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ロッキングチェアに揺られて

再発乳がんとともに、心穏やかに潔く、精一杯生きる

2025.3.31 エスワン6クール20日のこと 休薬7日目 一弥生晦日 花冷えの花散らしの無情な雨 夫なんとか退院

2025-03-31 22:00:25 | 日記

 昨夜は、今日の夫退院に備えて、ブログを書き終えて、入浴してベッドに入った。その後、今朝のアラームが鳴るまで一度も起きずに眠ることが出来た。8時間近い睡眠。いくらでも寝られる。春眠暁を覚えずというが、春に限らず、いつもそう、である。

 今朝は、病院への私の送迎のために、夫の職場の後輩(実は親友)のKさんが隣県から2時間近くかけていらしてくださる。30分前にもうそろそろ、とご連絡くださり、身支度等のスピードアップ。
 家の前のエントランスに到着と連絡があり、忘れ物はないか、電気カーペットや暖房の消し忘れはないか、火の始末はどうか、と何度も何度も確認して(自分が信じられない)いると、結構時間が経ってしまう。
 ヨタヨタと手すりにつかまりながら階段を降りる。転びそうで、今回の夫不在の間は1度しかポストまで降りなかった。新聞は残念ながらただの紙ごみと化した。

 Kさんの奥様(故人)が晩年使っておられたという杖を持ってきてくださる。実際使ってみると、実に転ばぬ先の杖で安心感が全く違う。今日お借りして使い勝手を試せれば、明日はAちゃんからもお試しさせて頂けるので本当に有難かった。
 年度末の月曜日、雨模様ということで今日も渋滞だ。10時前に出かけてがんセンターに着いたのは11時半前。それでも電車を乗り継いで行くよりも断然早いし、荷物のことも忘れ物のこともパニックにならないで済んだ。
 
 病院は雨模様の平日とあって割と空いているようだ。けれど、病室に一番近いエレベーターのある、いつもお世話になっている土日祝日用の入り口は使えないので、本館の正面から入るようにとのこと。ここでも杖を突きながらぜえはぁ。Kさんが気を利かせて車椅子を借りくださる。まさかKさんに杖をお借りし、車椅子を押して頂く日が来るとは。
 ようやく夫の入院階のナースステーションに到着すると、すぐに男性栄養士さんの栄養指導が始まった。
 これからは自由にだらだらと間食は出来ない。食事の前にはインスリン注射、これが1日4回でその都度量も違うらしい。いやはや大変だ。とても完璧な糖尿病食など用意出来ないな、と下を向きつつメモしていたら、栄養士さんは私の車椅子姿を見て(無理だよね~)と思ったのか、ぎりぎり許容範囲とか冷食やレンチン等も使った献立てを教えてくださる。
 病院で杖を突いていたり車椅子に乗っていると、皆さんが優しいのにびっくりする。これまで躊躇していたが、明日は遠慮なくハートマークを付けて電車に乗ろうと思う。

 栄養指導が終わって12時過ぎ。夫は部屋食が出ているというし、今朝の造影CT結果はまだなので、Kさんと2人でレストランでお昼を摂りに階下へ。私は揚げ物は普段頂かないけれど、今朝も39・2キロだったし、と海鮮丼(Kさんはこちら)と迷って海老天重をチョイス。
 漸く出てきて、「頂きます」と言ったとたん、夫から「すぐさっきの栄養指導の部屋に戻ってきて!」と電話。主治医のF先生には看護師さんが「今食事に出かけたところなので・・・」と言って頂いたようだが、「今じゃないと!」とのことだったらしい。

 とにかくF先生は若手で引っ張りダコのようなのだ。Kさんには食事を続けて頂くことにして(アツアツを頂きたかった・・・)、私はまた車椅子を押して頂きながら夫の入院階へ。
 CTの結果を見ると、薬剤性肺炎の可能性があり、若しそうならステロイド治療をする必要があるが、そうするとまた血糖値が上がる可能性もあるので、様子を見るのにあと3,4日退院を遅らせるという手もあったが、それほど緊急ではないようなので、ひとまず退院して良い、と判断したのこと。

 でもなんとなく今の治療は思いのほか効いていないようなことをモゴモゴ(いつも語尾がはっきりしなくて、私が念のため、と聴き直すと夫から制される。
 その後は部屋に戻って退院の準備。私は疲れてしまい、何の役にも立たず椅子に座る。夫も私が車椅子に乗り、杖を使ってヨロヨロしているので、自分の荷物を詰めて着替えている。やはりお腹が随分スリムになった感じ。持っていく薬や注射セット等を確認して、看護師さんからオリエンテーションがあり、退院できたのは3時半頃だったか。
 でも、4日にもう一度単純CTを撮り、糖尿病専門医の診察を挟み、今後の治療について相談するようだ。うーん。
 また2時間以上かけて帰宅されるKさんにあまりに申し訳ないので、夫が以前行って良かったよ、という珈琲店でケーキセットを頂く。夫は可哀想に一人ブラックコーヒーで店を出た。これからは会食も大変だなと思う。
 それでも入院時より味覚異常が良くなっているし、口内炎も上顎は残っているものの両脇のほっぺの裏側は綺麗になったという。とりあえず良かった。
 昨夜までろくに入浴出来なかったわけだから、ゆっくり湯船に浸かって自分のベッドで手足を伸ばしてゆっくり眠って欲しいと思う。

 夫が家にいるのは旅行も入れれば実に半月ぶり。この間、夫もさることながら、私は気が張っていたけれど、実は心細くて不安だったんだなあとしみじみ。

 東京では桜京満開宣言と聞いていたがこんなに寒くて?と思っていたら、車窓から満開の桜を見ることが出来た。それにしても最高気温8度とは恐れ入る。
 20年前、2020年2月の初発の折、3月はじめから始まった術後25回の放射線治療を終えて、病院(今はこの病院の緩和ケア病棟を予約している。)を後にしたが、駅までの道すがら病院近くの川べりに咲き誇る満開の桜を見た時、思わず涙がこぼれたのを思い出した。
 私は生還してこの桜を見ているんだよ、家族のためにもこれからしぶとく治療を続けながらしっかり生きていかないと、と自分自身に確認しながら。


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2 コメント(10/1 コメント投稿終了予定)

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Unknown (ゆみ)
2025-04-01 17:45:31
ロッキングチェアさん、こんにちは。

ご主人、退院おめでとうございます!

いつも一緒にいらっしゃったから、お互い相手を心配しながら寂しく不安な日々お過ごしでしたね。

そういえばご主人のお好きなお餅もセーブしなきゃいけないのかしら…
外食となると考えてしまいますね…
自転車やスポーツクラブでも頑張られている様子は立派だと思ってます。
私の父は煮物のお汁まで飲み干したり、よく食べる父が糖尿病でした。指にパチン!と穴開けて血糖値をよく測っていました。私もチャレンジしたことあってこれを毎回やるのは辛いと思ったけど、父は平気と言いながらやっていました。

ロッキングチェアさん、これからしぶとく治療を続けてしっかり生きていく、という言葉が聞けて嬉しいです。
私も一緒です。ご苦労もあると思いますが、家族の為にもしぶとくいきましょうね‼️
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Unknown (ロッキングチェア)
2025-04-02 23:42:38
ゆみさん、こんばんは。
退院のお祝いコメントありがとうございます。お返事遅くなって申し訳ありません。

ずっと気を張っていたので、夫が帰ってきたら本当に脱力してしまいました。
お互い不安だったので、ひとまずよかったです。まぁまだ明後日も夫は通院で、付き添う予定なのですが。
お餅は大丈夫そうです。外食は今迄よりは減るでしょうね。おそらくですが。
ジムは先月は1度も通えませんでした。今月はどうでしょうか。こんなに寒くて天気が悪いと気が重いですね。
お父様が同じご病気だったのですね。長い付き合いになるようですので、めげずに頑張り過ぎずに頑張ってほしいです。それにしても治療で新しい病気まで併発するなんて、と思うことは沢山あります。

どこまでしぶとく行けるかなあとも思いますが、ひとまずまだこれで終わるわけにはいきませんので、細く長くですね。
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