も うこれが生涯最後の機会かもしれないから、もう一度見ておこうと思った。しかし、そここそが惨憺たるありさまだったのである。あの円形の部屋いっぱいに 人々が犇き合い、あらゆる言語で声高に喋り、叫び、絶えず写真を撮り、自分のカメラと彫像の間に介入する邪魔者には険しい目を向けており、そうした中に何 とか身を割り込ませても、ひととき対象と内的な対話を交わすなどとという余裕はとうていない。結局ただぐるりと一周し、彫像の上っ面を視線で撫でたという 以上のことはできないままわたしは部屋を出なければならなかった。わたしは侘しかった。 松浦寿輝、『クロニクル』
これか!? ↓
ミロのビーナス像と共にここに写るすべての人が、実は、"結局ただぐるりと一周し、彫像の上っ面を視線で撫でたという以上のことはできないままわたしは部屋を出なければならなかった。わたしは侘しかった。"、と思っていたとしたら、案外、世の中奥が深いんだと思うべな。
今年、生まれて初めて"実社会"で、 bonjour ! 、と言ってみた。
● 《おふらんす》に行った。
到着したシャルル・ド・ゴール(wiki)空港では、《御大》(愚記事;日本の対米依存を減らそうとするゴーリスト [ド・ゴール主義者]の御本尊)が、顕彰されていた。外国からの首脳とド・ゴールさまの写真だ。ただし、われらが当時の御屋形様@トランジスタラジオのセールスマンさまの画像は見当たらなかった、残念!
■ あいさつは大切だ。
あいさつは大切だ。 スペインに行くには、おらー!、を覚えること。おらー!、といっていればとおりがいい。おいらが観察するに海外で日本人は声に出してあいさつしない。店に入る時も大きな声であいさつすれば、気持ちよく待遇してもらえる。英語圏でもそうだ。ハロー!、あるいは、ハーイ!と言えばいいのだ。そして、何より、作り笑いが重要だ。
これをフランスでも水平展開した。 ちゃんと言ったよ、大きな声で。bonjour ! きちんと、フランス語あのj や r の音もだしてみたよ。 そして、林檎のタルトや鴨を食べた。フランス人は意地悪なんじゃないかとびびっていたおいらは、拍子抜け。接客業なんだから、意地悪なわけないだろう!とお思いの若い人もおられるかもしれない。でも、四半世紀前の日本では、フランスでは接客業の人たちも日本人に意地悪!っていう"伝説"だった。フランスが変わったのか?、日本人の被害妄想が薄れたのか?いや、そもそもそんな伝説を真に受けたおいらがまぬけなのだろう。
■ ピレネーを越える(愚記事: ピレネーを越えてみた、 【その1】)ためフランスに行った。せっかくなのでパリで1日過ごした。ルーブル⇒モンマルトル⇒オルセーというパリ入門編。
1.ルーブル
2.モンマルトル
3.オルセー
オルセーから見た、モンマルトル↓