ロッキングチェアに揺られて

再発乳がんとともに、心穏やかに潔く、精一杯生きる

2011.5.12 復職から2年経過して思うこと

2011-05-12 21:10:35 | 日記
 一昨年5月11日に病気休職から復職して、昨日でちょうど2年が経った。

 復職以降は週1の通院+αの検査等で済んでおり、中心静脈ポートの不具合による入れ替え手術で1泊入院したことはあったけれど、それ以外は長期入院等もなく落ち着いて治療を続けることが出来ている。

 1年で通算すれば、毎週1回の通院に休暇を取得しても最大で50日程度。私の勤務先では、病気休暇が90日までと決められている。 それを超えると給与削減等を伴う病気休職となる。
 いったん病気休職に突入してしまうと、復職してから1年間は同一疾病で病気休暇を取得することが出来なくなる。休職して治療に専念し、復職したということは、きちんと治癒して復帰しているはずだから、1年以内の同病の再発はあり得ないこと、あるいは好ましくないと考えられているからだろう。休職する時点で年次休暇が残り少ない場合、休職から復帰後に週1の通院治療を継続するのは非常に厳しくなる。(年次休暇は最大限繰り越しても年間40日がマックス。毎週の通院では上記の通り50日は必要だ。)

 復職明け1年目は本当に綱渡りだった。ぎりぎりまで数を数えて病気休暇日数を最低限におさえつつ、年次休暇を使い、復帰後も殆ど治療以外には休みを取ることが出来なかった。夏休も治療に充てたし、土日出勤があれば、その代休日を通院治療日に振り替えた。

 もちろんノーワーク・ノーペイは当然のことだと思うので、通院治療を続けられるなら無給休暇にして頂いても、全く構わないと思っている。あくまで職を失わないことが前提ではあるけれど。

 昨日のナベルビン投与により、今日は体が重く、お腹の気持ち悪さがある。生唾も生あくびも出る。特に昨日からの雨降りで気圧の関係もあるのか、頭も重い。もちろん普段でもこうした天気だと頭が重くなるのだから、どうにも仕方ないけれど。夕方からは火照りも出てきている。

 さて、同じ事務室内で年度初めから病気休暇に入っている職員がいる。
 10年以上前に体調を崩し、その後も何度か職場に来られなくなっている、と漏れ聞いていた。昨年度からこちらの事務室に異動になり、気にはかけてきていたのだが、通院しながらもきちんと頑張っていたので大丈夫かと思っていた。けれど、年度末の繁忙期の無理がたたったのだろう。土曜日に通院していると本人は言っていたが、実際には病院に行かずに薬も飲んでいなかったようだ。

 どんなに忙しくても、いや忙しいからこそ、きちんと働くために治療を続けなければならない、と思う。
 先日のてんかんの既往のあるトレーラー運転手が複数の小学生を死傷させてしまった事故は、本当にやるせなく不幸な出来事だった。不景気の中で、持病を正直に申告すると職を失うかもしれない、という悲しい現実はあるのだろう。けれど、人の命を奪ってしまっては取り返しがつかない。

 自分の体を決して過信しないこと、処方された薬はきちんと飲み続けること。少しでも穏やかに病気とつきあっていくにはこのことは絶対に忘れてはいけないことだと改めて思う。
 私たちのようながん患者と就労の問題は、今後ますます大きな課題になるだろう。がんになっても即退職する必要はないと思う。治療に専念する期間があれば、社会復帰することは十分可能だ。そして病後も働き続けたいと思ったら、とにかくきちんと治療を続けること、これが働く者の最低限の責務だろうと思う。

 とにかく、明日1日やり過ごせばまた週末がやってくる。
 綱渡りながらも、治療をしながらこうして働き続けられていることに改めて感謝の日々である。

コメント (2)
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