イスラエルのネタニヤフ首相が米議会で「文明と野蛮の戦い」を訴え、ガザ地区を徹底的に破壊し、イスラエルの管理にすることを強調した。そしてさらなる軍事支援を・・・
人質救出は後景に追いやられ、ひたすら強大な軍事力で叩きつぶす。
どちらが「野蛮」なのか?
これに対して、議場に参加した民主党議員は拍手で応えた。
恐ろしい光景だ。(欠席した議員も多い)
これでは戦争は終わらない。
「文明と野蛮の戦い」は日本でも使われた言葉だ。
明治維新から日清戦争にむけて、中国人を「野蛮」ときめつけ、日本は「文明国」であり、「野蛮」な国と戦わなくては。
中国・朝鮮への「蔑視」が、日本国民を覆っていった。
同時に「お上に逆らう」日本国民への「弾圧」にもつながっていった。
終戦後は、日本の「野蛮」さが事実をもって示された。
近代的軍事力をもった「野蛮」ではなかったのか。
いまイスラエルでもパレスチナ人への「蔑視」がすごいという。
民族差別、民族蔑視・・・そこに宗教が。
これでは戦争は終わらない。
「憎しみの連鎖」はさらに続いていく。
日本のメディアは、どうしてもアメリカ目線での報道が多い。
もっと国連憲章の立場にたった報道がほしい。
期せずして「相模原障害者施設殺傷事件」の8年目だ。
ここでも「障害者は人間でない」と大量殺人に及んだ。
優生思想の行きつく先だ。
ネタニヤフ首相の「文明と野蛮の戦い」とどこが違うのか。
イスラエルとかつての日本、そして「優生思想」が再び跋扈(ばっこ)しているのではないか。
昨日からパリでオリンピックが開かれている。
再び「文明間の対話」が広がればと願う。