ロッキングチェアに揺られて

再発乳がんとともに、心穏やかに潔く、精一杯生きる

2019.6.22 土曜出勤に思うこと

2019-06-22 21:43:47 | 日記

 昨夜は夫が遅く帰宅したのを待ってから、入浴して就寝。
 今日は、一時は終日雨の予報だったので心配していたが、朝起きたら少し好転していて曇天。助かった。にわか雨があるかもしれないというけれど、朝から雨降りなのと全然違う。
 今日は例年のイベント大学院説明会のため、終日土曜出勤。来て頂く方のためにも、昼の開始時間までなんとか雨が降り出さないで欲しい、と願いつついつもどおり家を出た。

 さて、体調のこと。昨年の今頃は手足症候群や吐き気等に悩まされつつも、ゼローダをプレミアム(!?)な飲み方をして凌いでいた。果たしてゼローダは1年飲み続けることが出来ず、体力回復のため、ホルモン剤アリミデックスに変えて年を越した。その後、咳や息切れ等の症状が酷くなり、今年の3月にパージェタ、ハーセプチン、ハラヴェンの3剤併用点滴治療を開始した。

 以来、吐き気、だるさ、下痢、手足の痺れ、痛み等各種副作用でヘロヘロの体調が続いている。6月5日を最後にハラヴェンは休薬中であるが、こうしてPCで文章を打っていても、痛みと痺れが災いしてミスタッチばかり。作業をしながらコピーペーストがずれたり、トホホな状態である。これ以上どうか痺れと痛みが悪化しないでほしいと願うばかりだ。

 今朝も腹痛のため、目覚ましをかけた時刻より1時間以上早く目覚め、お手洗いへ。水様便とまではいかなかったけれど、やはりお腹はいつも緩い。ミヤBM錠のおかげでなんとか悪化を免れている。それでも脱水症になってしまったら大変なので、しっかり食べなくては、ということで食欲はある。体重はここのところ46kgから47kgで推移している。カラダ年齢も30歳から31歳で安定。58歳の実年齢からいえば随分若返っているので、この体組成計の結果を、どこまで信じていいものやら・・・だけれど。

 説明会には今年も院生の助っ人たちが沢山駆けつけてくれて、小雨が降り出したものの準備は滞りなく進んだ。けれど、いざ開始の時間にはかなり強い降りになり、終了する頃には土砂降り状態。参加人数は昨年より少なめで、雨に祟られたイベントとなった。
 雨の降り出しが予想より大分早かったので、参加者の方たちには申し訳なかった。晴れ女の威力、及ばず、だった。

 びしょ濡れの看板等を片付け、すっかり疲れ果てて帰宅した。今日は夫が夕方歯科クリニックに行っただけで1日在宅だったので、昨夜大量に干した洗濯物の取り入れ、乾燥から夕食の支度までお任せだった。

 昨年の日記を見ると、明日は3週間ぶりで合唱練習に参加する予定だ、とあった。スケジュールを確認すると、今年も明日は午後から練習がある模様。

 まだ体調がイマイチだし、この足の状態で、一人で都心を往復して半日練習して帰って来て、月曜日から5日間フルタイムで働く自信が、まだない。手足の状況を見ながら、来月からは練習に出たいな、いや、そろそろ出ないと本番に間に合わないのでは、と思っているのだけれど・・・。

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2019.6.21 パージェタ、ハーセプチン6クール目翌々日のこと

2019-06-21 21:39:05 | 日記

 昨夜は相変わらず手足が辛くて、帰宅後はほとんどずっと、クッションを複数積み上げた上に足を乗せて横になって過ごした。吐き気がないから余計手足の状況に神経が集中してしまうのかもしれない。手も足も赤みを帯びてテカテカしている。ゼローダの手足症候群ではないけれど、痺れに加えて痛みがあるので、不快度は結構高い。

 眠る時も枕やブランケットを台にして足を高くしている。明け方1度お手洗いに起きたけれど、お腹は少し落ち着いていた。
 こうして足を休ませて、朝起きた時は少しいい感じだけれど、起きて動き出すともうだめだ。
 ひとまず瞑想ヨーガで気持ちを整えてから、と瞑想を始めたら、終わる間際になって腹痛でお手洗いへ。下痢の一歩手前といった状態。

 漢方2種類を飲み、昨日と変わらず普通どおりの朝食を頂く。味はわかるし、とにかくきちんと食べることで下痢のダメージを最小限にしたい。テーブルに座って足が下がっているから、どんどん水分が下に下りて重くなっていくのが分かる。今日も食後、ロキソニン、タケプロン、ビタノイリンカプセル、ミヤBM錠合わせて4錠を飲んで出勤。
 出勤前もなんとなく腹痛だったが、ひとまずその後何度も下痢を繰り返すことはなかった。まあ、お腹にはあまり排出するものが残っていないのだろう。
 体重は昨日とほぼ変わらず。カラダ年齢は30歳だった。

 今日、明日頑張らねばと午前中は明日の準備等をしたが、学内を回って歩くだけで足裏がジンジン傷む。石畳は今の私の足には凶器に感じる。
 水曜日に3剤投与するとこれまで金曜日からはどんどん辛くなる一方だったが、ハラヴェンを中止にしたことで、それほどの辛さはない。それだけが救いだ。やはり分子標的治療薬は抗がん剤に比べて身体に優しい。
 昼食もカフェでランチセットを完食。食後はやはりちょっとお腹が緩くなった。

 今日も夫は宴会で、火曜日より一台遅い(1時間遅い)ライナー帰り。なんとか定時まで頑張って、帰宅後は溜まった洗濯をしてから横になってずっと足を上げた状態で、ビデオをつけたままだらだらウトウト。夕飯も適当に一人きままな生活をさせてもらった。

 ハラヴェン投与後なら明日は間違いなく篭城蟄居で寝込むしかない体調だろうけれど、土曜出勤があるのだから、そうもいかなかった。けれどそんな状態でちゃんと仕事が出来るとは思えない。
 つくづく水曜日に中止してよかったと思う。

 ステージⅣのいわゆる再発進行(転移)がんは、基本完治はしない。けれど、なぜ、何のために治療をするか、それは延命、というかなるべく長く今の生活を続けていくためだ。
 だから今、自分らしい生活を続けるための休薬や減薬を必要以上に躊躇うことはない-そのことを改めて実感する金曜日の夜である。
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2019.6.20 パージェタ、ハーセプチン6クール目翌日のこと

2019-06-20 21:38:06 | 日記

 昨夜はステロイドも入れていなかったし、疲れていたせいかすんなり眠りに落ちた。

 今朝は目覚ましが鳴る小一時間前にお手洗いに起き、そのすぐ後に腹痛で再びお手洗いへ急ぐ。普通便だったのでほっとしたのも束の間、30分経たずに再度お手洗いに駆け込むといきなり下痢である。ああ、始まった。パージェタの副作用である。
 それでも起きた時の感じでは、ハラヴェンがないとこんなに楽か、といった感じ。ステロイドの副作用の火照りもない。ムカムカもモタモタもない。手足の痺れと痛みは続いているし、腹痛はあるが、さあ、朝食を摂ろうという気分である。
 
 ルーティンの瞑想ヨーガ。やはりちょっとふらつくけれど、立って動くのはわずか3分にも満たず、すぐに5分胡坐をかいて座るので、大丈夫そう。
 味覚異常も感じない。漢方を2種類を飲んでから、普通にトースト1枚、バナナスムージー、青汁、果物はぶどう、りんごとアンデスメロンを夫と同じ量だけ。今日の紅茶はカシスブルーベリー。食後、ロキソニン、タケプロン、ビタノイリン、ミヤBM合わせて4錠を飲み、夜は夫が美容院経由(私はもうずっと、いや一生行けないかもしれない)で夕食は外で済ますというので、何の支度もせずに出勤。

 ところが食事を終えて、連続でお手洗いに3往復。さすがにお腹はぺったんこ。出勤途上にまた脂汗状態になったらどうしようと思いつつ、ドキドキしながら家を出た。
 なんとかそれで止まってくれたようで無事職場に到着したけれど、この状態で通勤電車に揺られていくことを考えるとかなりストレスだな、と思う。17年12月に旅立ったSさんはパージェタの下痢にかなり悩まれていたことを思い出した。

 出勤後もなんとなくずっと腹痛が続く。そして机上のノートパソコンのキーを打つのにタッチミス続出。手袋をしていることもあるが、ドラッグするのも痛みと痺れで微妙にずれたりして何度もやり直し。やりにくい。ボタンを留めるとか、ネックレスをするとかいう細かい作業がスムーズに出来なくなった。夫に言わせれば、ますます不器用になったということなのもしれないけれど。痛いしミスが多いし滅入る。とはいえ、一日家で「痛い、痺れる」ばかりに気持ちが集中させたら、それはそれで悲惨である。こうして仕事があるから気が紛らわせていられるのは間違いない。

 午前中は、メール処理や会議の準備等をして、午後は会議。お天気はうす曇りだが湿度が高く蒸し暑い。相変わらず空調は入っていない。両足を上げて仕事が出来ればもう少し楽だろうけれど、ずっと座って足を下げているのがしんどい。
 それでも、気持ち悪くないというのはやはりとても楽だ。

 ランチの前には漢方2種を飲んで、しっかり完食することが出来た。食後はロキソニンとミヤBM錠。水分も摂れるので、お手洗いでもビタミン剤色の尿量はそれほど減っていない。けれど、食後にやはり下痢。会議前で助かった。そして会議後にも下痢。都合朝から6回だ。

 会議がわりと早めに終ってくれて助かった。その後はお腹がひとまず落ち着いているが、今度は胃痛である。何とか無事定時まで勤務して日用品等を買い物して帰宅した。
 これまで坂道や階段は別として、平らな道ならどれだけ歩いても大丈夫と自負していたが、この足ではそれも厳しい。これ以上酷くなったら遠出は怖くて控えるようになるだろう。そして痺れた手で荷物を持つのも大儀だ。何より疲れ易い。

 帰宅して食洗器の中身を食器棚に戻しながら、しっかり掴めていないようで、落としそうで怖い。スリッパもふと気づけば脱げかけている。そして、カーペットのような何でもない段差で躓く。もうすっかり後期高齢者と同等ではないか。

 病院で頂いてきた「がん化学療法の治療をしている方へ 手足の痺れがおこったら~症状とその対応」というリーフレットによると、痺れ、感覚の違和感といった感覚神経系の症状は、進行すると足先から上方に広がり、ひざ下全体から手や爪、腕、お腹や胸にまで症状が及ぶことがあると明記されている。私は、既に両腿まで上がってきている。どうかこれがピークでありますように。

 また、物が持ちにくいとか、筋肉に力が入らないという動作の違和感といった運動神経系の症状も進行すると、立ち上がったり、歩いたりすることが出来なくなることがあるという。まれには物が飲み込みにくい、呼吸が苦しいなどの強い症状も起こることがあるそうだ。今のところ自律神経系の症状は特に自覚していないけれど、やはりここ1か月であっという間に症状が進んでしまったのは誤算だった。

 夕食は一人なので適当に冷凍食品等も駆使して済ませた。今週は土曜出勤でイベント対応。既に代休も頂いているので、あと2日しっかり頑張らなければならない。
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2019.6.19 採血後腫瘍内科診察、パージェタ・ハーセプチン・ハラヴェン(5割減量)3剤併用6クール中止、今日からパージェタ・ハーセプチン2剤併用に変更

2019-06-19 23:46:52 | 治療日記

 昨夕は定時で仕事を終え、Wさんのサロンに向かった。普段は土日に伺っているが、今回体調のいい土日を誕生日旅行で潰してしまったためイレギュラーである。幸い夫が宴会で夕食不要、そのまま通院前泊のホテルに移動できるし、とにかく休薬週かつ治療前日、体調が一番良い筈ということで。平日の夜にかけて伺うのは初めて。
 仕事は5日ぶりの出勤で、メール等が溜まっていたし、土曜日出勤の準備もあり、力仕事も頑張った。結果、痺れた手足は痛むし、足はどんどん浮腫んでくるし、とにかく“仕事を終えたらWさんサロン!”を励みに1日過ごした。

 ひとしきり体調や母のことを話して、施術中はお任せでぐっすり。お誕生日サービスでアロマフットトリートメントも頂戴した。浮腫んでいて、足の裏までプヨプヨしていたそう。全身脱毛しているからムダ毛もなく膝下もツルツルなのだけれど、浮腫みで皮膚が張っているのでピカピカしている。
 最初は足裏・足先だけだった痺れが、ふくらはぎを通り越して腿にまで広がっている。なんとも不快極まりない。このマッサージのおかげでようやく甲の血管が浮き出て見え、少しスッキリした。
 次回を予約して、電車でJR乗換駅へ移動し、駅ナカのレストランでしっかり夕食を摂ってからJRに乗り込んだ。

 ホテルにチェックインして連絡すると、夫はライナーに乗ったはいいけれど、乗り過ごして終点まで行ってしまった模様。あれこれ片付けて態勢を整えると、テレビでいきなり緊急地震速報。震源は夫の郷里に近かった。
その後1時間ほどテレビに釘付けとなった。見慣れたJRの駅がライブで画面に出ている。震度6弱。夫は先月、叔母の葬儀で伺ったばかり。従弟宅は無事だったそうだ。心配ではあったけれど、それを聞いて入浴し、こてんと眠った。  それにしても昨年震源直下で遭遇した大阪北部地震からちょうど1年の日、また大きな地震が起きるとは・・・。

 早く眠ったせいか夜中に2度お手洗いに起きたけれど、目覚めは目覚ましをかけた時間よりも30分以上早くすんなりと。
 夫も息子も既に起きていて家族LINEが入っていた。息子は車掌の机上研修を終え、今日から某電車区に配属が決まったそうだ。これから2か月は土日休みではなく変則勤務が始まるという。
 足回りをマッサージしながら浴槽足湯を済ませ、レストランへ降りる。地震から一夜明けてTVニュースでは被害の様子が次々と映し出される。新聞片手に、痺れ対策漢方2種を飲んでから焼きたてデニッシュ、半熟卵、野菜スープ、野菜果物ジュースの定番朝食。
 食後はビタノイリン、ロキソニン、タケプロンを内服。食後部屋に戻ると案の定また下痢だ。1回で止まったようでほっとする。朝の連続テレビ小説を視てからチェックアウト。

 今日も朝から気温が高い。朝からやや蒸し暑い。最高気温も30度近くなるようだ。
 今月2回目の通院。到着するとようやく受付のIDカードを通す機械が3台フル稼働していた。採血受付へ移動すると待合い椅子は混んでおり、10人待ちで待ち時間は8分と出ている。時間通りに採血室に入った。

 初めての検査技師、Mさん。今日はマーカー等の測定を含むので5本採取。いつもよりちょっと脇に逸れたけれど痛みはそれなり。止血しながら向かいの腫瘍内科へ移動。
 既に定位置は埋まっている。別の席を確保してから受付に並ぶ。
 本日のお伴は、先日から読み始めた村上春樹さんの「騎士団長殺し・第3巻」(新潮文庫)。だんだん話が佳境に入ってきている。最終巻4巻を持ってこずに別の新書を持ってきたのはちょっと失敗だったか。
 ほどなくして読み終える。採血してから1時間ほど経っていたので血圧測定。99-58、脈拍は76。大体こんなところである。タイミングよく「中待合いへどうぞ」に番号が出る。15分ほどして先生から声がかかった。病院到着から1時間半もかかっていない。順調である。

 「さて、いかがでした?」と訊かれ、「(前回ハラヴェンを投与したことを)後悔しました。もうギブ・アップです。」と白旗を上げる。先生は「ギブ・アップですか。その言葉を待っていました。」と仰る。うーん、それなら前回もっと強く止めてくだされば良かったのに、と思うけれど、自分からきちんと申し出なければいけなかったのだな、と思う。痺れを甘く見ていた。閾値を超えたのだろう。とんでもないことになってしまった。

 「気持ち悪さはまあいつものパターンでしたが、1週間かかってもだるさから復活しないで木曜日まで体調不良が続きました。そして、手足の痺れ、痛み、浮腫みが悪化しています。足裏から始まって、今はふくらはぎを超えて腿まで痺れや違和感が広がっています。握力がなくなっているし、PCのキーを打つのも痛いです。」と訴える。先生はPCに入力されていく。「ハラヴェンを止めれば3週に一度の通院に減りますし、楽になりますよ。来週は来なくていい。今回はハラヴェンが効かなくなってやめるわけではないから、現実に使えるかどうかは別として、また使うことが出来る。」と仰りつつ、薬剤部にハラヴェン中止、今日はハーセプチンとパージェタだけ、と電話をされる。

 「(ハラヴェンを止めた段階で)CTは撮らなくてよいでしょうか?」と問うと、「効いているのはわかっているのでそんなに頻繁に撮らなくて良いでしょう。まあ夏のうちに撮っておくかどうかくらいですね。」と。診察室での体温は6度8分。
 「今回も、普通便があっという間に下痢になるパターンが2回ありました。今朝も下痢でした。今までイメンドで便秘だったのが、2剤になることでどのくらい下痢が酷くなるのかが心配です。」と言ってみるが、まあやってみないことにはわからないというお答えが来るのは予想の範囲内である。

 「採血の結果はいいですよ、マーカーまた下がっています。」と仰る。なるほど前回より1割弱の減である。そのほかは具体的に数字を伺わなかったが、後から化学療法室でプリントアウトして頂いたら、白血球は5,300、好中球も3,000を超えていた。ハラヴェンを中止したので、もう関係ないといえば関係ないのだけれど。
 「痺れが悪化しているのですが、対策の薬は飲んでいるし、2週間前を最後に止めたことで、これ以上酷くはならないと考えて良いでしょうか?」と訊くと、「これまでの治療の蓄積で、いつピークが来るか(今がピークではないかもしれない)わからない。」とのお答え。なるほど、まだ悪化の途上であり、ピークでないとすれば、いくら薬を飲んでいても、仰るとおりである。しゅん。
 そして「今までパクリタキセル(タキソール:痺れの副作用が出る)を使っていないので、今後のことを考えると今、痺れをこじらせすぎない方が良い。」とのこと。なるほど、先生は次にタキソールを使うつもりである。つまり、もうこれは死ぬまで禿げ頭は約束されたということである。ますますしゅん。
 
 来週、そして7月の2回目、8月の2回目(各クールハラヴェンの2回目)をキャンセルし、来月は月末夏休みなので、1回の通院で済むことになった。マーカー測定の採血、レントゲンが予約された。薬についても吐き気止めのイメンドやらドンペリドン(ナウゼリン)は中止、ステロイド投与もなくなるのでワイパックスも中止。漢方2週とビタノイリン、ロキソニン、タケプロン、そして下痢対策でミヤBM錠が処方された。
 
 ご挨拶をして診察室を後にし、化学療法室へ入る。待合い椅子には既に3,4人座っている。いつものように夫やお友達にLINEで報告し、呼んで頂くのを待っていると、ほどなくして看護助手さんから内側の通路から2番目の席に案内された。

 お手洗いを済ませ、身支度を整え、2冊目、吉見俊哉さんの「平成時代」(岩波新書)で読書再開。平成30年をこんなふうに総括して頂くと、なるほどそうだった、そんなことがあった、と頷くことが沢山。
 今日もフェルメール風ケア帽持参で、かつらを外してリラックス。昨日から、2週間前に新しいサロンで購入したエアウィッグ(20g弱)をして出勤したのだけれど、誰からも「ヘアスタイルを変えましたね。」とか、「染めたんですか?」とか言われなかった。まあ5日ぶりの出勤だし、誰もそんなに見ていないということだろう。それでもOkさんから開口一番「あ、変えましたね!」と言われてびっくりした。15分ほどしてMさんが針刺し。やはり痛んだ。うーん、申し訳ないけれどすっと刺して頂いた方が痛まないんです、と言ってみた。

 その後ほどなくしてOkさんから薬が届く。2剤併用の治療6クール目スタートだ。前回Okさんに話が出来なかったので、ちょっと欲求不満でした、と今日は思いのたけをぶつける。
 点滴棒にはハラヴェンも吐き気止めもないので、2本の薬液パックと生理食塩水の小さなパック、シリンジがぶら下がる。点滴順にパージェタ、ハーセプチン、生理食塩水で変わらない。
 パージェタ、ハーセプチンはそれぞれ1時間で、ラストの生理食塩水は15分。合計2時間15分の予定だが、今日もとても混雑していて、複数の椅子から点滴終了の合図の音が鳴り響き看護師さんたちは相変わらず大忙し。たっぷり2時間半以上かかった。
 
 抜針は年配のSさん。殆ど衝撃なくすっと抜けたのでほっとした。終了時の血圧は128-71、脈拍は73。やや高め。

 化学療法室に滞在した時間は3時間半弱。針を抜いて頂いてから、何はともあれまずお手洗いへ行く。ご挨拶して部屋を後にする。会計へ移動して受付したが、待合い椅子はとても混んでいた。受付番号を頂いて、薬局へ処方箋を送信した。
 45分ほど待ってようやく会計番号が出る。ハラヴェンがなくなり点滴代が35万円相当の点数。支払いは10万強。

 病院を出ると、日差しが強くかなり気温が上がっている。薬局へ到着して、「病院内から処方箋を送りました。」と申告すると、かなり大勢の方が待っていたが、10分もしないで呼んで頂けた。これは病院から処方箋を送信した威力である。
 「今日はイメンドなどがないですが・・・」と問われ、「(ハラヴェンの)末梢神経障害が酷く、中止になりましたので。」と説明する。漢方2種他の内服薬で3,000円に達せず、現金支払い。
 本日の病院と薬局の滞在時間は今日も合計で6時間強。ハラヴェンがなかったおかげで気持ち悪さは全くない。

 今日は先日カットをお願いしていたかつらを受け取りに行くことになっていたので、JRに飛び乗ってまずは乗換駅まで。なんとかこのくらいの時間には伺えると思います、とお話ししていた時間にサロンに滑り込めた。Nさんともう一人の方がいらして、すぐに個室へ。思った通りの感じにカットして頂けていて、被るといい感じ。私が被っていたエアウィッグも「自然で、よくお似合いです。」と褒めて頂いたので、「誰も気づきませんでした。」と報告した。

 そしてようやく遅いお昼を。
 さて、今日は午後から夫に母の通院付き添いをお願いしていた。ここで夫から手術の日程の連絡があった。早く見つけたので早く済ませられれば良かったのだが、母が「まだ心の準備が・・・」と言い出して、先生の夏休みや病院のお休み等の影響で、結局、9月の1週目か2週目にもつれ込んでしまった。うーん、かなり先である。
 次回は8月に再受診。そこで日にちが確定するそうだ。入院は水曜日、手術は金曜日である。一応部分切除の予定だが、開腹して場所等により全摘になる可能性もあるようだ。入院期間は回復が早ければ10日、そうでなければ2週間とのこと。

 その後、ケアマネさんと約束して、新しく近所に出来た特養を見学。こちらでショートステイを受け入れてくれるそうだ。夫からLINEで写真が沢山送られてきたが、新しい施設でとてもよさそうである。今のデイサービスの場所だと実家からも病院からもかなりかかるので、こちらに入れるならとてもありがたい。

 食事を終えるともう夕方近い。スーパーで買い物をする元気がなく、最寄り駅でタクシーに乗って帰宅した。生協から配達された食品をえっちらおっちら運び入れ、一通り収納を済ませた。
 手足がとても痺れて痛いし、だるい。包丁を使うのもだんだん大儀になっている。最低限の片づけものや洗濯物畳み、夕食の準備を済ませ、クッションを積みあげて足を乗せリビングで横になってビデオを視始めたら夫が帰宅。

 今日は夕食の後、またリビングでウトウトしてしまった。
 ハラヴェンがなかったから気持ち悪さは全くないし、今のところお腹も壊していない。味覚異常も全く感じないが、こうしてPCの前で座っているだけで、どんどん水分が足元に下がってきて重く痛むような感じ。とにかくビリビリジンジン痛い。重くてだるい。キーを打つのもチリチリと手が痛い。いつまでこんなに打てるだろうか。
 明日は会議だが出張はない。痺れ痛みが少しでも和らぎますように。
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2019.6.17 滞在最終日 旅のフィナーレはこの上なく美しく優雅にROYALに・・・

2019-06-17 22:09:17 | 

 昨夜は露天風呂で美しい月を愛でた後は、大浴場の隣のサロンへ。前の方の時間が押していて予約時間より少し遅れてのスタートになった。担当のIさんにお願いするのはこれで3度目。すっかりお任せでもう身体はゆるゆる。既に大分眠かったので、そのまますんなり眠りにつけるようにスイートオレンジとマグノリアの精油をチョイス。昨日より10分ほど短いベーシックコースだったけれど、十分満喫した。

 Iさんが仰るには、身体が緩んでいて、肩甲骨もいい感じに動いたとのこと。殆ど夢心地で施術後のカシスティーを頂き、「明日は素敵なお誕生日でありますように。」と言って頂く。「ありがとうございました。おやすみなさい。またお世話になりたいです。」とご挨拶してサロンを後にした。
 部屋に戻ったのは日付が変わってまもなくのこと。夫も半分寝ぼけながらドアを開けてくれた。そのまま二人でバタン・キュー。5時間ほど連続して眠れたが、遮光カーテンの隙間から明るい陽が差し、起床予定時間より1時間半ほど早く目覚めてしまう。
 一昨日は暴風雨、昨日はこちらの方たちでも驚くほどの酷い風の日だった。今日、帰京する日は海も空もとても凪いでいて穏やかだ。

 まだ朝食まで大分時間があるので、ひとまず温泉へ。相変わらず夫は朝風呂なんてもってのほかのようで、行くのはいつも私一人である。温泉に来たら、起きたらお風呂!と思う女性は多いようで、大浴場は夜よりも混雑していた。露天風呂で美しい海と空を見ながら、いい誕生日だなと有難く思う。
 昨日、一昨日ともクローズ間際にレストランに入っていたが、今日は一番乗りのつもりで出向いたところ、3日間で一番混んでいた。朝早く朝食を摂ってお出かけする方が多いということだろう。

 今日の帰路は THE ROYAL EXPRESS。2017年7月のデビューからもうすぐ2年になるという。
 そもそも1月にこちらに来た時に初めてこの列車を見かけて、素敵だな、乗ってみたいなと思った(息子の影響か私も大分鉄度が高い。)。調べてみたところ、毎日運行しているわけでもないことが分かった。たまたま夫が6月運行分に今日の帰路が当たっていると気づいたのは、募集締め切り前日のこと。

 人気列車だし、とても当選などしないだろうけれど・・・とダメ元で応募したところ、ほどなくして当選のハガキが届いてびっくり。こんなにタイミング良い誕生日プレゼントは他にない、ちょっとどころかかなり贅沢だけれど(ゴールドクラスは募集なし、プラチナクラスのみとのことだった。)、これは神様の思し召し、とか何とか都合よく自己正当化して申し込んだ次第である。食事つき乗車と宿泊・現地観光もセットされたクルーズプランもあったようだが、今回は食事つき片道乗車のプランである。

 そんなわけで最終日程のご案内を見ると、9時15分受付開始で9時半が集合時間。10時半前に出発し3時間後には終点のJR駅に到着してしまう。その間にフルコース料理を頂くとなると、かなり早めの昼食スタートになるだろうから、今日は朝からお腹一杯にするのはやめておこう、と夫と控えめに。とはいいつつも、ついつい目が卑しい私である。

 部屋に戻って朝の連続テレビ小説を視、パッキングを済ませてチェックアウト。「おかげさまでとても良い誕生日が過ごせました。」とご挨拶。朝一番のシャトルバスは補助椅子まで活躍している。

 駅に到着すると、既に受付がオープンしていた。ユニフォーム姿の女性からロイヤルブルーのバッジと小さなクリアファイルに入った今日のご案内一式を頂く。既に列車は入線しているが、乗り込むまで暫しお待ちをとのこと。ロイヤルブルーのボディにゴールドのロゴが素敵である。すっかりいい気分でご案内の女性スタッフと記念写真撮影。スマートカジュアルの服装指定だったので、ちょっぴりお洒落なワンピースを新調した。

 ほどなくして、入り口が開錠されてホーム各車両にクルーがお出迎え。女性クルーがタグをつけ、キャリーケースを持ってくださる。そこかしこで記念写真も撮って頂く。もうVIP対応で照れ臭いほど。「今日はプラチナクラスは、ほぼ貸し切り状態ですよ。」と言われてまたまたびっくり。当選通知を頂いたのだけれど、ゴールドクラスはツアーで満席、一方プラチナクラスは私たち夫婦と3人家族の合計5人なのである。
 そもそもゴールドクラスとプラチナクラス合わせて100席しかなく、プラチナクラスは2両で30数席。それを5人で使って良いなんて・・・。記念日に乗る方が多いようだけれど、本当にドンピシャで誕生日という方は本当に少ないそうだ。

 私たちの席は7号車、そして食堂車は5号車だそう。席に着くと「今日担当させて頂きます。」とクルーのHさんが挨拶に見える。一両で2人のクルーが担当するということだが、今日は私たち2人に専属で張り付いてくれるようだ。この列車に関わりたくて前職を辞して北海道からこちらに移り住んだという。まずはスパークリングワインのウエルカムドリンク。夫はご機嫌である。もちろん私はノンアルコールなのだけれど。

 そして、各車両をご案内してくださる。組子等の伝統工芸やステンドグラスが各所に散りばめられた贅沢な空間で、ヴァイオリンとピアノの生演奏を聴きながらコース料理と車窓を堪能できるという触れ込みだ。
 先頭の8号車は書斎兼ライブラリーになっていて、運転士さんと握手が出来る(仕切りの窓ガラスがない)仕組み。全ての車両がそれぞれ異なるコンセプトで絵画も趣向が異なる。車両ナンバーを示す金のレリーフのプレートが美しい。

 4号車はメイン厨房。3号車は多目的車両で先日は結婚式も行われたという。今日はオリジナルグッズや地元の特産物等の販売があった。どれもこれも素敵でついつい財布の紐が緩む。息子も乗りたかっただろうな、とお土産としてあれこれグッズを買ってしまう。
 そうこうしている間に列車が発車する時間になる。席は決まっているけれど、もうどこでも好きなところにお座りください、状態である。いいのかしら、こんなに贅沢で・・・。
 1,2号車のゴールドクラスはファミリー向けでチャイルドスペースもあり、可愛らしい造りになっている。

 ほどなくして地元のJAの方たちがニューサマーオレンジのプレゼントに来られる。駅では沢山のお見送りの方たちも。嬉し恥ずかし、である。地元の花束が届いたり、途中駅でも旗を振って頂いたり・・・。
 出発して1時間ほどで「お食事の用意が出来ましたので、食堂車へどうぞ。」とご案内がある。事前に苦手な食材等のアンケートも送っていたので、メニューカードには牛肉とあったものが、私のものは別の素材に変えられていた。 もう至れり尽くせり。地元の素材をふんだんに使った和食は上品で優しい味わい。飲み物も地元の果物やお茶等をセレクトしたものばかり。河津桜のチップで燻製したという紅茶はキームンのようで香りがとても良かった。

 そして音旅(おんたび)演出家、ヴァイオリニストの大迫淳英さんがピアニストを伴って、私たちのすぐ横で演奏開始。愛の挨拶、タイスの瞑想、川の流れのように、とお馴染みの曲の後は、このTHE ROYAL EXPRESSのために創作されたテーマ曲、伊豆の四季をイメージした5曲を演奏してくださった。もうなんて贅沢!大迫さんのCDも車内販売があり記念に購入したところ、目の前でサインをして頂けた。鹿児島ご出身とのこと、あれこれお国の話も聞かせて頂いた。その大迫さんもお誕生日が4日後のふたご座だそう。

 そして、最後の曲が終わったと思った瞬間、突然HAPPY BIRTHDAYの演奏が始まった。目の前の夫がなんだかうるうるしているようで、私もつられてしまった。「ああ、生きている!58歳になれたのである。我ながらよく頑張っているではないか。」との思いもこみ上げてきた。

 車窓から見える海は青く、空も青く、白い雲がなびいている。今日は三宅島まで見え、この季節には珍しい良いお天気だとのこと。やっぱり晴れ女だなあと思う。
 記念乗車券にはしっかり今日の誕生日が刻まれているし、スタッフの方たちからプレゼントも頂き、夫と2人で写真も撮って頂いた。夢のような4時間、気づけば列車は終点に近づいている。

 夢なら覚めないで・・・といったところだったが、列車は無事終点に到着。担当してくれたHさんと列車を降りてツーショット。今日のコース料理を作ってくださったシェフ2人とも一緒に写真に納まった。女性スタッフのSさんが2つのキャリーケースを持って改札口までお見送りしてくださり、本日の4時間の列車の旅は終了。

 ぽわんとした気分で再びその改札からJRの在来線に乗って帰宅した。
 タクシーで4日ぶりの我が家へ。息子の足跡はいかに、と思ったけれど殆どどこも綺麗なままだった。溜まっていた汚れ物をまず1度洗濯機を回す。
 あれこれ片付けているうちに3か月ぶりの歯科検診の時間となり、クリニックへ。気持ち悪さでなかなか歯磨きが念入りに出来ない日もあり、今は一か所口内炎も出来てしまい、「もう少し歯間ブラシとフロスを駆使しましょう。」とのコメントを頂いた。はい、仰るとおりです。そして磨きにくい部分のお掃除をして頂き、15分で終了。次回は3か月後である。

 帰宅すると、昨日ホテルから出した宅急便が届いており、2回目の洗濯。夫は息子に買ってきたお土産類を宅急便に出しに行き、本日の工程は無事終了。

 明日一日働いたら、水曜日はまた治療日だ。ハラヴェンはもう止めるつもりだけれど、とにかく手も足も痺れが酷い。浮腫みもある。今日は一日足を上げていることも出来なかったせいだろうか。
 ただただ贅沢な移動をしただけだったけれど、かなり疲れている。
 早めに休まなくては・・・。

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