログで岩佐美咲さんの曲を取り上げるのは、2014年の『鞆の浦慕情』以来となります。

彼女は来年でソロデビューから早くも10年になり、アイドル出身のイメージから脱皮して、若手演歌歌手としての風格が出てきたと感じます。

さて、10月6日に発売された彼女の新曲『アキラ』は10周年記念の10枚目のシングルと切りがよく、シンプルなタイトルなので話題を呼びそうです。

タイトルは人名ですが、函館を舞台にしたご当地ソングで、アキラという名前の男性と函館で半年暮らした女性主人公の淡い想い出、そして忘れがたい未練心を歌っています。

曲調は軽快な感じの歌謡曲テイストで、80年代歌謡ポップスの雰囲気がただよっています。

サビは「ねえアキラ ねえアキラ」と呼びかけて、それまでの淡々とした感じから変化し、「1から9まで嘘でいいから」の歌詞が面白くてインパクトがあり、作詞の秋元康氏はさすがにうまいと思わせます。

彼女にとってはちょうど10年目の節目で、大きな転機になるようなヒットを期待したいものですね。

https://www.youtube.com/watch?v=VLAIc4nfojY


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越川ゆう子 “望郷ひとり言”

2021年10月03日 | 演歌・歌謡曲

越川ゆう子さんという歌手にはこれまであまり印象がなかったのですが、2年前に越川裕子の芸名で『未練の出船』を出しています。このときは日本クラウンからで、今回はテイチクに移籍しての第一弾シングルとして、芸名の表記も変えての再スタートになります。

その9月15日に発売された新曲は『望郷ひとり言』で、タイトルどおり直球ど真ん中の望郷演歌といった感じです。

作曲は水森英夫氏で、哀愁味を帯びた王道演歌のメロディーがとても心地よい曲です。

内容は、地方から都会に出てきた主人公が、心のすき間にふと故郷を懐かしみ、帰りたいと揺れ動く心情を歌い上げています。

彼女の特徴は、どっしりと重みを感じる力強い歌唱で、こういう声は聴いていて落ち着きますし、安心感があります。

演歌ファン中心にカラオケでも人気が出そうな曲で、移籍と改名を機に知名度のアップ、曲のヒットが期待できそうです。

https://www.youtube.com/watch?v=aI7Ew0_3U7M


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