ロッキングチェアに揺られて

再発乳がんとともに、心穏やかに潔く、精一杯生きる

2022.10.20 5か月ぶり造影CT撮影~頚部から骨盤・・・その後のお楽しみは

2022-10-20 22:22:40 | 治療日記

 昨夜は今日に備えて早めに入浴を済ませ、ベッドに入った。今日が休務日の夫には、一人で起きて出かけるから(起きなくて)大丈夫と。夫は「ついていこうか?」と言うが、そもそも通院に付き添ってもらうなんてことはほぼないし、逆に付き添ってもらわなければならない時はとんでもなく具合が悪い時だ。
「(検査が)終わったらそのまま遊びに行ってもいいじゃない?」と言うが、「大丈夫、一人で遊んで帰ってくる」とお答えした可愛げのない私であった。

 いつもの時間に目覚ましが鳴って起きると、夫は既に起きて朝食の支度をしてくれている。「私は造影CTだから朝は食べられないけど」と言うと「聞いていない」と言う。いや、明日はCTだから食事は抜きと言った筈なのだけれど・・・。
 私は最低でも年に2~3回は造影CTを受けているので、これまでの患者人生で少なくとも数十回は経験済みだ。だから「造影CTイコール食事抜き(午前検査なら朝食抜き、午後検査なら昼食抜き)」なのだが、夫はそうは取らなかったらしい。単純CTだと食事って摂ってもよかったかしら。

 朝ヨガを済ませ、紅茶だけ淹れて、BSの朝ドラを視、身支度をして出かけた。
 予報通り、雲一つない快晴。久しぶりの青空、秋晴れである。嗚呼、今日こそ洗濯がしたかったな、と思う。冷え込みが強く朝と昼の温度差が大きいというので、薄手のニットに薄手のコートを羽織り、日傘を持った。

 最近、通院は前泊がデフォルトになっているので、通勤時間帯の電車に乗って当日病院入りするのは久しぶりだ。予定通りの私鉄に乗り、JRに乗り換えたが、さすがに混んでいて座れない。ラッキーなことに途中駅で目の前の男性が降り、席を確保したところ、次の駅で後続の電車が遅延で時間調整すると5分ほど止まった。今日は車内では読書はせず、ipodを聴きながらひたすら日曜日が本番の合唱の復習。結局病院最寄り駅到着も5分遅れ。
 日差しが降り注ぐ道を急いで病院まで歩く。

 一昨年7月に新薬エンハーツを始めて2年3か月になる。再発治療14年半を過ぎ、実に色々な薬のお世話になってきた。2年以上奏功し、かつ副作用にめげずに続けられた薬は初めてだ。来週で34クールになる。
 カドサイラが30クールだったからこれを抜いた。始めた頃の副作用のきつさや体重減少を思うと、ここまで続けられるとは思わなかった。主治医も私が「カドサイラ同様30クールが目標です。」と言ったら、「うーん、無理じゃない?」と仰ったくらいだ。

 規定量で投与出来たのは最初の2クールだけ。3クール目からは1段階、4クール目からは2段階減量して、もはや減量するなら中止という状況になった。そして昨年夏からは3週間ごとを4週間ごとに期間も伸ばして、よくぞここまで効いてくれていると思う。今回もそのエンハーツを続行してよいかの効果測定である。

 予約時間のほぼ15分前に病院に入る。自動受付機は長蛇の列だ。エスカレーターで2階の放射線受付へ。紙の受付番号を受け取る。沢山の方が椅子に座って待っているので、お手洗いに行って戻ったら、ちょうど私の番号が呼ばれたところだった。
 CT準備室へ行くように言われて待つが、私の予約時間になっても呼ばれず。ベッドで運ばれて来る方、車椅子を押されて来る方、歩いてくる方等、入院患者さん達に抜かされる。予約時間を10分ほど過ぎたところでようやく造影剤注入のためのルート確保の針刺しに呼ばれる。

 準備室の看護師さんは名札が見えなかったので、お名前は分からず。今日も検査対応のいでたちで、ブラトップと無地のニット、ゴムのギャザースカート。検査着への着替えは不要にしてきた。荷物をロッカーに入れ、いつも刺すところがぷっくりと膨らんでいる右腕を差し出すと、「いつもここですね。」とのこと。

 造影剤用の針は太いのに、今日は殆ど痛まず、思わず「お上手でした。痛くありませんでした!」とお礼を言う。中廊下に出ると5分ほどでお呼びがかかった。既に予約時間を15分ほど過ぎているが、その後はスムーズ。いつも通り靴を履いたまま、服のままCT装置に寝っ転がる。
 
 もう慣れたものだから、ベッドに寝て顎をやや上げ加減にして両手万歳の姿勢をすんなり。最初は造影剤なし、次に造影剤を入れて、2回撮影するが、始まったら所要時間は10分もかからない。

 ドクターがやってきて「造影剤が入るとカーッと暑くなりますが・・・」と聞き慣れた注意がされるが、注入されるや否や、薬液の匂いがツーンと鼻を突き、口の中まで薬の嫌な味がしてくる。
 血流と共に瞬く間に造影剤が体中を駆け巡り、体の芯がカーッっと熱くなってじーんと痺れたような感じがするのもいつもと同じ。「ご気分はどうですか」と訊かれ、「大丈夫です。」と応えるが、特段アレルギー症状が出ているわけではないけれど、決していい気分ではない。

 「息を吸って。止めて下さい・・・。」を繰り返して終了。針を刺した看護師さんから針を抜いてもらったところ、やはり殆ど痛まなかった。止血テープをグルグル巻きにされ、外廊下で待つよう促される。
 10分ほどして、同じ看護師さんがチェックにいらして、その場で止血確認終了。ロッカーから荷物を出してご挨拶をして準備室を後にした。放射線受付に戻ってファイルを戻すと、総合受付の会計へ行くように言われる。

 1階の会計に向かうと、待合椅子はごった返している。支払い受付は殆ど待たなかったけれど、番号を見ると、私の3つ前の番号まで支払い準備が終わっていた。お手洗いを済ませ15分ほど待って私の番号が出た。まだ50番台である。自動支払機で8,000円強をカード支払。本日の病院滞在時間は1時間弱だった。

 朝抜きだった割にはそれほど空腹は感じていなかったが、せっかくいいお天気だし、普段の治療日にこんなに早く解放されることはない(まだ先生にも会えていないかもしれないくらいの時間だ。)ので、思惑通り途中駅で降りてブランチの後、映画を観て帰ることにした。
 下車駅の橋の上からは富士山の姿が美しく見える。本当にいいお天気で気温が上がってきている。ニットにコートでは着過ぎだが、荷物になるし頑張ってそのまま歩く。

 ブランチにもなりそうなボリュームたっぷりのホットサンドイッチに、季節限定のラ・フランスダージリンティーをポットで、ハロウィンが近いのでハーフサイズのパンプキンチーズケーキまで頂く。
 映画の時間までまだ少しあったので、文庫も読み始めた。先日Aちゃんから頂いた素敵なブックカバーをかけた凪良ゆうさんの「私の美しい庭」(ポプラ文庫)。春に観た映画「流浪の月」の作者さんだが、作品を読むのは初めて。随分前に購入していたのだけれど、積読になっていた。帯には「凪良ゆうが描く救いの物語 待望の文庫化!」とある。6つの物語から成り、今日は最初の2つしか読めなかったが、2編ともいいお話だった。

 時間がちょうどよかったので観た映画は、先週末封切りされたダメ男を引き寄せる女性たちの恋模様を描く「もっと超越した所へ。」
 2015年に下北沢のザ・スズナリで上演された、劇作家であり演出家の根本宗子さんの作・演出・出演による同名舞台を映画化したものだそう。根本さんご自身が脚本を執筆され、描かれたのは男女8人4組が笑い、泣き、怒鳴り合う、すさまじき恋愛の世界。コロナ禍という未曽有の出来事が自然に盛り込まれていてリアルだった。というわけで平日の昼、10人も入っていなかったけれど、2時間たっぷり愉しんだ。

 外はまだまだ日が高い。まだコートは羽織らなくてよさそうだ。乗換駅止まりの各駅停車に乗り、読書の続き。乗換駅ではちょっと買い物をして、カフェで一息。久しぶりに入ったらSMLと3つあったサイズが2つになっていて、更に随分値上げしていてびっくりした。退職してから出かけること自体が減っているし、カフェに入る回数もめっきり減っていることを今更のように実感する。
 
 一方、夫は午前中久しぶりの胃痛でクリニックに出向き、電動自転車でラーメン屋さんまで遠征してお昼を摂り、ショッピングモールをぶらぶらして帰ってきたそう。
 最寄り駅に到着し、岩盤浴タイムのヨガスタジオへ。最初は私一人だったけれど、途中から2人増えて3人。ストレッチやセルフプラクティス&ゴロゴロで1時間ほど過ごし、シャワーを浴びてさっぱりして帰宅した。

 帰宅後は母にMeet通話。今日はデイサービスの日で、夕食も済んだと言い、元気にしていたので何より。
 私も早速ミールキットを駆使して夕食を準備した。

 明後日は瞑想ヨーガクラス、そして日曜日は合唱の本番。土日に2つの大きなイベントがある。これが終わればまた、34クール目の治療が待っている。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする