♬ 歌・唄・詩の日々

いい歌、いい歌手と出会いたい・・・
そんな気持ちを込めて綴る気ままな雑記帳です

竹川美子 “汐騒”

2023年05月23日 | 演歌・歌謡曲

  

またまた更新までけっこう日が開いてしまいました。今回紹介しますのは竹川美子さんの新曲『汐騒(しおさい)』で、実はこの曲の発売日、5月10日と同時にこのブログにアップしたいと考えていたところ、諸般の事情(でもないですが)により、ようやくといった感じになってしまいました。

竹川美子さんは『江釣子のおんな』でデビューしてこの5月でちょうど20年になります。この新曲『汐騒』はデビュー20周年記念曲と銘打たれていて、作曲の叶弦大氏にとっては、愛弟子にとっておきのいい曲をとの思いで書かれた作品ではないかと思います。

私はデビューの翌年に彼女を知って以来、熱心に応援していて、そもそもこのブログも彼女を応援することが目的の一つでありましたので、本当にいい演歌歌手として成長したと感慨深いものがあります。

さて、『汐騒』のタイトルからはやはり三島由紀夫氏の名作「潮騒」が連想されますが、「潮」ではなく「汐」の字を使っているのは、曲が夕刻の情景なのでこちらがふさわしいと判断されたそうで、確かに文字の感じがとても曲に似合っています。

内容は、今はもう会えない相手を想う切ない心情の女唄ですが、メジャー調でゆったりと流れる耳に心地よいメロディーです。また、1番の後の間奏で「夕焼け小焼け」のメロディーが入っている工夫が印象的です。MVに出てくる瀬戸内海の夕景によく似合った曲だと感じます。

タイトルに地名はないですが、歌詞にあるとおり香川県坂出市の沙弥島が舞台で、すぐ近くにはこれも歌詞にある瀬戸大橋があります。沙弥島はもともと名前通り島だったのが、今は埋立により四国と地続きになっています。

この沙弥島は万葉の歌人、柿本人麻呂にゆかりの地で、歌詞にも「三十一文字に詠んでもあなたに届かない」「影も哀しや万葉の」といった万葉集関連のものがちりばめられていて、この曲の情緒を引き立てています。

竹川美子さんの哀愁を帯びた歌声にはぴったりの、まことに彼女の20周年を飾るにふさわしい素晴らしい曲だと思います。

演歌ファンには絶対におすすめの1曲で、カラオケでも多くの方に歌われることは間違いないでしょう。

彼女には20年の経験をもとに、さらに上を目指して精進してほしいと願っています。

https://www.youtube.com/watch?v=pygNKK6GmH4

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走裕介 “篝火のひと”

2023年05月06日 | 演歌・歌謡曲

ちょっと更新まで日が開きましたね。いい曲は色々出ているのですが、やはりせっかくブログに上げるからには自分の感性に合ったものをと思うので、迷いがちになります。

そんなわけで今回は走裕介さんの『篝火のひと』を紹介曲に選びました。

走裕介さんはそんなに知名度のある歌手ではないと思いますが、デビューからもう14年、しかも割合遅く35歳でデビューしているので年齢的にはベテランのイメージがあります。

「走」の芸名は出身の網走市から取っていて、これまでの曲は北、北海道をテーマにしたものが多いです。

さて、3月22日に発売された新曲『篝火のひと』は、「感謝」をテーマにした曲で、直接的には亡くなったと思われる妻への感謝ですが、それとともに自分を応援してくれる人々やスタッフへの感謝の思いも込めているようです。

曲調はゆったりとした歌謡バラードで、感情を込めてしっかり歌い上げる感じと言えるでしょう。

タイトルの篝火は歌詞では「篝火のような笑顔」として出てきます。目新しい表現で、何か古風な幽玄な趣きがあり、燃える火で情熱、また消えゆくはかなさも感じます。

サビでは「こころ」が3回繰り返され、カラオケでも聴かせどころになると思います。

走裕介さんの歌唱はさわやかさで心地よい感じで、演歌ファンにも歌謡曲ファンにも幅広く受け入れられると思いますし、おすすめしたい曲です。

https://www.youtube.com/watch?v=N4_Wetx2QvU

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