岸田首相は「新しい資本主義」「新自由主義からの転換」という言葉を使っている。
言葉通りの意味なのか?
いや、まったく違う。
そもそも安倍政権時代に進めてきた「新自由主義」の反省はまったくしていない。格差の拡大という事実を認めただけだ。
今日のしんぶん赤旗にその実態が掲載された。
「新たな資本主義を創る議員連盟」のメンバーは岸田首相をはじめ、甘利幹事長、安倍前首相、麻生氏だ。
さらに経団連は「新たな資本主義」は経団連の「新生長戦略と軌を一にするもの」と大評価をしている。
岸田首相の「成長と分配の好循環」こそアベノミクスであり、トリクルダウン経済そのものだ。
失われた30年の反省もない。
安倍前首相のように、言葉のごまかし、軽さ、中身が真逆な言葉が相変わらず多い。いいかえると「八方美人」的な言葉使いだ。
テレビや新聞にひとこと注文。言葉ではなく、その実態と本質をつくジャーナリズム精神の発揮を求む。
いずれにしても、「新自由主義」からの転換は、政権交代でしかできないことがいよいよ明らかになった。
追 記
過去に「新しい資本主義」は何回も登場している。
資本主義が危機に陥るたびに。
もっとも大きな流れが、社会主義に対抗するためのケインズ主義だろう。
そしてヨーロッパからみて自由の大地のアメリカで。ハンセン、ガルブレイス、ドラッカーという「経済学の巨人」たちだ。
ケイジアンともいわれている。
「新しい資本主義」として、「賢明に管理された資本主義」として。
さらに統計学の発達や経済の「数理モデル」として方程式で経済予測をする。莫大の金融利益を手にする人たちが生まれている。
ノーベル経済学賞も多く出している。
こうして「新しい資本主義」「賢明に管理された資本主義」がうたわれ、格差と貧困がいっそう大きくなっていった。巨額なマネーを手に入れる一握りの人たちとともに99%の貧困化が進んだ。
資本主義という仕組みそのものが問われている。