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生き生き箕面通信

大阪の箕面から政治、経済、環境など「慎ましやかな地球の暮らし」をテーマに、なんとかしましょうと、発信しています。

1724 ・シリア攻撃は回避か――プーチンさんの大手柄

2013-09-11 07:03:02 | 日記

おはようございます。
生き生き箕面通信1724(130911)をお届けします。

・シリア攻撃は回避か――プーチンさんの大手柄

 シリアを攻撃するにしろ、しないにしろ大ピンチに陥っていたオバマさんに、救いの手を差し伸べたのはプーチンさんでした。

 プーチン大統領のロシアが、「シリアの化学兵器を国際管理下に置く」という提案をし、まさかのシリアが受け入れました。そうなればアメリカも攻撃の口実が弱まり、ひとまず事態の流れを見ることにならざるを得ない。オバマさんには、「名誉ある撤退」の道が開け、さぞやホッとしたことでしょう。

 ケリーさんの一言が、ひょうたんからコマとなり、劇的な展開をみせました。ケリ―米国務長官は訪英中のロンドンで9日昼に記者会見し、攻撃回避の道はないのか、と問われたのに対して、「来週中に、シリアが化学兵器を全て国際社会に引き渡し、検証させることだ」と、答えた。このときは、シリアのアサド大統領にはその準備がないことから、「明らかにムリだろうが」とも付け加えていました。

 ところが、ロシアのプーチン大統領はその言葉を逃さず、すぐ動きました。アサド大統領を説得し、受け入れさせたようです。

 ロンドンからワシントンに向かうケリ―長官の専用機に、ラブロフ露外相から電話が入り、「そのアイディア、進めてみたい」。そして、モスクワ時間の9日夜、ロシアの提案を発表。その1時間半後には、今まで化学兵器の保有を認めていなかったはずのシリア・ムアッレム外相が、「提案を歓迎する」と表明しました。

 シリアの動きを「時間稼ぎ」と見ていたアメリカですが、オバマ大統領は9日夕(ワシントン時間)、テレビ6社とのインタビューで、「重要な事態の打開策となり得る」と表明、一気に空気が変わりました。

 仕上げはフランス。ファビウス仏外相が10日、国連安保理に同日、5要件を盛り込んだ決議案を提出すると発表しました。これで、シリア案件を国連の討議の場に復帰させることができる。

 この一連の動きを、中国も歓迎。日本政府も。国際的な連携で、問題解決の道を国連に移すことができるメドが付きました。オバマさんも、振り上げたこぶしを無事に下ろすことができます。*ここまで、朝日、読売新聞の情報をもとに構成しました。

 国際問題の解決は、こうでなくちゃね。「やればできる」。その具体例が、あっという間にできました。いやあ、久々に立派な国際連携プレーを見せていただきました。感動しました。

 とはいえ、まだ安心はできません。シリアは、仮に持っているなら、その化学兵器をどこかに隠して温存しようとするでしょう。査察がどこまで徹底できるか。

 なにより、イスラエルがこのまま黙って中東に平和が戻ることを認めるはずがありません。何らかの妨害をするのではないでしょうか。イスラエルがイランをミサイル攻撃することもあり得ます。

 アメリカ国内の産軍複合体も、和平への展開を黙って見過ごすはずがありません。営々としてシリアでここまで戦端を開く仕掛けを準備してしたのです。それでもオバマさんが動かないために、最後の手段として化学兵器を使って見せたかもしれないのです。それほど努力して積み上げてきた新しい戦場の準備。それが、パーになってしまう。黙っているわけにはいきません。こちらも何らかの新しい画策を始めることは確実です。

 それはさておき、国連でフランスの提案が採択され、平和が取り戻された暁には、プーチンさんへ「国際平和貢献賞」といったものを差し上げたい気分です。

 


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2013-09-10 06:54:35 | 日記

おはようございます。
生き生き箕面通信1723(130910)をお届けします。

・「事実を見て下さい」というなら、「事実を見せて下さい」

 安倍首相は、オリンピック・パラリンピック招致のための質疑で、福島原発事故の影響を問われたのに対し、「状況は完全にコントロールされている。新聞のヘッドライン(見出し)より、事実を見て下さい」と、答えました。つまり、新聞の見出しは”ウソ”をついているので、それに左右されるのではなく、(正しい)事実に基づいて判断していただきたい、と答えたわけです。それなら、事実を見せて下さらなければなりません。

 果たして安部首相の発言は、本当に事実に基づいているものなのかどうか。国内外から大きな疑問が出され、波紋を呼んでいます。

 朝日新聞の本日9月10日の朝刊によると、「ドイツのシュピーゲル誌(電子版)は,『福島の原子炉の問題が失格判定の基準になり得るとみられていただけに、東京に決まったのは驚きだ』と報じた。中国の国営中央テレビは、「日本は『状況はコントロールされている』と強調したが、人々の懸念は完全には打ち消せていない」と伝えた、そうです(大阪版、3面)。

 さらに、福島の漁業、今野智光さんは「ふざけんじゃない。原発をコントロールできないから、汚染水にこんなに苦しんでいるんじゃないか」と。

 意外なのは、新聞界からの直接の反論がほとんどないことです。安倍首相の「新聞の見出しではなく、事実をみてほしい」という発言に、直接には何の反応もありませんでした。ということは、新聞の見出しは、安倍首相のいう通り誇大妄想的でいわばウソに近い数字だと認めたことになります。

 問題は、安倍首相のいう通り、東電の港湾内の0.3平方キロメートル内に放射能汚染水が完全にブロックされているかどうかです。そして、「健康問題は、今までも現在も将来も全く問題はない」のかです。海水汚染では、シルトフェンスなるものを垂らしているからといって、海水の湾内外の出入りが完全に仕切られているわけではありません。

 東電は現在の汚染水は、貯蔵タンクからの漏出水が地下水まで達した結果としていますが、実際はメルトスル―した溶融核燃料に由来すものからなのかもしれないのです。放射能のレベルが高すぎて調べる方法もないために、そこには触れない広報にてっしています。

 東電がウソをついてきた例を上げれば、切りがありません。事実を隠していた例を上げれば、これも切りがありません。それなのに、どうすれば「事実を見る」事ができるのでしょう。安部首相の手元にも、ウソの情報、真実が隠されたまま報告が上がっているかもしれません。

 そうなると、今後考えられるのは、首相が世界についたウソを押し通すために、さらにウソ情報が垂れ流しにされることです。あるいは、さらに真実の情報隠しが進むことです。

 政府に都合の悪い情報を管理するために「秘密保全法」も成立させようとしています。すでに、先取りして、「なんでもかんでも秘密、秘密、ヒミツのアッコちゃ~ん」が現実になってきています。

 安部首相、私たちに事実を知らせてください。

 


1723 ・民主党の改憲案は、憲法9条に風穴を開けようとするもので、安倍改憲と瓜二つ

2013-09-09 07:26:53 | 日記

おはようございます。
生き生き箕面通信1723(130909)をお届けします。

民主党の改憲案は、憲法9条に風穴を開けようとするもので、安倍改憲案に瓜二つ

 民主党の実質的な改憲案が、極めて不明瞭な形で公表されます。明日9月10日発売の月刊誌「文藝春秋」に、枝野幸男・憲法総合調査会長の「案」として掲載されるのです。「枝野私案」の形でありながら、海江田万里代表が同案を了承したので、いわば民主党の「改憲案」の位置づけになるという考えのようです。

 形はどうあれ、問題はその内容です。最大の問題は9条改憲で、一定の条件付きながら集団的自衛権を認めようという内容です。

 一定の条件とは ①わが国への危機が窮迫している
            ②ほかに適当な手段がない
            ③その場合も必要最小限度の実力行使とする、です。

 これを、「民主党独自の『第3の道』」と胸を張っています。どこが「第3の道」なのでしょうか。単に集団的自衛権を行使できるようにしようというだけではないですか。

 それに、国連重視の姿勢もありません。今回のシリア攻撃にあたって、フランスのオランド大統領は、「国連の化学兵器使用有無の調査団発表を待つ」と、国連重視を鮮明にしました。

 安倍首相が何とか実現しようとしている「集団的自衛権の解き放ち」も、枝野氏案でいう3条件を上げています。最初は、一見厳しい条件をつけて、ともかく突破口を開く。いったん突破口が開けてしまえば、あとはそれを簡単に広げるだけで、どこまででもやりたい放題となっていく。いつもの見なれた風景です。

 枝野私案には、新しい知恵も、独自な工夫も、平和憲法の精神を守ろうとする崇高な決意も、まったく見当たりません。安倍首相と同じ方向を、単に「第3の道」という張り紙をつけて店頭に並べるようなものです。

 自民党は解釈改憲を含め改憲の動きを強めています。オリンピックの東京招致がうまくいったので、安倍首相の支持率がアップすることが予想され、安倍首相はせっかくのこの機会を逃してはならじ、といよいよ「1丁目1番地の改憲」に全力を上げると予想できます。

 民主党が党として正式に「改憲案」をまとめるのは1年後です。自民党の急ピッチの改憲ペースにとても追いつけない。そこでとりあえず、枝野私案を出しておいて、方向性とりまとめの時間かせぎをする。党内違憲の集約の遅れに対しいいわけというか、当面のお茶を濁すというか、何んとも姑息ですよね。

 姑息というのは、枝野私案を記者会見などで公表すれば、質問が集中し、枝野私案のインチキさ加減があらわにされかねないという懸念があったからでしょう、こそこそと”発表”した形を取ったといえます。いやしくも1党の重要案件は、正々堂々と記者会見で天下に明らかにされてしかるべきではないでしょうか。

 自公政権に対抗すべき対立軸の民主党がこの体たらくでは、やはり私たち自身が努力して正当な対立軸を作る必要があるといえます。

 


1721 ・「東京」に決まったが、途中で「放射能拡散のため中止」とならなければいいのですが――

2013-09-08 07:36:06 | 日記

おはようございます。
生き生き箕面通信1721(130908)をお届けします。

・「東京」に決まったが、閉流で「放射能拡散のため中止」とならなければいいのですが――

 オリンピックの招致プレゼンテーションで、猪瀬・東京都知事は「45億ドルあります。キャッシュで銀行にあります」と、両手を広げて得意げにスピーチしました。理念よりカネの力を見せつける露骨な”成金”プレゼンでした。

 安倍首相は、「放射能問題については私が保障する。東京は安全です」と、強弁。本当に安心な都市でしょうか。また、ウソをついているとしか見えません。世界にウソをついて平気な日本の首相。

 イスタンブールは、「アジアとヨーロッパ、東西の架け橋となる」という理念、まさにオリンピック精神を掲げて招致を働きかけました。

 テレビは、ブエノスアイレスの投票会場から実況中継を含めて、オリンピック招致狂騒劇を演じ続けました。

 福島の子どもたちは現在ただいまも、放射能被曝の現実の下にいます。いまだに避難生活を余儀なくされている人々が、全国各地に多くいます。そうした人々をそっちのけにした「オリンピック招致のバカ騒ぎ」。福島の子どもたち、避難生活に苦しんでいる人たちへの対策を強力に進めてきたのなら、まだ許されたでしょうが。

 スポーツは確かに、人々に喜びや勇気、希望などを与えてくれます。だから、世界の人々がスポーツの祭典を通じて友好を深めることは、世界の平和にも貢献すると思います。

 しかし、日本がオリンピック招致騒ぎにうつつを抜かしていてもいいわけではないはずです。フクシマから、放射能汚染水が世界の海にたれ流される危機を克服できるメドがついていません。

 小出裕章さんは、発売中の月刊誌「世界」で、次のようにコメントしています。ネットに掲載されていたものから転載します。首相官邸前の金曜行動に参加したときのスピーチです。

 「事故から既に2年半経ってしまいましたが、毎週金曜日にこうやって皆さんがずーっとデモをして、集まりを続けてきて下さったということに対して、本当に有り難いことだと思います。ありがとうございました。

 私は今日初めてあのドラム隊の一員としてこの場に来ましました。前から来たいと思っていましたけれども、私の主戦場は原子力という場だと思ってきまして、その場で私なりに闘ってきたつもりです。

 かつて日本で公害問題があった頃に、公害企業を摘発してきちっと責任を取らせるということをやった方がいました。田尻宗昭さんという方で、公害Gメンと呼ばれていましたけれども、その方が、何か自分でやろうと思ったら、燃えて、燃えて、やり遂げるという気持ちがなければ何も成り立たないんだと、運動というのは数ではない、一人です、二人です、三人です、という言葉を残して、各地の住民を激励して歩きました。そうやって支えられて、一人、二人、三人と自分の心の中で燃える思いを積み重ねて闘い続けてきた方々がずっと残って下さいました。私もその中に入りたいと思いましたし、原子力の場で、一人でもいい、必ず闘い続けようと思ってここまで来ました。

 でも今日この場に集まって下さっているみなさんは、それぞれにその思いを抱えて、一人でも今日また行こうと言って多分集まってきて下さったんだと思います。そういう方々がこんなにたくさんいて下さるということを、私は本当に嬉しく思いますし、みなさんがいて下さるということを力に、私もこれから原発を廃絶させるまで闘いたいと思います。どうもありがとうございました」

 日本の多くの人が、福島第一原発(フクイチ)の苛酷事故を過去のものにしつつあるように思われます。忘れようとしているように見受けます。そして、オリンピックにかまけようとしているようです。これが、私たちの姿です。


 


1720 ・それでもしりあを攻撃するオバマ大統領の決意――第3次世界大戦への十字路

2013-09-07 07:24:38 | 日記

おはようございます。
生き生き箕面通信1720(130907)をお届けします。

・それでもシリアを攻撃するオバマ大統領の決意――第3次世界大戦への十字路

 G20(主要20か国)首脳会議は、米ロが決裂。次は明後日9月9日のアメリカ議会の判断です。いま最も恐れられていることは、オバマ大統領がシリア攻撃の命令を下すことです。

 恐れられていることが行われると、それは中東全域への戦火の広がりとなりかねない。ついには第3次世界大戦への導火線になりかねない、と恐怖が広がっています。私たち地球市民は、この2013年9月、地球規模の破局の十字路に立たされている、といえます。

 アメリカ軍はシリア攻撃の戦闘態勢を整えています。ロシアもシリアのあるロシア軍基地の防衛を兼ねて、戦闘態勢を強化しました。戦闘軍レベルでは、一触即発とも見られる様相です。

 これを避けるには、シリアの政府側と反体制側が交渉のテーブルにつくことがどうしても欠かせない。なんとしても話し合いを始めさせ、話し合いで解決をめざす以外にないことは、大方が認めるところです。

 ところが、国連も一歩、引いてしまいました。努力を投げ出しました。国連は、みずからの機能不全を世界にさらしています。

 いまは世界の主要メディアが、声を揃えて主要関係国の首脳へ、「交渉のテーブルにつくよう」圧力をかけることが必要です。「話し合いの場を設けるよう」と、粘り強く大々的なキャンペーンを展開することです。そして、世界の人々が、「和平への努力を」と声を上げることです。

 しかし、現実に進んでいるのは、逆の現象です。戦争推進勢力の公式は、「でっち上げ+プロパガンダ+軍事行動」です。このうち「プロパガンダ」は、メディアが「シリア政府軍が化学兵器(毒ガス)を使ったために1400人もが虐殺された」というキャンペーーンです。政府軍が使ったものか、反政府軍が「外国(アメリカなど)からの支援を引き出す」ために仕掛けたものか、真実は不明です。

 安倍政権は、「シリア政府軍側が化学兵器を使ったのは明らか」と言っています。何の明確な証拠もないのにです。でっち上げの大ウソかもしれないのにです。

 イラク戦争のときは、アメリカが広めた「大ウソの大名行列」のような情報を、メディアが拡散しました。メディアも戦犯でした。メディアこそが、大量破壊兵器そのもののような役割を演じてきました。

 世界大戦の危機の十字路にあって、メディアはまたもや前科を重ねるのでしょうか。歌手のマドンナは、スマホで「シリアに介入するな!」という自筆のメッセージを発信しています。

 日本のメディアは今朝9月7日のニュース番組でも、「東京はオリンピック開催地に選ばれるか」で盛り上がっています。女性アシスタントが「ドキドキしますねえ」と、あいずちを打っていました。シリア情勢にこそ、ドキドキしなければならないのですが――。