いか@ 筑豊境 寓 『看猫録』

Across a Death Valley with my own Distilled Resentment

2012年 回顧

2012年12月30日 10時31分40秒 | プロフィール

■ 3月: 札幌に行った。


近郊の藻岩山から札幌の街を見下ろした (元画像)。

やはり、道産子は雪にたいし傘をささないと再確認した(愚記事; やはり、道産子は雪では傘をささない)。

■ 4月: 愚ブログ縁起;  精神科医へものを書くとき

■ 5月: ピレネーを越えてみた。

           中公新書
緑の印が、サン・ファン・デ・ラ・ペーニャ 修道院
赤(A)の印が、カスティーリョ・デ・ロアレ 砦

ピレネーに行った原因は、『スペイン・ロマネスクへの旅』である。本に載っているところをなぞっただけなのだ。

見どころは、耶蘇《尖兵》の軌跡だ。このカスティーリョ・デ・ロアレ、スペイン語での意味はカスティーリョ城。1492年の完闘することになる耶蘇・ヨーロッパ人によるレコンキスタ(領地回復闘争)の11世紀の時点での最前線の砦がこのカスティーリョ・デ・ロアレ。耶蘇・ヨーロッパ人のアラゴン王国は都をハカ→ウエスカ、そしてサラゴサ(愚記事: アル・アル、アラビアンのスペインと移し、イスラム勢を駆逐しながらピレネーの山の中から平野部へ南下した。


カスティーリョ・デ・ロアレ 砦
あいにくこの日はくもり時々雨で、景色が悪かった。残念。


カスティーリョ・デ・ロアレ 砦からの眺望。 当時は最前線。イスラム勢と対峙してはずだ。
地平の果てのイスラム領地を奪おうと日々眺めていたのだ。

 

■ 駅舎篇

今年見た駅舎の画像を並べる;


 東京駅 (愚元記事; 新装東京駅の"えくぼ"、もしくは、"あばた"?


 
カンフランク駅 (愚元記事; 廃舎。20世紀前半はパリ―マドリッドの鉄道で栄えたらしいです。


 
バレンシア駅


 
アムステルダム駅 (関連愚記事; アムステルダム再訪; スピノザ像参拝


   
         東京             カンフランク             アムステルダム

■2012年回顧 ―death valley篇―

      Publication and Production

publish or perish という言い回しが米国のアカデミアではあるとされる。論文を書いて出せよ、さもなくば、アカデミシャンとしては消えろ!という意味だ。pの音とsh  の音がかけてある。

もっとも日本では、論文を書かなくても安穏と税金使って生きている人もいるし(関連愚記事;  シロアリ研究者としての日本食税研究者)、そういう tax eatersより重要な論文を書いているのにアカデミアに職を得られず消えていくポスドクもいる。もっとも、こういう認識、そして何より自分が"消えたポスドク" (関連愚記事;消えたポスドクの残したものは...) となった事由について、まぬけぬっぽんのアカデミア風土に起因するのだ!、と考えていることは、ねたみ・そねみ・ひがみの賜物にちげぇ-ねぇ-。  Across a Death Valley with my own Distillated Resentment

この観点から、今年を振り返る。《前世、すなわちポスドク任期切れで足を洗った業界で出版した論文の引用状況と現世、すなわち、現在の death valley稼業で出版した論文の引用状況の確認である。今年の結果の前に去年の状況;


出典:愚記事、 この「子」の50のお祝いに、あるいは、死んだ子の年を数える。 

《前世の論文の被引用数は50以上のもの、現世の論文の被引用数は20以上のものを示してある。

今年の集計 ↓

《前世の論文は今でも引用され続けている。一方、現世の論文は今年被引用数が20を超える水準に達したものが4件増えた。

おいらは《野金儲け》のために働いているので、論文出版は業務の成果として評価されることは(ほぼ)ない。ただ人事評価で、英語が書けるんですねぇ、と言われるくらいだ。それより、特許を出すこと、とることが最優先だ。今年は2本の論文が出版された。そして、出荷を開始した。これが本業だ。 Publication and Production ! 金儲け》のために働かなければならないのだ。これまでは小さなビーカーでつくっていた (愚記事: 40過ぎてビーカーを洗っている。 実験する人生)。 ・役に立つこと ・お金になること が任務だ。そして今年、売りもの、すなわち、大量につくるため少し大きなビーカーを扱いはじめた。7千万円程度の売り上げ。もっとも、《大手町-丸の内界隈》のブルジョア《参謀本部の方々の事業目標は、50億円 ! である。果てしない野望へ向かって極微小な一歩が踏まれたにすぎないのである。つらいよ、death valley。

 

■2012年回顧 ―アートシーン(笑い)篇―

・ ルーブル


『トマス・アクイナスの勝利』 (部分)[1]、ベノッツォ・ゴッツォリ Benozzo Gozzoli
元記事

・ バレンシア県立美術館 (Museo de Bellas Artes de Valencia; web site


ベラスケス、ゴヤ、グレコ、ムリーリョなど、ざっくざっく ! リベラは少し。


バレンシア県立美術館 中庭=パティオ


 バレンシア; ステレオタイプ的イメージそのもので逆に驚きました。


なにより、パエリア=パエジャの故郷、バレンシア。
この地方は地球上で一番、単位面積当たりの米収穫量が高い(高かった)ところ。
おコメは亜熱帯の穀物なんです、元来。 それなのに...、偉いぞ、蝦夷っ子!(ゆめぴりか)。

・ MNAC(カタロニア県立美術館 web site) バルセロナ
      ロマネスクから、モダンまで。

ロマネスク


元記事; 受難; 耶蘇の真実、あるいは、i SAW her standing there! 

▼ モダン

   

・ モンドリアン再見; 四半世紀ののちに



・ ベストセレクション 日本近代美術の100年

東京国立近代美術館で2012年10月16日から2013年1月14日までの開期で行われている展示会に12月に行った。特にお目当ては、藤田嗣治、『アッツ玉砕』、宮本三郎、『山下、パーシバル両司令官会見図』、そして、鶴田吾朗、『神兵パレンバンに降下す』が展示してあるはずの「3F展示8 戦争の世紀に 2」である。

行った

そして、見た


 『アッツ玉砕』 極部分


 藤田嗣治、『アッツ玉砕』

館員が解説で、" 「芸術か?、プロパガンダか?」問題があるところです" 、と言っていた。

おいらは、プロパガンダこそ最高のアートだと思っている。全然、ひとさまを扇動 (先導)できないおいらは芸術的能力が低いのだ。悩んでいる。⇒関連愚記事; すなわち、originalityとはどれだけ他人さまにパクられたか、まねされたか、の度合いである。


 宮本三郎、『山下、パーシバル両司令官会見図』
   関連愚記事:  ① パーシバルぬほんに降参する。 ② 山下・パーシバル会談写真   

残念なことに、鶴田吾朗、『神兵パレンバンに降下す』は時期限定展示で、見ることあたわず、残念。

見そこなった、鶴田吾朗、『神兵パレンバンに降下す』
関連愚記事; パレンバン 「空の神兵」の稽古場