児島弘明の巨グレを求めての、ステージ2
2日目の夜、小さなワンドの磯際で強烈なアタリとともに巨大な魚がヒットした。
まったく竿が立てず瞬時にしてばらしてしまった。
児島は悔しさを全身で表現して訴えた。
「明日こそ獲る」3日目の夜釣りに焦点をあてゆっくりとその夜は寝た。
充分な睡眠を取った児島は昼から間断なくワンドの中へマキエを打ち続ける。
夜海溝に沿って沖から磯へエサを求めてやってくる尾長グレに「ここがエサ場だぞ」と
アピールするための必要不可欠な策だ。
3日目午後7時、尾長の回遊は始まった、45~50センチの尾長が立て続けに食ってくる
そして巨グレと呼ぶに相応しい、59センチが水面を割った。
そして午後12時下げ潮に入るとともに」再び地合に突入した、読みが的中したのであった。
私が何度か彼と釣行したときのことをここで少し話したい。
釣り人の名人と呼ばれるクラスの人の多くはまず自分が第一で近ずきにくい人が多いのですが
彼は気さくで、一緒に行くと皆さんの世話をやいてくれて、その後で自分のことをする人です、
以前鳥島に行ったときにも僕が引率者であるにもかかわらず、彼が夜の眠りの晩をしてくれた
鳥島などの磯の場合は夕方に磯に上がり早朝からつりをするために磯にて眠るのですが、
こんな離島では夜中に何が起きるかわからないので、寝ずの番人が必要になるのです。
この鳥島釣行においても夜中に撤収が起きたのです、天気が荒れてくるとの情報で沖に停泊
している船が、緊急に退避をいってきたのです、午前2時ごろでした。
小さな島ですから、荒れてくると怖いので緊急に避難しなければならない、そして寝ている
みんなを起こして荷物をかたづけて、いっせいに島から退避しました。
なかなかあがることができない磯なのですが、あきらめなくてはならない、皆さん残念がり
ますが仕方がない、命あっての遊びですから。
急いで男女群島に逃げ込みました。