自民党という一つの政党内の選挙をメディアが長時間をかけて報道(自民党のメディアジャック)することへの批判は大きい。
当然、自民党内のため、国民が政党の政策を判断することはない。また国民の政治への関心も自民党の枠のなかにおしこめることになる。自民党の「大宣伝」だ。
マスコミの批判精神の欠如といえよう。
各候補の訴えも自民党の枠を出ない。
「改憲」の大合唱(自衛隊の明記)
・緊急事態条項新設と9条への自衛隊明記は「喫緊の課題」だとして「早期の発議に向けて最大限の熱量をもって取り組む」
・「今回決まった以上、議論を振り出しからしてもしょうがない」(自衛隊の明記のこと)
・「発議を任期中に行いたい」
・「なるべく早く発議へ持っていきたい」
・憲法改正、そのためには国民投票が不可欠で、一日も早く実施したい。国防、防衛力の強化、予算の増額、これは大賛成」
------(しんぶん赤旗5日付)
いま国民が願っていることは、金権腐敗の裏金の使い道と原因解明、統一協会問題、失われた30年と言われる経済問題、格差の拡大による貧困の増大、物価高、不安定雇用の拡大など生活の問題だ。そして前のめりの原発再稼働など・・・
さらに「専守防衛」を外したための大軍拡、アメリカのいうがままの巨額な軍事費、「集団的自衛権」容認による他国との戦争など国民の不安は増大している。
唯一の被爆国である日本が「核兵器禁止条約」にいつまで反対しているのか。
こうしたことがスッポリ抜け落ちている。
まさに自民党総裁選報道により国民の意識を自民党内に押し込めようとする壮大な取り組みだ。
国民の政治判断をゆがめるメディアの責任は大きい。
総裁選の仕組みは自民党内の問題だが、中心は国会議員によるの選挙ということ。自民党の総裁選は国会議員の1票の比重があまりにも大きい。
党員票の比重は「党員分の国会議員数」となっている。さらに決戦投票となれば・・・
これが党内の民主的選挙といえようか?
私たちは、もっと冷静に見ていく必要がある。
ほくそ笑んでいるのは、アメリカと日本の軍需産業だ。