♬ 歌・唄・詩の日々

いい歌、いい歌手と出会いたい・・・
そんな気持ちを込めて綴る気ままな雑記帳です

戸子台ふみや “晩秋本線”

2024年04月24日 | 演歌・歌謡曲

今回取り上げますのは、若手の男性演歌歌手、戸子台ふみやさんです。

ちょっと珍しい苗字で、その他も色々と異色の歌手です。まず風貌があまり演歌歌手らしくない。じゃあどんな感じだったら演歌歌手らしいんだと返されそうですが、大体そういうイメージってあると思うんです。ところがこの戸子台さんは、何か普通のサラリーマン風で、自分でも「おっさん」なんて言ってます。

デビューしたのは4年前で、まだ大学在学中でした。デビュー曲が『泥酔い酒』という酒ものの、文字通り泥臭いド演歌だったので、タイトルからして私は引いていました。かと思えばセカンドシングルがフォーク調の爽やかな『星空のむこう側』で、これは私が気に入ってこのブログでも初めて取り上げ、よく練習していました。

そして3枚目が『あぁ…しょっぱいなぁ』という面白いタイトルの諧謔味のある演歌でした。

さて、彼の4枚目となる3月6日発売の新曲が『晩秋本線』で、彼としては初の女性主人公のいわゆる女歌になります。

タイトルは聞いた時点では兵庫県の播州かと思いそうで、晩秋という季節の意外性を狙い、それを春に出して晩秋にかけてじっくり売っていくつもりかと思われます。

曲の内容は、恋人と別れた女性主人公が未練心を引きずりながら、列車で北に向かうというよくあるパターンです。ただ、表現には工夫があって、枯葉から恋人をイメージしたり、ガイドブックを見ながら涙ぐむシーンが印象的です。

曲調はドラマチックで安定感があります。戸子台さん自身の歌唱アドバイスでは、サビで感情を入れすぎないようにとのことで、カラオケでは彼の歌唱をよく聴いてマスターする必要があるでしょう。

新曲を出すたびに新しい一面を見せるユニークな演歌歌手、戸子台ふみやさんの今後の活躍に大きく期待しましょう。

https://www.youtube.com/watch?v=k2nbM10Edx0

 

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中西りえ “津軽挽歌”

2024年04月21日 | 演歌・歌謡曲

しばらく男性歌手が続いたからというわけでもないのですが、今回は女性歌手、それも歌のうまさでは特筆ものの、私が目下一押しの中西りえさんです。

私はひと頃に比べると女性歌手の曲を聴いたり歌ったりすることが少なくはなったのですが、それでも中西りえさんの昨年の曲『花凛々と』はよく練習しました。

4月3日に発売された彼女の待望の新曲『津軽挽歌』は、『花凛々と』とは趣きが異なり、哀愁感ただようすごくいい曲だと思います。

内容はストーリー性のあるもので、歌詞を読み込んで理解したのですが、女性主人公が亡くなった男性を偲ぶ曲です。二人は都会で暮らしていて、その男性が故郷の津軽へ行って暮らそうとの約束を果たせぬまま亡くなり、女性が一人で津軽を訪れ、切ない想いを語るものです。

曲の構成も工夫されていて、冒頭とラストに「津軽 津軽よ 津軽」と三回の呼びかけがあり、曲全体の印象をすごく引き締めている感じです。

作曲の浜圭介氏は、今回中西りえさんの曲を初めて手がけるにあたり、彼女の持つ哀愁感、叙情性を最大限に引き出す作品作りを心がけたそうです。

作詞の石原信一氏は、最近若手演歌歌手のいい曲をたくさん書いていて、この曲でも平易な語句だけを駆使しながら見事に詩的な世界を表現しています。

また、溝淵新一郎氏による編曲もドラマチックな味わいを出しています。

中西りえさんの歌唱力を存分に発揮したこの曲を、多くの方に自信を持っておすすめしたいと思います。

https://www.youtube.com/watch?v=zpuegY3fHZo

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小山雄大 “道南恋しや”

2024年04月16日 | 演歌・歌謡曲

今回も男性演歌歌手で、それもすごくフレッシュな新人の小山雄大さんです。

このブログで今年になって新人を取り上げるのは初めてになります。昨年は大型新人の梅谷心愛さんをはじめ、佐々木麻衣さん、舞乃空さんといった歌唱力のしっかりした女性新人歌手のデビューが相次ぎました。鳥羽一郎さんの次男、木村徹二さんもデビューしていますが、曲が私の好みではなく取り上げませんでした。

今年は最初に男性新人歌手を取り上げるわけですが、4月10日に『道南恋しや』でデビューした小山雄大さんは、幼い頃から民謡を始め、全国大会で優勝の実績もあるそうで、さすがに声の伸びがよく、またまた楽しみな新人が出てきたと思います。

小山さんは札幌市出身の21歳、身長157センチと小柄でルックスは幼さが残るような可愛い感じです。彼のキャッチコピーが「全国民の孫」とはうまいネーミングですね。

デビュー曲『道南恋しや』は、タイトルから明らかなように彼自身の出身地である道南のご当地ソングで、故郷を離れた若者が望郷の想いを切々と歌い上げています。

作曲はベテランの大家、弦哲也氏が手がけ、正統派のメジャー演歌で、若々しく元気いっぱいに歌っています。

作詞は山崎ていじさんの曲を多く書いている、さわだすずこ氏で、出だしの「風が 風が」はインパクトがあり、2番と3番には道南の地名がたくさん登場します。その中で「噴火湾」は聞き慣れなかったのですが、渡島半島の東側の内浦湾の別名でした。

MVでは彼の祖父母と思われる人が登場し、孫の成長記録のアルバムを見ている微笑ましいシーンがあり、ラストでは3人が一緒に映っていて、アットホームな雰囲気が満ちています。

こういうフレッシュな歌手にはどんどん頑張ってもらって、演歌界を盛り上げてもらいたいものです。

この曲も演歌ファン中心にカラオケでも多くの人に歌われればいいと思っています。

https://www.youtube.com/watch?v=R5MGt4boMkI

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岩出和也 “大阪の月”

2024年04月09日 | 演歌・歌謡曲

   

男性歌手が続きます。今回は岩出和也さんで、私は20年ほど前からずっと好きな歌手です。新曲が出るたびに注目し、カラオケでもたくさん歌ってきました。

男歌を中心に、ゆったりしたテンポの都会派ムード歌謡の感じの曲が多い印象があります。

3月27日に発売された新曲『大阪の月』は、彼のこれまでの曲とはちょっと趣が違う感じです。タイトルから明らかなように大阪もののご当地ソングです。

岩出さんは大阪府岸和田市出身でありながら、これまで大阪のご当地ソングは意外とありません。調べると2012年の『陽だまりの花』のカップリングで岸和田だんじりをテーマにした『男の大祭り~だんじり』があるくらいです。

おそらく岩出さんのイメージが大阪の泥臭さに合わないと思われたのではないでしょうか。

それでこの『大阪の月』ですが、歌詞には大阪弁をふんだんに使い、軽快でノリのいい曲になっています。

大阪の月に笑われるほどアホでどうしようもない男だけれど、お前が好きなことは誰にも負けないと、自虐ネタを使いながらの熱烈なラブソングです。

作詞のさくらちさと氏、作曲の西つよし氏はいずれも若手歌手中心に最近よく作っている方で、編曲の伊戸のりお氏は大ベテランで、さすがのうまいアレンジと思います。

この曲はカラオケでは楽しく歌えると思います。大阪弁が多いですが、関西以外の方も果敢にチャレンジされたらいいでしょう。

 

MVショートバージョン

https://www.youtube.com/watch?v=Y93FuYy9MlM

 

静止画フルバージョン

https://www.youtube.com/watch?v=3U0Wqiagrrg

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大川栄策 “命かさねて”

2024年04月06日 | 演歌・歌謡曲

今回紹介するのは、まさに直球ど真ん中と言えるような演歌で、ベテランの大川栄策さんの2月28日に発売された新曲『命かさねて』です。

大川さんの曲はこのブログでは随分前に『風港』と『雨の再会橋』を取り上げたことがありますが、それ以後はちょっと渋すぎるというか、若手歌手に重点を置いているブログの方針にちょっとそぐわない感じに思っていました。

それでもこの『命かさねて』を聴いてみると、やはりベテランの持ち味というか、なんとも言えない落ち着いた気分になり、王道演歌の良さが十分に味わえます。

メロディーはメジャー演歌の定番で、どこかで聞いたような感じといえばまあそうなんですが、安心して演歌の雰囲気にひたれることは請け合いです。

内容は、男性主人公の心情による幸せ演歌といったところで、キャッチコピーを見ると「包容力ある男心を大川栄策が優しくかつ力強く歌い上げます」とあり、まさにその通り優しさと力強さに満ちた曲だと思います。

作曲の筑紫竜平氏とは大川栄策さんのペンネームで、自ら作曲を手がけています。作詞の水木れいじ氏は多くの演歌歌手の曲を書いているベテランです。

演歌ファンには絶対におすすめできる曲です。私もこの曲はカラオケで取り組んでみたいという気になりました。

 

MVショートバージョン

https://www.youtube.com/watch?v=zksqLI6E11M

 

静止画フルバージョン

https://www.youtube.com/watch?v=-I9-6p_eKNw

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