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石坂ファームハウスの『都会の田舎をおすそ分け』

多摩丘陵の自然豊かな里山から、その恵みを大切にした農家の暮らしをお伝えします

お米作りの作業、『苗箱を並べる』

2022年05月16日 | 田んぼ・お米作り講座
5月1日に種籾を水に浸けました。芽出しをします。
5月8日小さな小さな芽が出たのを確認すると、田植え機用の苗を育てる箱に籾をまきます。
箱を重ねてビニールで包んで田んぼの畦に数日置いておきます。12日、更に芽が確認しやすいくらい出て来たので水を張った田んぼに並べました。
並べた時は箱を重ねていたため日に当たらず白い芽も、半日も日に当たると緑色になります。水を求めてカモが飛来するのでネットで囲い踏まれないようにします。気温が低い日が続くようならばビニールトンネルを設けます。毎日毎日発芽の状態を確認して、水を張ったら乾くことがないようにこまめに田んぼの様子を確認します。田植えが出来る丈になるまで生育しながら、水を張った田んぼを「荒しろ」「本しろ」と2回トラクターをかけて田植えをしやすい状態に整えます。・・・面倒だから1回で済ませてしまいたいトラクターがけですが、2回やるには理由があります。雑草の発生を抑えるためと苗が定着しやすいようにトロトロの泥に状態にするなど。地域によっても違うこともありますが、我が家は父も2回やっていたので私もそのようにやりたいと思っています。

20アールほどの谷戸田の小さな田んぼ。私が子どもの頃は2・3軒は他にもお米を作る農家がいましたが今は我が家だけとなりました。用水路の水は湧き水と雨水。田んぼ作業の前の堀さらいでは色々な生き物に出会います。でも、用水は田んぼに必要な水を引き入れるための水路です。事情を知らない子どもたちが用水路で遊び水が入らなくなってしまうなどあると困るので田んぼの時期は看板を立てたり、見かけたら声掛けにも行きます。以前、上流住宅地で塗装屋さんが不要なペンキを流した水が流れ込み大騒ぎをしたことがありました。田んぼに関わることで流れる水がどこへつながっているのかまで考えられる大人になれると良いなとも思っています。

今では田んぼのある風景は珍しくなってしまいました。我が家の前を通る親子の会話を聞いてみると「水を張ったね」「田植えしたね!」「お米を作っているのよ!」など、田んぼの前を通過するたび話題にしてくれるのは嬉しいです。ただただ田んぼを眺めている人も結構います。田んぼの作業をしていると話しかけてくる人も多く、地域になくてはならない空間であるという自負があります。仲の良いご家族の旦那様は「田んぼのある風景が気に入った」とお住まいをご近所に決めたと聞きました。先祖代々の土地であると共に個人所有であったとしても多くの人に「田んぼのある景観」が懐かしい原風景となったり、子どもたちには変わらない緑豊かな風景となるよう田んぼを守り続けていきたいと思っています。

今年もお米つくり講座で体験を通して農家の思いや作物を作る大変さや喜びなど共感していただけると嬉しいです。

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