alternativeway

パリ、カフェ、子育て、サードプレイス、
新たな時代を感じるものなどに関して
徒然なるままに自分の想いを綴っています。

フランスの子育て

2010年10月07日 | 日仏子育て事情


 最近よくいわれるものの
フランスの子育てって実際どうなのだろう
そんなに日本と違うのだろうかと
疑問をもって もう一度
以前読んだことのある
『フランスの子育てが日本よりも10倍楽な理由』を
読んでみた。10倍も楽なわけあるかよ!と思いつつ、、、

フランスの子育てが、日本よりも10倍楽な理由
横田 増生
洋泉社



 2度目の今日は なんだかスーッと入ってきて
あーそうか、こんなに補助金の額が違うのかとか
へー外国人でもフランスに住んだらいけるのかとか
なるほど2人目からだと月に500ユーロももらえるのかとか
だいぶ自分の中にすとんと落ちていったのは
もしかしたら 私の見方が変わったから なのかもな。


 この本は男の人が書いていて
かなり数字も使われてるし
ちょっと難かしそうな言葉もけっこう
出てきたりする本だから 日本で
子育て中の主婦が読んでも
おそらく全部読まれることはないのでは?
少子化対策室の人なら読むだろうけど、、
とつい私は思ってしまう。
(これは自分の本の経験をふまえてわかったので
今度はもっと読みやすい本をつくりたい!)

 それでも今回なるほどなーと思えたのは
私自身が一度目に読んだときよりフランスでの
子育てを 身近なものとして考えるように
なっていったからだろう。

 とはいえ日本とフランスとでは
この著者がいうように 結婚、子育て観に関して
2世代ほどの開きがあるらしく
日本ではあいかわらず おばあちゃん世代のいうことが
それなりに正しい という感じで「自然に出産
自然に子育て そして自然に専業主婦?」という
流れがあるけど かつて私がパリのパスツール研究所の
フェミニストな所長さんと話をしたとき
彼女は私にこう言った。「自然 って あなたはいうけどね
それは人間がつくった文化よ。自然じゃないわ
そこははき違えちゃいけないの。」


 そのときはよくわからなかった
だって私は「自然に専業主婦」になったから
だけどそれは 社会制度の違いであって
それが必ずしも幸せな家庭や生き方を生み出すかと
問うてみれば 決してそんなことはない。
日本では7割の女の人が子供を3歳まで自分で
育てているそうだけど フランスでは8割の
女性は子供を産んでも働くらしい。
フランスでは専業主婦は肩身が狭いんだって
でも保育園そんなないって聞くけどね、、、


 やっぱりあの国では ボーヴォワールが与えた影響というのは
はかりしれないものらしく 日本で専業主婦をしながら
たまにボーヴォワールを読んでは自分に目覚めた私に向かって
私の旦那は「今日は様子がどうもおかしい
ボーヴォワール読んだ!?ボーヴォワールは毒ですよ、、、」
と言ってのけたりしたけれど
私はやっぱり 戦後あれだけ変化をとげた
フランスという地が気になっている。

 私もいつか この日本でのしっかりとした
「専業主婦 団地妻 しかもママサークルまでいった!」という
いわゆる主婦の経験をいかした上で フランスでの
子育て事情を身体で比較し 本が書けたらいいよなあ
もっと主婦にピンとくるもの
もっと日本の普通の女性が読めて 共感が湧くものを
私もいつか 書いてみたい と
あまりに異なるフランスの事情について書かれた本を
読む度思うけど まずは経験することで
読んでるだけでは わからない。

 子育て事情も 生き方も 学校の教育の仕方も
かかるお金も全然違うあの国で
私もいろんな経験をして いつの日か
ボーヴォワールが残したように
沢山の人に力を与える そんな本が書けたらいい

 ちなみに『フランス 新 男と女』とてもおもしろいです!
同じ時代を生きてるのに本当に?こんなに違うの?
日本とフランス!?とびっくりします。

フランス 新・男と女―幸福探し、これからのかたち (平凡社新書)
Muriel Jolivet,鳥取 絹子
平凡社


 せっかくなので好きなフレーズを引用しておきます。
すごく日仏の違いがでていると思います。


 「僕は日本人の視点はとてもよくわかる。
「すべて、一つまみの幻想のためじゃないか!」ってね。
でも逆に僕のほうから日本人に聞きたい、
何のために我慢してるんですかって。
だいいち日本でも、人はすべて幻想で動かされているんだ。
キャリアを積み、いい会社に入り、安定したものをみつけ、、」
(中略)
「たしかにフランス人は、日本人の言う
「平凡な生活に対する憧れ」では満足しない。
でもその「平凡」っていったい何だろう。
僕は日本人に、僕のようになれとは言わないよ。
でも僕がショックを受けるのは倦怠感だ。
どの顔を見ても退屈しきっている。
だから、僕はかんがえてしまうんだ。
待てよ、僕の目の前にあるこの顔こそが、
この国を証明しているのではないかって。
顔にあらわれている
あなた方はいつも眠っている!
そこから僕に疑問がわく。
あなたたちは満足しているんですかって。」


 ちなみに この文章はフランス人が書いていますが
(何故か日本人がフランスの子育て事情をかくと
礼賛!!になるけど フランス人は別に
そこまで素晴らしいとは言わない。
私の知人はみんなパリで子育てするのは難かしいと言います)
最後にこんな言葉が書かれていました、、、


 「バルザックは知人からの結婚の知らせを聞いて
「ああ、またひとりの女性が人類のために失われた!」と言い放った。
この言葉を現代に置き換えるとすれば、結婚ではなく
出産が当てはまるだろう。」
と「終わりに代えて」で書いています。
もう10年前の本なのでだいぶ変わったんでしょうか
やっぱり知りたいところです。


フランスに行くなら

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