ロッキングチェアに揺られて

再発乳がんとともに、心穏やかに潔く、精一杯生きる

2019.6.16 滞在3日目、300万輪の紫陽花の花に酔いしれラブ・パワースポットで充電!

2019-06-16 21:15:29 | 

 昨夜、お風呂で出くわした稲光や雷の凄かったこと。部屋に戻ると、灯を真っ暗にして雷見物をしている夫がいてびっくり。その夫、珍しく私より早く眠くなった様子で、早めに消灯した。ところが早く寝過ぎたのか丑三つ時に目が覚めたとのこと。隣でごそごそもぞもぞ、スマホのライトがついたり消えたり。そのおかげで私も目が覚めてしまい、明け方まで眠れず。全く、人の安眠妨害をするとは何事ぞ、とブツブツ。既に窓の外は明るい。暴風雨も過ぎ去り、いいお天気のようだが、いかんせんまだ眠り足りず、しつこく寝直す。目覚ましが鳴るまで粘って、一人温泉へ向かった。

 外は快晴。ナティエ・ブルーの美しい海の色が戻ってきた。国内では沖縄の次に美しい色の海といわれているのだそうだ。今日は暑くなりそう。貸し切り状態の露天風呂から干潮の入り江を見渡す。雨はすっかりやんだけれど、いまだ風が強く、岩場では白い波しぶきが立っている。

 昨夜あんなに沢山頂いたのに、贅沢な朝風呂を経て、レストランに赴けばすっかり空腹になっている。体重はなんとか46Kg台前半を保っている。これ以上減らさないようにキープしないと、と今朝も昨日と違うメニューを選びつつ、あれもこれもちょっとずつ色々頂いてエネルギーチャージし、満ち足りた気分。

 午前中はホテルのシャトルバスで、今年で49回目を迎えるというあじさい祭の会場まで送って頂き、散策と昼食を済ませたら午後は半日の名所巡り遊覧バスを予約している。
 紫陽花の群生総計15万株、300万輪は日本一だという。クロジク西洋紫陽花、ウズ紫陽花、日向テマリなど珍しい品種も含め100種以上。その数を聞いてもちょっとピンとこないほどだ。今日は紫陽花の花の色に合わせてブルーのワンピースで出かけてきた。私は‘紫陽花の精’(!)と称したのだけれど、夫曰く‘アジサイオバサン’とのこと。全く以てなんて失礼な!

 昨日、トリートメントサロンの方から、会場はかなりの急な坂道を上り下りすると聞いていたので、痺れで痛む足がちょっと心配だったけれど、会場に到着すると、地元ボランティアの方たちが無料でカート送迎をしてくださるとのこと。ありがたや~。迷わず、列の最後尾につく。3台のカートがピストン輸送しており、定員はドライバーさんを除き4名。列の後ろだったけれど、ほどなくして乗ることが出来た。道の両脇には美しい紫陽花で一杯。開国広場まであっという間に到着。ドライバーさんにお礼を言ってツーショット。

 到着した広場には露店街が広がっており、地元伝統太鼓の舞台や地場産品の販売、金目鯛を使った軽食、紫陽花スイーツのお店などで賑わっていた。私は珍しい種類の紫陽花の鉢植えに目を奪われる。夫が背後霊のように「持って帰るのが大変だから買わない、買わない」と呪文のように唱えていたけれど、小さいのだけ・・・と荷物持ちをお願いする夫を拝み倒す。散策帰りまではお預かり頂けるということで、お店の方に茎のしっかりしたものを選んで頂き、淡いピンクの「ダンスパーティ」、淡い紫の「星の桜」の2種をゲット。ご機嫌でその後の散策を続けた。

 それにしても急な坂道だ。ここでコケるわけにはいかない。ゆっくりゆっくり足下を確かめながら歩く。こんなに沢山の紫陽花を目にしたのは初めてではないか。360度が花、花、花。白いアナベルや淡いピンクから濃いピンク、淡いブルーから濃いブルー、淡いラベンダー色から濃い紫まで、ガクアジサイやら、大人の顔と同じ大きさ位の大輪やら、様々なグラデーションにうっとり。背景は港だったり、緑の山だったり、市街も一望できる。どこでシャッターを押しても絵になるのは一昨日同様だ。頂上の一歩手前で紫陽花園を下る。細い小道に両脇から張り出した色とりどりの紫陽花。そこかしこで記念撮影をするカップルやご夫婦たち、よちよち歩きの幼児連れの家族の笑顔が輝いている。

 広場まで戻ってくる頃にはもう膝が笑ってがくがく。昨日の雨で土はちょっとぬかるんでいて、滑ったら大変である。すっかり喉が渇いて、夫がお茶をご馳走してくれるというので、紫陽花ソーダというネーミングの色とりどりの寒天が浮かんでいる飲み物を頂いた。
 行きに買い求めた紫陽花の鉢を2つ受け取りつつ、どうしても気になった濃い赤紫のテーブル紫陽花まで追加してしまった。夫に「今日一日これを持ち歩くんだ・・・」と言われたことは書くまでもない。

 ペリーロードあたりでお昼を摂って、ホテルのシャトルバスにピックアップして頂いて駅方面に向かうつもりだったが、そのまま海沿いをのんびり歩きながらゆるゆると駅に到着してしまった。ちょうどお昼のホテル行きシャトルバスが駅を出発するところで、ドライバーさんにばったり。ずうずうしくも紫陽花の鉢をお預けして部屋に入れてくださるようお願いすることが出来た。夫にどや顔をしたら「狡猾な奴だ!」と言われた。まあ、結果オーライということで。

 お昼は、前回訪れた時に‘究極の紅茶’を購入したショップに併設された和食処で、夫は鯵寿司やおそば、サザエの壺焼きにところてんと、あれこれ欲張りな定食を、私は朝が重かったので、究極の紅茶を使ったシフォンケーキのセットをオーダーして夫の定食をちょっぴりお裾分け頂く。

 ショップでは、せっかく宅急便で送ったのにあまり賢くないけれど、また気になるお土産を買い足す。その後、観光バスのチケットを購入し、バス乗り場へ向かった。前回乗った際は、私達を含めて僅か6名の客で大型バス貸し切りだったから、申し訳ないようだったが、今日は28名様ということで、バスの中は既に沢山の人が乗っていた。

 まずは絶景のパワースポット龍宮窟へ向かう。田牛とかいて「トウジ」と読む。とても読めない難しい地名だ。JR東日本の「大人の休日」の吉永小百合さん出演CMで一躍有名になったというここ龍宮窟は、直径50mほどの天窓が広がる洞窟だ。下から見上げると天井がぽっかり穴の空いた不思議な空間。上から洞窟を見下ろすとハート型の地形が出現するとのことで、カップルのラブ・パワースポットなのだそうだ。そんなわけでバスの停留所はピンクのハート型である。もちろんここで記念写真。昨日の雨で洞窟の下りの階段はかなりぬかるんでおり、天井からはポタポタと水滴が垂れてくる。新しいボブのかつらが濡れるのが嫌だし、風が強くてかつらが飛ばされたらどうしようとついつい手すりに捕まり、へっぴり腰になる。

 本当は、上の遊歩道も歩いてハート型を確かめたかったけれど、ガイドさんが仰るには、かなり足場が悪いし、今日はとても風が強いので帽子を飛ばされたり滑っても転んでも自己責任、ということでご了解頂ける方だけをご案内します、とのこと。早々に諦めた私達夫婦を含む結局10名ほどはバスを降りたところで待ち、それ以外の方たちだけが15分ほどで見学してこられた。いつもならこういうときに必ず行くのが私、なのだが、既に足ががくがく、痺れていて痛むし、ここでかつらを飛ばされたり、怪我をして明日帰れなくなったらもう洒落にならないということで、じっと我慢。田牛海水浴場の青い海、白い波を見ながら過ごした。サーファーが波乗りをしている様子を夫が上手に写真に納めていた。

 続いての観光スポットは開国博物館。街中にある黒船来航の記念歴史博物館では、ペリーやハリス、ロシア使節プチャーチン、吉田松陰などの遺品や歴史資料、郷土資料などが展示されていた。今度は8月の夏祭りの頃、また来てみたいものである。
 後半は既に訪れたことのある了仙寺とペリーロードを少し散策してから宝福寺へ。今回も唐人お吉の墓参をし、ぼけ防止地蔵の頭をなで、亀の甲羅にまたがって寿命を更に1年延ばしてきた。

 これで2時間半の行程は無事終了。定刻より早めに駅で解散したが、まだまだ日が高い。さすがに夕食を摂るには早すぎる時間だ。駅の待合で30分ほど過ごすと足の痺れが酷くなり、なんだかお腹も空いてくる。夫はお昼をしっかり食べたのでまだ夕食は摂れないという。それならお弁当を買ってホテルで食べようかというが、残念ながら駅の売店のお弁当は完売。スーパーに行ってもいまひとつこれといった物が見つからない。
 結局気になっていたインド料理店に入って、早い夕食となった。一人3種類のカレーにナンとサフランライス、タマネギの辛いサラダとラッシーを注文した。ナンが巨大で半分も頂けず、残念ながらあれほどお腹が空いていた私も、まだお腹なんか空いていないと言っていた夫も、2人とも半分ほど残してダウン。申し訳ない。お腹こなしにちょっとウインドウショッピングをしてタクシーでホテルに戻ってきた。

 こうしてあれこれ欲張った3日目も無事終了。後はお風呂に入ってボディ・トリートメントを済ませたらそのまま眠るだけ、である。
 今宵もお月様が美しい。明日はいよいよ満月の誕生日。ダメ元で応募したところ、見事当選!というか、当選してしまったサプライズの旅の帰路が待っている。
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