掛けた魚に先手を取られたが何とか持ちこたえられたのでヨーシとるぞーと
リールをもっ手に力が入る、少し底を切ることができた、これで勝ったと思ったら
仕掛けを投入する前に心配していた左のシモリめがけて魚は走り出した、チラッと
見えたその姿は一瞬クエ化と間違えそうになったが、いや違うクエは赤貝なんか
食べないあのどす黒く赤っぽい感じからして、カンダイの大物であろうと考えた、
あの当たり(カンダイのいちのし)は、かんだい特有のアタリだときずいた、
そしてずいぶん以前に島根県の日御碕で一発で竿を折られたのを思い出した、
当時のよりも竿もよくなっているのでもちこたえたのであろう・・・
やっと、浮かすことができたカンダイ、海中では1mちかくにみえたが後で検寸したら
80ほどであったが、この断崖でどのように取り込むかが、問題、足元の棚迄何とか引き上げ
られたら、道糸をつかんで引き上げられるのだが、なんせ重量がある魚なので、ブリ上げは出来ない
竿を、思い切り壁まで立てて糸をつかもうとするのだが、なかなか思うようにいかない、魚も
必死であるために寄ってこない、5度6度何度も繰り返す魚が弱るかこちらが疲れるか、なんせ
足場が悪い、左の方で見ていた和歌山の尾西氏が後で、「佐藤さん磯から落ちるのと違うか」と
話していたという。
数度の繰り返しで何とか道糸をつかめたので、潮が少し引いて頭を出した棚に引きずりあげた、
そこで一息入れることができた。石鯛とは違ったがこの重量感で満足でした。
釣れたら釣り人て勝手なもので船頭に文句言ったるつもりが、もうケロッとして喜んでいる自分
我ながらあきれています。
(今は亡き兄弟のように付き合った尾西さんに天国にて読んでほしいものです)