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資本に魂を奪われる

2015-12-09 07:55:22 | 日記

ブラック企業として名をはせたワタミ。
昨日の裁判で「謝罪」したと報道された。

「死ぬまで働け」など、人間性を無視した経営方針が
断罪されたわけだ。

「偽装請負は法律が悪い」
「祝日もいっさいなくすべきです。同様に労働基準監
督署も不要」
「労働基準法なんておかしい。今は24時間働かないと
いけない時代なのに」

これは「ブラック語録大全」という本で書かれた実態
である。

資本に魂を奪われる、という。
私も使うときがある。経営者のモラルハザードのこと
でもある。

そもそも「資本」とは何か。
お金や株のことであり、会社の財産などである。

この説明は、「黒人奴隷とは、黒色人種の人間である」
ということと同じである、と喝破した人がいる。
マルクスである。

「賃労働と資本」の第3章に、資本とは何か、と書か
れている。

資本もまた一つの社会的生産関係である。

単なる「儲け」は人間的なものである。しかし、ぼろ
儲けに心を、「利潤」だけに精神を乗っ取られてしま
う危険は大きい。そこに人間性が奪われるもとがある。

資本の有機的運動の中に飲み込まれる人間。
人間性を保ちきれない社長がブラックになっていく。
資本に魂を奪われていく。
安倍首相はその代表ではないか?

今回のワタミの「謝罪」も、企業再建のためでないこ
とを願う。

「賃労働と資本」(マルクス)
160年前に書かれた。
言葉使いは古いが、とりわけ長いものではない。
ぜひ一読を。